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小さな家族

パタパタパタ


ルディの家でモコモコのコウモリが気持ちよさそうに部屋中を飛んでいるのをミーモとキーモは気になって仕方なかった


「可愛い~。ルディ、そのコウモリさんどうしたの?」


「ママが縫ってくれたんだ」


「ミーナちゃんが? じゃあぬいぐるみさん?」


「可愛いだろう? ハロウィンが終わるまで飛んでいるんだって」


「うふふ。コウモリが気になる?」


「ミーナちゃんっ。ミーモもほしい。でも…」


「うん? ミーモちゃん、どうしたの?」


「ミーモはコウモリさんがハロウィン過ぎたらどうなるのか気になるんだよね」


「まあ、そうなのね。自然に霧になって消えるのよ飛ぶコウモリはVampireにしか生み出せないの。」


「そんな…そんなの可哀そう…あんなに元気に飛んでるのにハロウィンが終わったら消えちゃうなんて…」


ミーナは微笑んでミーモを抱きしめた


「優しいのね。ミーモちゃんは…」


「お願い、ミーナちゃん。あの子を…消さないで…永遠の命をあげてください」


「ミーモ…そんなに気に入ったのかい?」


ミーモの真剣な様子にコウモリを追いかけて戯れていたルディが真顔になり傍にくる


「ルディは平気なの? こんなに元気に飛んでるのに消えちゃうなんて…」


「ミーモ、ルディとミーナちゃんを困らせちゃダメだよ。ねっ」


無邪気に飛んでいたコウモリがミーモの肩に止まってミーモの頬にスリスリして甘えている


「驚いた! 僕以外には懐かないのに。ミーモの優しさが伝わったんだね」


「いい子、いい子。お願い、ミーナちゃん、この子が消えないようにする方法はないの?」


涙を浮かべて必死に頼むミーモを見かねたスネイプが声をかける


「方法はあるよ…」


「スネイプちゃん。教えて、こんなに可愛い子が消えてしまうなんて耐えられない」


「きみの血を一滴、この子に与えれば永遠に生きられるが…」


スネイプの説明を聞き終える前にミーモは自分の人差し指にクッと歯をたてると血を出して肩に止まっているコウモリに与えた


ペロペロペロ…


「ミーモ…」


「ミーモちゃん…あなた…」


「ミーモは魔女で鳩なんだけど昔から犬歯が鋭いの。もう無茶してバカなんだから…」


キーモは魔力でミーモの血を止めて抱きしめる



「ごめん。キーモ…スネイプちゃん、この子はもう消えないの?」


「ああ。ミーモちゃん。不老不死になったよ。ただVamoireが作ったコウモリは自分に血をくれた人に付き従い忠実な使い魔になるからな…ルディ、いいかい?」


ルディはいちもにもなく頷いた


「もちろんだよ。その子はミーモの子になる運命だったんだ」


「ミーナちゃんがルディの為に生んでくれた子なのに…ごめんなさい」


「気にしないでミーモ。ミーモがこの子が消えちゃうって泣いたとき…僕は考えさせられたよ。ママから聞いてそういうものなんだって何の疑問も

持たなかった…」


「私もミーモちゃんから命の尊さを学んだわ。ルディ、今度はちゃんと長生きするコウモリさんを作りましょうね」


「いいよ、ママ。この子に会いたくなったらお隣なんだから会いに来るしさ。よかったな、お前。可愛がってもらうんだぞ」


小さなコウモリはルディをじっと見つめて頷いた


「ミーモちゃん。その子はもうあなたの子よ。お名前をつけてあげてね」


「そうよ、ミーモ。名無しのまんまじゃ可哀そうよ」


「そっか。んと…なんて名前にしようかなぁ」


ミーモはコウモリの頭を撫でながら考えると


「決めた! モコモコしてるからモコちゃん。モコちゃんにしよう、いい? 今日からあなたはモコちゃんよ。私はミーモで彼女は双子のキーモ。


よろしくねっ」


『ミーモママ。あたしモコちゃん。キーモちゃん、よろしく』


その場にいた全員がびっくりした


「しゃ、喋った!」


「すごい、お利口さんだ~」


「ミーモちゃんの血を飲んで永遠になれたからママだと思っているんだよ。きみは優しい子だね」


スネイプに優しく頭を撫でられミーモは照れながらほほを染めた



「帰ったらママ、びっくりするね~」


「そうだね。説明しなくっちゃ」


「その必要はないわよ」


「ママ!」


「ママ~、いつからいたの?」


「さっきからね(笑) あなたたちが遊びに行ったからフルーツタルトを焼いて持ってきたの。


ミーナ、ルディ、ミーモが無理を言ってごめんなさいね。」


「いいのよ、キニー。私は嬉しいわ。軽い気持ちで作った子をミーモちゃんがこんなに大事に思ってくれて」


「僕もますますミーモが好きになったよ」


「ルディ…」


「あ~どさくさに紛れて告ってる~」


「からかうなよ、キーモ(笑)」


「モコちゃんのお布団、作りましょうね」


「ありがとうママ♪ 一緒に寝ようね、モコ~」


『モコちゃん、ママと一緒に寝る。ママ大好き』


「可愛い、自分の名前、ちゃんと覚えたのね」


「それじゃ、キニーにタルトを頂いたことだしお茶にしましょうよ」


「わぁいタルトタルト~♪」


「この子も食べられる?」


「ええ。見た目はふわふわのぬいぐるみみたいだけど私たちと同じものをなんでも食べられるわ」


「よかった~、ほら、モコちゃん、ママのタルト美味しいよ」


ミーモが手でちぎったタルトを美味しそうにパクパク食べている


「可愛いね。キーモも欲しくなっちゃう」


「いいわよ。キーモちゃんに作りましょうね。今度は最初から永遠に元気でいられるように」


「ほんと? ミーナちゃん、血をあげなくても大丈夫なの?」


「Vampireの私が作るんですもの。もちろんよ」


「嬉しい、じゃあモコちゃんとキーモのコウモリちゃんは姉妹になるのね」


「ほんとだぁ、コウモリのつがい姉妹ね。ハトモコちゃんに知らせなくっちゃ♪」


「もう、あなたたちは勝手なこと言って…ミーナ、申し訳ないわ…」


「いいのよ。キニー。言ったでしょう、私、ルディを愛しているけれど女の子も欲しかったの。


あなたたちのお隣に引っ越してきて娘が二人、できたみたいで嬉しいのよ」


「じゃあ、私たちはママが二人いるんだぁ」


「そうよ、もうひとりママがいると思って甘えて頂戴」


「やったぁ♪キニーママとミーナママ、あ、きぃママ子ちゃんも♪」


「おいおい、パパは俺だけにしてくれよ」


「パパ!」


「あら、コージュ、来たの(笑)」


「隣から楽しそうな笑い声が聞こえてね(笑)家族が増えてよかったな、ミーモ」


「うん、パパ。可愛いでしょう? モコちゃんっていうの」


「可愛いママだこと」



数日後…約束通りミーナがキーモにコウモリのぬいぐるみを作ってくれた


名前はモフと名づけられ、モコと一緒にいつも仲良く部屋中を飛んでミーモとキーモの後をついてくる


「ミーモちゃんもキーモちゃんもVampireの血が濃いんだな…コウモリがあんなに懐くとは…」


「自分の犬歯で指から血を出したとき…僕は嬉しかったよ」


「当選よ。スネイプさんにルディ、私は魔女だけどコージュはVampireの大魔王だもの」


「あら、二人とも知らなかったの? うふふっ」


「知っていたよ。あの子たちは魔力が強いからね…ルディ、頑張って立派な騎士にならないとな(笑)」


「ああ、パパ。うんと強くなってミーモとキーモを守るんだ」


「ねぇ何の話?」


肩にモコとモフをのせたミーモ達がやってくる


「うふふ、内緒♪」


「なになに~、教えてよ~ミーナママ~」


『モコちゃんも聞きたい』

『モフちゃんも聞きたい』


「それにしても…日に日にふたりとも似てくるねぇ。双子みたいだ」


モフモフのモコとモフを撫でながらスネイプが笑っていた


「生みのママがミーナママだもん、姉妹だからそりゃ似てるよね~」


「それもそうか(笑)」


「明日はジニーちゃんちにこの子たちを連れて行くんだ~」


「まあ、ハトモコが喜びそうね」


「でしょ♪ きぃちゃんも楽しみにしてるって♪」


ミーモにキーモ、モコにモフ 

ミーモを優しい瞳で見守るルディ


モールにマキーシャ


キニーとコージュ

スネイプとミーナ


誰もが笑顔でそれぞれ穏やかで幸せな時間を過ごしている


ここは鳩人間の暮らす平和な街・ピジョンタウン


幼い魔女のミーモとキーモをこれからどんな出来事が待ち受けているのでしょう


次回はハロウィンでお目にかかりましょう…
















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