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34.厄災

「法王様、連日噴火が起こっており、民の不安が広がっております。中には家を捨て火山から離れた他国に亡命する者も出てきております。」


噴火が始まって以来30日、中央大陸最高峰は爆煙を上げ、溶岩を吹いている。

これは異常な事態だ。

あの火山は300年周期で噴火することは知られているが、前回の噴火からまだ200年程度しか経っていない。

しかもだ、毎日毎日大爆発を起こすのだ。

それでいて翌日の朝には何事もなかったかのように元の稜線が聳えている。

おかしな事に前日の溶岩や飛び散った噴石の痕跡すらない。

流石に毎日続く噴火に雪は溶けてしまっているが。


悪夢のような日々に、火山から最も近い法王国民は恐れおののいている。

首都に避難するモノ、周辺の国々に亡命する者が絶えない。

実際の所、人的物的な被害はほぼない。

いや、ないというのは間違いだ。

怪我やほぼ死んだと思われた者もすぐに適切な治療が施され、翌日には何事もなかったように回復してしまう。

噴石で壊れた建物も、翌日には元通りなのだ。

領民たちは噴火を悪魔の仕業と恐れ、回復や復元を神のみわざと仰いでいる。


教会幹部にも経典に記されている神魔大戦が再び始まったというものがあらわれた。

日頃「経典など最古で最大ヒットののライトノベル作品ですよ」などと言ってたやつだ。

くるくる回る手のひらを馬鹿にする気も起きない。


何が起こっているのか?

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