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ハロウィンタウン7

カボチャの馬車を降りると三人ともいつもの服装に戻っていた


「チュニックワンピに戻ってる!」


「素敵な魔法だったね」


「さあ、観覧車にいこうか」


「ミーモちゃん、キーモちゃん、ルディくん、カボチャに乗ったさん?」


きぃちゃんがハトモコと江戸と手を繋いでトタトタと走ってくる


「うん、とっても素敵だった~」


「私たちも楽しかったわ。ねっ、きぃちゃん」


「ねーさんドレスが綺麗さんで江戸もかっこよかったよ」


「いいえ、ドレスをまとったきぃの美しさと可憐さは美の女神も嫉妬してしまうわ」


「ハトモコちゃん、詩的な表現がかっこいい」


「ねーさんはポエマーなのよね。私たち、絵本作家なんだけどねーさんはポエムも書いてるの」


「そうだった! ピジョンタウンのベストセラー、「きぃちゃんのおつかい」がデビュー作よね、きいちゃんたちの絵本、全作持ってるよん」


「ありがとう! 嬉しいさん」


「買ってくださりありがとう。ストーリーは私で絵は我が愛しの半身が担当してるの」


「どの絵もほんわかして優しくて大好き」


「俺も全作持っています♪ママも大好きでおふたりのファンなんですよ」



「まあ、光栄だわ! ありがとうございます。今度新作にサインして御送りさせて頂戴。ねぇきぃちゃん」


きぃはコクリと頷いた


「皆で読んでくれて嬉しいさん。私たち、心を込めて書いているから」


「わたくしからもお礼を申し上げます。おふたりの作品を愛してくださりありがとうございます」


江戸くんって肝心な時はめちゃめちゃ紳士で素敵!




「おうおう、ところで観覧車、一緒に乗らねぇか?」


「いいね♪みんな、並んでる?って…あれ…私たちしか並んでないね」




「お伝えするのを忘れていました。本日は貸し切りなんですよ」


「お姉さまを連れ戻してくださったお礼に皆様だけの貸し切りにさせていただきました」


仲睦まじく手を繋いでいる小鳩の姿のジャッコとジャクコ姉妹に聞いてびっくりするミーモたち


「二人とも可愛いさん♪ もううちの子になっちゃえば~」


「私も大歓迎よ! こんな可憐な姉妹と離れがたいわ」



「俺も同じ気持ちだけどな、ジャッコちゃんたちのお父様がひとりになっちゃうぜ」


「じゃあいっそご家族で…」


「おいおい、誰がハロウインタウンを守るんだい?」


「それもそっか…残念さん」


うふふっと嬉しそうに笑いながらジャッコは口を開いた



「内緒にしておこうと思ったんだけど…」


「あらダメよ、ジャッコ。パパに皆様がチェックアウトされるまで秘密って言われてるでしょう」


「あっ、そうだった…ごめんなさい。お姉さま、でも私、皆の気持ちが嬉しくてつい…」


「もう、仕方ない子ね…私も同じ気持ちだわ」


「なになに? 気になる~」


「そうだ、観覧車に乗りながら聞かせてよ」


「だな! ここまで言ったらサプライズにゃならないぜ♪」


ジャッコ姉妹は数秒ほど考えニッポリ顔で頷いた


「わかったよ、きぃちゃん。でも皆には絶対に秘密にしてくれるって約束してね」


「うん! きぃもねーさんも江戸も口はかたいさん♪」


「私もミーモもルディも信用してねっ」


「よかった、あのね…」



観覧車からキラキラとイルミネーションが煌めく街並みを眺めながらミーモ達はジャッコ姉妹のサプライズに耳を傾けた





翌朝


「いよいよ明日帰っちゃうのか…あっいう間だったね」


「だね…キーモ。さびしいね…」


しょんぼり顔の二人にミーナは温かいホイップ入りのココアを淹れてくれる



「元気を出して、二人とも。今夜はお化けになってトリックオアトリート!するんでしょ?」


「そうだよ、ミーモにキーモ。また来年繰ればいいじゃないか」


「本当? パパ…」


コージュはキーモをそっと抱き上げるとおでこにコツンとしながら微笑んだ


「ああ、約束だ! またジニーちゃんたちと皆で来ような…今度はきぃママ子ちゃんたちも誘って」


「わぁ♪ コハちゃんやコキマちゃん、こきぃママ子ちゃん、イチロちゃんたちやピュルちゃん姉妹も一緒~♪ わぁいわぁい♪」


「はやく来年にならないかなっ」


「おいおい、ミーモ、帰るのは明日だぞ。はっはっは」


無邪気に喜ぶミーモとキーモをルディは優しく見つめていた


よかった!元気になって


二人とも…来年も楽しみだね



「ミーナちゃん、ココア美味しい~」


「よかったわ。ホイップたす?」


「うん♪」


「ミーモ、おかわりぃ」


「はいはい」




モーニングビュッフェでミーモ達はきぃちゃんとハトモコ、江戸にハトモコのお取り巻きちゃんたちと楽しそうにはしゃぎながら美味しい朝食を楽しんでいる



「小鳩たち、楽しそうね…可愛いわ」


「私たちもあんなときがあったわねぇ」


「コスプレ大会楽しかったわ」


「ハロウィンランドも素敵よね~恋人ができたら私、観覧車にのりたいわ」


「私は男はいらないわ、ねぇ、もんねえ」


「ええ、きん。来年もふたりで乗りましょうね」


ピジョンの姫君のともっぽ姫の片腕のきんともんは男嫌いのレズっぽなので恋バナに花を咲かせる姉妹たちに茶々を入れる



「あら、もん。あなた美人なのにそんなこと言わないで」


「お店が大変でケーキの散策とかで頭いっぱいなのよ。男どころじゃないわ…でも…パパとなら乗ってもいいわ。ふふふ」


もんは重度のファザコンでダンが大好きなのだ


「今にあなた達も素敵な殿方と乗る日がきますよ。でも…娘が嫁ぐのは寂しいわ」


「いゃあね~ジニーママったら、まだ相手もいないのに気が早いわよ~」


「そんなことないわよ。あなたたちが今に運命の殿方と初夜を迎えて禿げたらピーンってしないとね…」



※ 余談だが…ピジョンタウンの穢れない乙女鳩は愛する男性と結ばれると体中の羽根が抜けて鳥肉みたいなつるっぱげになるのたで、母親のジニーが瞬間移動してワンドを振ると


新たな美しい羽根が生えて美しい美鳩娘に生まれ変わるという恒例の儀式を迎えるのであった


「でも…私たち、乙女バトたから大人になったら何色の羽根になるのかしら」


「まだら模様だったもっぽん姉さまも美しい虹色の羽根に生え変わってそれはそれは美しかったわね」


「ええ、ええ! あの時はびっくりしたわ」



愛しい愛娘たち…


何人生んで育てて…何人の子たちにワンドでピーンをしてきたことか…



「またブルーになってるのかい? ジニー…」


「ダン…だってあの瞬間の切なさは男親にはわからないのよ」


ジニーの幼馴染であり初恋の相手として大恋愛の末に結ばれた夫のダン・セフイロスは落ち込むジニーをそっと抱き寄せキスをした


「俺だって娘たちが何百人いたって嫁に出すのは悲しいさ…きみは本当に愛情深い、いい母親だ」


「ダン…」


「いつまでたっても少女のように可憐で美しい…きみの中で時は永遠に止まっている…さびしいなら…もうひとり…産んでみるかい?」


「そうね…ダン…」


長身イケメンの王、ダンと少女のように可憐な女王のジニーは寝室へ戻って行った…




朝食のあと、ミーモとキーモをはじめ、全員がジャッコ姉妹と観光名所を巡り、お土産を買ったり、スカルホースに乗ったり、ハロウィン牧場で搾りたてのカボチャ色の牛のミルクやソフトクリームを

食べたり、大いにハロウィンタウンの素晴らしさを満喫した



「はぁい、では、皆さん、このお化けの衣裳を頭からかぶって各家を訪ねていきますよ~」


「わぉ! 軽くてあったかいね~ミーモ」


「うん、キーモ。みんな、おんなじ顔で面白い♪」


「誰が誰だかわかんなくて楽しいな」


「ハトモコちゃんだけはわかる…」


「ほんとだ…」


きぃより少し背の高いお化けのハトモコは白目できぃとしっかり手を繋いでいた


「お化けになっても白目は健在なんだね…ハトモコちゃんかっこいいよ」


「ねーさん、綺麗!」


きぃがスマホでパシャリと激写


「ふふ…ふふふ」


「それじゃ出発しましょう♪ ハッピーハロウィン♪」


「ハッピーハロウィン♪」



ジャッコとジャクコに案内されながら真っ白いマイクロファイバーのような肌触りのいいお化けの被り物をして小鳩たちや娘鳩たちは夜の街並みへと繰り出した















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