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25.領都
祝福の効果を確認した俺は心も軽く領都の門を潜った。
門衛たちも愛想よく声をかけてくれ、ほぼノーチェック。
大通り沿いの宿の呼び子も親しく「今日はうちに泊まっていけよ」などと誘ってくれる。
この親しさにはまだ慣れないが、不快なものではない。
ありがたく享受しておこう。
さて、村長に頼まれた件について調べなければ。
まずは市場をめぐって小麦の価格を調べてみた。
質の良し悪しもあるものの大体税として提示された額の2倍となっている。
ひと月後には収穫ということは理解されていることから、最高値ではないだろう。
いや、新麦が出回ることを考えれば新麦相当、なんなら在庫処分として少し安くなっているかもしれない。
ただ運搬や脱穀などのコストを考えればこの価格差は妥当なのかもしれない。
領主の意図はどこにあるのか。
直接訪ねて聞いてみるか。




