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クリスマスタウン…再び!

ポッポーシュッシュッ ポッポー くるるっ




「ようこそ鳩列車へ♪ 車掌のピジョンヌですぽぉ、くるるっ。 これよりクリスマスタウンへ出発しますぽぉ」


「まぁ! ピジョンヌ姉さま」


「お姉ちゃん、鳩列車の車掌さんだったの」


「うふふっ、ジャクコちゃん達を驚かそうと思って内緒にしていたのよ」


悪戯っぽくウインクするピジョンヌに思わず笑顔になるジャッコとジャクコ姉妹


ピジョンタウンに永住する決意を決めた愛する父ジャックと共に生まれて初めて訪れるクリスマスタウンに二人とも心が躍っていた


「やっぱりともっぽもトトちゃん達も後から来るのね」


「まぁ、いいじゃない♪せっかく行くんだし楽しみましょうよ~ くるるっ」



「クリスマスタウンってどんなところ? ミーモちゃん達も行ったことあるんでしょう?」


「うんっ、すっごく素敵な国よ。スノーマンさんがホテルの支配人でサンタさんとトナカイさんのお友達もいるのぉ」


ジャッコの質問に即答するミーモ


「ジャッコちゃん、ジャクコちゃん、クリスマスタウンは優しいサンタさんが住む子供も大人も楽しめる夢の世界なの♪


スノーマンやトナカイさんがクリスマスマーケットでソーセージやバームクーヘンやムシュトーレンを焼いててね、それがものすっごく美味しいの♪」


「いいなぁ…パパはサンタさんと幼馴染だけど私たちはクリスマスタウンに行ったことがないから知らないの」


「そうだったね。お前たちを連れて行ってやれなかったからなぁ…だが、わたしもタウンへは足を運んだことはないのだよ。ハロウィンタウンの王が国を


離れるわけにはいかんからな」


「仕方ないよ…パパ…くるるる」


「そうよ、パパのせいじゃありませんわ、くるっ」


「ジャッコにジャクコ…お前たちには我慢ばかりさせてしまった…許しておくれ」



「うふふ、ジャック叔父様もジャッコちゃんにジャクコちゃんも、これからは毎年行けるわよ。うちの家族になったんだから」


「おお…ありがとう…きんちゃんは優しいねぇ」


「まぁ、ジャック叔父様ったら、正直ね…ええ、ええ」



「ふふふ、きんは昔から姉妹想いの優しい人なの、私と違ってね…」


「もんたら、またそんなこと言って…もんねえだって優しいじゃないの」


「くるっ、私は好き嫌いが激しいし優しくなんかないわ…くるっ」


そんなもんの羽根をジャッコがそっと握った


「ううんうん、もん姉さんは優しい…私とお姉さまにケーキ焼いてくれたり絵本読んだりしてくれるもの…くるるるる」


「ええ、ええ。その通りですわ! 私もジャッコももん姉さまが大好きですもの♪」


「二人とも…」


「ふふ、可愛い妹たちが出来てよかったわね、もん」


「きんたら…」





オレンジ色の翼を広げてきんねえに抱き着くジャッコ姉妹はどこから見ても立派な鳩娘だ


「いい鳩っぷりだ…これはなんとしても弟夫婦を説得して1日も早く引退し、国を譲らなくては!」



「おいおい、そんな深刻な顔してるとせっかくの旅行が楽しめないぞ」


ダンに肩をポンと叩かれハッとするジャック


「あ、ああ…そうだな、ダン…すまない、つい娘たちの嬉しそうな顔を見てると焦ってしまってな…」


「心配いらないわよ、ジャック。あなた方は既に家族ですもの…何も考えずにクリスマスタウンを楽しみましょうね」


「ジニー…」


「ジャッコちゃん、鳩列車は機内食が自慢なのよ~今年のクリスマスランチは新作のフライドチキンとグラタンと煮込みハンバーグのセットがおススメよ」



「まぁ美味しそう!」


「ピジョンヌ、ジャックとこの子たちにクリスマスランチを全種類ね、ほら、皆、好きなのお取りなさいな」


「ええ♪ええ♪」



「きぃちゃん、どれにする?」


「ねーさんと一緒がいい」


「きぃちゃんたら…江戸、あんたは?」


「おう、俺はきぃ様とお揃いがいいぜ♪」


みんな、メニューを見ながら次から次にオーダーしている



「キーモ、ルディ、二人とも何頼む? ミーモはハンバーグ尽くしのBランチとピジョンヌちゃんおススメのCランチとモーモーソフト」


「う~ん、迷う~…中華のAランチも食べたいから…全部頼んじゃお♪」


「俺は、ミーモと一緒がいいな」


「え~、二種類も食べきれるの?」


ルディは微笑んで首を振った


「いや、食べきれないからミーモに半分あげる」


「やったぁ♪でも、モーモーソフトは美味しいみたいだから絶対に全部食べてね」


「そうそう、言い忘れたけど新作アイスのモーモーソフトは性格の優しいモーちゃん達が皆の幸せを願ってミルクを絞られているのよ。


美味しいだけじゃなく、食べると運気アップになるし、絶対良いことが訪れるんですって♪」


「ピジョンヌ姉さん、初耳だわ、くるるっ…わ、私ときぃと江戸にもモーモーソフトを!…ふふふ…きぃの愛が倍増するんだわ…ふふふ…」



「ねーさん…きぃ、愛してるのに?」


「きぃちゃん…愛とは…どこまでも貪欲なものよ…ふ、ふふふ」



「流石はハトモコちゃん…徹底しててかっこいいね!」


「うん、ミーモ。ハトモコちゃんのああいうところほんと好き♪」


「みんな~モーモーソフトは食前? 食後?どちらがいいかしら?」



家族たちのオーダーを聞いているピジョンヌにジャッコが頼む


「私たちにもモーモーソフト三つください。くるるる」



「かしこまりましぽぉ♪食前と食後、どちらにする?」



「あのぉ、わたくし、食前に食べたいわ、お姉さま…」


「ジャクコ姉さまがそうおっしゃるならジャッコもそうするぽぉ」


「では、わたしも娘たちと同様にお願いしよう」


「くるる、かしこまりましぽぉ」



「お待たせ致しましぼぉ~こちらモーモーソフトですぽぉ」




食前に運ばれたモーモーソフトに誰もが思わず無言になり息を飲んだ




真っ白というよりは、少しクリーム色に近い艶々したソフトクリームは口に入れた瞬間に幸福感が広がる美味しさで、幾分固めなクリームからは牛たちの優しさと愛情が伝わり、


今まで味わったことがないほど濃厚でミルキーだった


「これが…ソフト? ミーモの知ってるのとぜんぜん違うっ…ちょっと固いしっかりしたクリームが…いつも見守ってくれる…キーモとルディみたい」


「うん…こんなの初めて…なんて…なんて美味しいの!!ミーモ…一生、ミーモとルディと一緒だよ、」


「ふにゅぅ…わんわん、あおぉぉーん…(うまいっ!うますぎる!! ああ、ミーモ…!!愛してる!ミーモとキーモをこれから先、命をかけて生涯守り抜いていこう…


何があっても!)」


えっ、…ルディの気持ちが聞こえて赤面するミーモ


「えっ、美味しすぎてルディが犬に戻ってる(笑)」


「ねーさん…ねーさんのあたたかな愛みたいさん…江戸、江戸もいつも守ってくれてるんだね…」


「きぃちゃん…ああ…きぃちゃんの深い愛情に包まれてる…そして、江戸、いつも見守ってくれる大事な家族だわ…」


「きぃ様、ハトモコちゃん、おふたりとも…ああ、こんな俺を愛してくださってこの江戸、騎士冥利につきます…」


「濃厚でミルキーで甘くて…ああ、愛しいジャッコのよう…」


「優しい甘さがジャクコ姉さまとお父様みたい…」


「なんと優しい…なんだか涙がこみあげる…ジャッコにジャクコ、宝物のお前たちを絶対に幸せにするからな…」



自分たちのミルクを飲んでくれた誰しもに幸せが訪れるようにと優しい牛のモーモー達が搾乳されたミルクで作られたモーモーソフトは口にした人々を


なんともいえない幸福感で包み込み真の愛へと目覚めさせる



シャンシャンシャン♪ シャンシャンシャン♪



モーモーソフトとランチに舌鼓を打ちながらお喋りしているうちに窓の外はすっかり景色が変わりトナカイたちのソリに乗ったサンタさんが純白の粉雪が舞い散る夜空を駆け抜けている


「すごい、すごい♪お父様、お姉さま、サンタさんだ、くるるるる」


「ええ、ええ、雪が降っていますわ♪ なんて美しいの…」



「みんな~お疲れ様でしぽぉ、クリスマスタウンに到着しましぽぉ~」




鳩列車から降りるとお髭の立派なサンタさんが満面の笑みでトナカイと共に迎えに来てくれていた





「ようこそ、クリスマスタウンへ!! ほっほっほ~」


「おお、サンタ!」


「わぁぁ、サンタさぁん♪」


「よく来たのぉ、ジャック~。


ジャッコちゃんにジャクコちゃん。きみたちのパパとは子供の時からの親友なんだよ。会えて嬉しいよ…ほっほっほ~


キーモちゃん、ミーモちゃん、元気じゃったか? ほっほっほ~」


「サンタさん…お会いできるなんて夢みたい…」


「わたしも来られて嬉しいよ、サンタ!」


幼馴染のジャックとサンタは握手を交わすと互いに嬉しそうに微笑んだ


「サンタさん♪」


駆け寄ろうとするミーモをそっとキーモが引き留める


「待って、ミーモ。ジャッコちゃん達に譲ってあげよう、ね?」


「二人とも辛かったのぉ、頑張った良い子たちにご褒美じゃ」


サンタさんは大きな白い袋からノートパソコンサイズのお菓子袋を取り出してジャッコとジャクコに渡してくれる


「わぁ…大きいお菓子袋…」


目をまぁるくして驚いているジャッコの頭を優しく撫でながらサンタさんは語り掛ける


「ふたりともよくお聞き。これは魔法のお菓子袋でのぉ…食べ終わったらこうして一振りするだけで…あとからあとからまた新しいお菓子が増えて

袋をパンパンに満たすんじゃよ」


「なんて素敵なんでしょう…くるるる」


感激するジャクコの頭を撫でながらサンタさんは呟いた


「こんな可愛い妹と離れて悲しかったろうに…よくぞ耐え続けたね…これからはどんどん幸せになるから安心おし…」


「あ…ありがとう…ございます…」


泣き崩れるジャクコとジャッコを優しく抱きしめるサンタさんを見てミーモは駆け寄ろうとした自分を反省すると同時にそれを止めてくれたキーモに心の中で感謝した



ありがとう…キーモ…


ミーモは自分勝手なことをするところだったよ


長い間、離れ離れで悲しい想いをしていた二人がやっと、やっと幸せを感じているんだね


よかった、本当によかった…


偉いぞ、ミーモ


いい子だね…ミーモ…愛おしいよ…


クリスマスタウンは魔法の力を持っている


訪れた誰もが皆、幸せにならなくちゃ!


大好きなキーモとルディに頭を撫でられながら自分の恵まれた環境に幸せを嚙みしめるミーモだった
























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