11.走る限界
物理特化と割り切って何が出来るか考えよう。
まずは思い切り力を入れても滑らない移動法を考えなくては。
初日で靴の裏は剥がれ、すでに裸足で過ごしている。
怪我はしないが汚れるのが嫌だ。
移動速度が速い動物は基本爪で地面をひっかいている。
しかし人間の足の爪は地面に突き刺せない。
なのでスポーツではスパイクシューズなどを使用する。
スパイクシューズがあったところで音速越えの摩擦や衝撃には耐えられない。
裸足でなんとかする必要がある。
そもそも人間の足は高速移動よりも長時間移動に適しているのだ。
二本足という不安定さは不安定であるがゆえにバランスを崩すだけでその方向に向かう力となる。
なので、移動カロリーが四つ足の動物に比べて格段に少ない。
この点は置いておいて、人間の体は構造上速く走ることは苦手である。
どうしようか。
素足で走れる限界が時速50キロメートル程度。
充分な気もする。
万が一の戦闘時の離脱方法として、前後左右と上方向への高速移動は確保しておきたい。
刀などの振り下ろし速度がゴルフのヘッドスピードと同程度とすると、秒速50mだ。
刃渡りが70cm、腕の長さが80cmあるとして、外縁速度秒速50m、半径1.5メートルの円が歩幅一歩分(1メートル)近寄りながら振り下ろされる。
つまり、0.0471秒で、2.5m移動する必要がある。
凡そ秒速53m。ギリギリは嫌なので、倍の秒速100m。
音速が大体秒速340mだから。
音速の1/3でいいのか。
よし、音速の1/3を意識して、一歩で前後左右と上方向への離脱を、5m、10m、15m、20m、50mですぐにできるように練習しておこう。
使う足は左右の片足だけと両足の3種類で。
方法も、体の向きをそのままにまっすぐ移動する方法と、離脱方向にひねる方法の二種類で。
後は地面の状態による誤差があるが・・・それは通常の地面と、岩の上と変えて試そう。




