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スタジオ見学3

スタジオ見学の当日


鳩代と田峰が愛車でジニー家に迎えに来てくれるのをコケコ姉妹はおニューのチュニックワンピを着て待ちかねていた


「みんなから、出かける前に…はい、点呼」


チュンチュンチュン


「チコまん」「はいっ」


「チコきん」「はぁい」


「チコこん」「チュ~ン」


「チコんこん」「はいっ」


「チコリ」「はいはい」


妹たち「おねーちゃん」


「はいっ」


「ママ、チコまんのお洋服変じゃないチュン?」


「チコんこんも見てチュン」



「みんな、とってもかわいいわよ~田峰さんがドキドキしちゃうわね うふふ」


「チューン♪」


初めてのお出かけにわくわく顔の愛娘たちにジニーは手作りのスワロフスキーのポシェットをかける


「ありがとうママ…キラキラして綺麗コケ」


「みんな、お揃いよ」


チュンチューン♪


「グス…あの子たち、あんなに喜んで…よかった…本当によかったわ…」


はしゃぐチュンちゃんたちに涙ぐむハトモコにきぃちゃんがそっとハンカチを差し出す


「ねーさん…」


「くるっ! き、きぃちゃん…きぃちゃがハンカチに刺繍してあるわっ! なっ…なんて可愛いの…汚さないように…ああ、汚すなんてできないわ!!」



「大丈夫さん。魔力で汚れないようになってるよ」


「そうなのね…よかった…」






「皆、お待たせ~。さあ、どうぞ」


数分後…田峰と鳩代が迎えに来て車のドアを開けてくれる


コケコ姉妹は田峰の愛車に乗り込むと興奮と感動のあまり緊張していた


「コケコちゃん、チュンちゃん、はじめまして。田峰です。チョコ好きかな?」


田峰が小さなチョコレートをコケコと妹たちに配ってくれる


「すごっ、田峰チュンだ」


「本物チュン」


「田峰さん…コケコ姉さんもチコちゃんたちも楽しみにしていたの。今日はよろしくお願いします」


ペコリと頭を下げるハトモコに田峰は微笑んだ


「ハトモコちゃんは優しいね。さすがは番い大魔王だな」


「くるっ! だって姉さんたち初めての外出だからうんと楽しんでもらいたいのよ…」


真剣に白目で答えるハトモコを


「ねーさん、綺麗!」ときぃちゃんがパシャリ


「きゃっきゃっ♪ ハトモコちゃん嬉しそうチュン」


嬉しそうにはしゃぐチュン達を愛しそうに見守るコケコにミーモとキーモも感動していた


『よかったね…コケちゃん、チコちゃんたち…』


『今日はうんとうんと楽しもうね…』



「再現ドラマの撮影、楽しみです♪ねぇキーモ」


「だよね~ミーモ♪ルディも興奮してほとんど寝てないんだって~」


「あらあら、ルディくん大丈夫?」


「スタジオに着くまで少し仮眠をとるといい」田峰が指をパチンと鳴らすとルディがパタリとシートに倒れこんで寝息を立てはじめる


「すごいチュン!」


「田峰チュン、かっこいいチューン」


「ありがとう。こんな可愛いお姫様に褒めてもらえて男冥利に尽きるよ(笑)


シェイクもあるよ。チョコとバニラのどっちがいいかい?」



『田峰ちゃん…流石まとよちゃんともとよちゃんのパパだけあって優しいね。キーモ』


『ほんとねミーモ♪ みてみてチコまんちゃんが鳩代ちゃんに甘えてる』


鳩代に撫ぜられながらうつらうつらと舟をこぐチコまん


「ふふふ…鳩代姉さんに撫でられて眠くなったみたい」


「あなたは眠くないの? コケちゃん。スタジオに着いたら起こしてあげるから少し寝なさい」


「寝るなんて勿体ないコケ。私、本当に楽しみで仕方なかったんだもの。こうして走っている景色や風を感じていたい」


「わかったわ、お腹は空いてない? 卵サンドあるのよ」


「鳩代ママの卵サンド、美味しいよ~コケちゃん、食べてみて」


まとよに勧められひと口食べるとふわふわっのやわらかいパンにこれでもかと思うほどに挟まれたゆで卵とオムレツが


口の中で幸せなハーモニーを奏でてあまりの美味しさにコケコは目を白黒させて感じうした


「コケ!! 美味しい! チコまんやチコきんにも食べさせてあげたい」


「よかったわ。でもチコまんちゃんは寝ているからあとであげましょうね。たくさん作ってきたから好きな時に召し上がれ」


「おねーちゃんは卵好きチュンね」


「コ、コケ…」


チコリに言われて照れるコケコ


「鳩代姉さん、きぃも食べたい」


「私も頂いていい?」


「おうおう、ひとつくれや」


「俺も…卵サンド大好きです」


「はいはい。どうぞ」


仕事人間の鳩代だが意外と料理好きで味にうるさい独身時代の田峰の胃袋を掴んだらしい


1時間後…


キキー…


「姫君、スタジオに到着しましたよ。これよりこの田峰がご案内致しますのでお任せあれ…」


ウインクする田峰にエスコートされスタジオの扉を開くと…


田峯弘樹スペシャルのディレクターやスタッフたちが全員が勢ぞろいしてニコニコしながらコケコ達を歓迎してくれた



「ようこそ! 田峰の魔界ワールドへ…ディレクターのノアールです」


「今日は楽しんでくださいね。演出のアランです」


「脚本家のデュランです。今、再現ドラマに出演する幽霊役のオーディションをやっているからご覧になりますか?」


「オーディション見られるなんてすごいチュン!!」


「ははは、それじゃ参りましょう…」


廊下で幽霊に紛争した役者やセットを運ぶスタッフたちとすれ違う


「ここですよ」


ドアを開けると幽霊に扮した人たちが演技をしている


「台本にあるように 皆さんはこの人物に裏切られて恨んでいます。それぞれ恨みつらみや口惜しさ、悲しさを表現してみて」


あああぁぁぁぁ


うう…うう


頭をかきむしる者


目をひん剥いて襲い掛からんとする者


涙を流しながら唇をかみしめる者


ひたすら見つめて睨みつける者


無表情にただただ襲われ役のスタッフににじり寄る者


「おねーちゃん、見て見て!」


「すごい迫力チュン」


「凄いわね…ワンシーンにここまで拘って動画を制作していたとは…」


「きみ、きみはどうして無表情にただ彼を見つめているの?」


監督がオーディションを受けている一人の女性に質問する


「…好きだからです…捨てられて諦めきれなくて…会いたい…でも憎らしい…でも…恨んでいるのに好きで好きでどうしょうもないから」



「いいね! きみに決定だ…ほかの皆さん、お疲れ様でした」


女はオーディションに受かったのに微動だにせず俯いている


「おいおい、もう演技しなくていいよ。きみに決まりだ…あれ…」



女はニヤリと笑うと消えていった…


「またか…本物だったよ」



その場に居合わせたコケコ姉妹や皆は驚きのあまり愕然とした


「え、ええっ!! 今の本物の幽霊?」


びっくりしているキーモにまとよともとよが顔色ひとつ変えずに説明する


「よくあるんだ。役者になれなくて死んだ人とか…浮かばれない霊がオーディションや撮影に映り込んじゃうの」


「びっくりしたね(笑)大丈夫、霊障はないから安心して」


「ここでは日常茶飯事だからね…大丈夫かい(笑)」


「はい、点呼!!」


恐怖で真っ青になったコケコが突然点呼を始めたので妹たちはおねーちゃんを安心させようと瞬時に集まりコケコを抱きしめる


全員「おねーちゃん!! みんないるから大丈夫チュン」


「俺らがついてるし、田峰さんがいるんだから変なことは起きねえぜ。コケコちゃん」


「コケコちゃん、チュンちゃんたちはみんないるから安心して。深呼吸してごらん」


顔面蒼白なコケコを落ち着かせようとルディと江戸は元気づける


「コケちゃん、チュンちゃんたちは大丈夫よ。社員食堂で厄落とししましょうね」


「コケコねーさん、みんないるから安心してさん」


「うちの食堂はなかなか美味しいんだよ。ごちそうするから好きなだけ食べてね」


社員食堂というなかれ



明るく綺麗なファミレスのような店内で田峰がハンバーグ全種類とステーキや空揚げ、グラタン、パフェなどを次々に頼みズラリとテーブルに並べられた


ご馳走を妹たちと堪能するとコケコはすっかり元気を取り戻した


「取り乱してごめんなさい。本物が出て井本達が心配になって…」


「いいんだよ。謝らないで。コケコちゃんは悪くない。いきなり本物が出たら驚くもんな(笑)」


「田峰チュン」


チコリが質問をする


「撮影中もあんなことあるチュン?」


田峰は微笑みながら頷いた


「スタジオには必ずと言っていいくらいに何体かいるのよ。まとよともとよが怒ってすぐに祓ってるわ」


鳩代は娘たちの頭を撫でながらいろんなエピソードを聞かせてくれた


「凄いわ…二人とも…蛙の子は蛙ね…」


「かっこいいさん♪」


「だって…撮影の邪魔されるムカつくし…」


「怖くないコケ?」


まとよ&もとよ「ぜんぜん」


「ははは。この子たちは気が強くてね。逆に面白がってるから困ったものだよ」


「尊敬だチュン」


「すごいチュン」


「ありがとう。チコちゃんたちこそほんと可愛い~」


「うんうん。みんなぬいぐるみさんみたい~」


「チューン♪」


コケコ姉妹とすっかり打ち解けて仲良くなったまとよともとよは食後に撮影風景やスタジオ内のいわくつきの部屋を案内してくれた


「今日はありがとうございました。とっても楽しかったです。コケ」


親切にスタジオを案内してくれた田峰ファミリーにコケコは丁寧にお礼を言って頭を下げた


「帰りはここから…」


田峰はパチリと指を鳴らすとどこでもドアを出してくれた


「これ、おうちで食べてね。またいつでも遊びにおいで。明後日は6時間のスペシャルだからよかったら投稿してね」


田峰は大きな紙袋に特性幕の内弁当やお化けクッキーや珍しいお菓子の数々をたくさん入れて皆に持たせてくれた


「チコまんちゃん、チコきんちゃん、チコこんちゃん、チコんこんちゃん、チコリちゃん、コケちゃん、今度遊びに行くね~」


まとよともとよに抱きしめられたコケコ姉妹は満面の笑みでお土産を抱えてハトモコ姉妹と江戸と一緒にジニー家と帰ってきた


「ただいま~」


「パパ、ママ、ただいま」


「おかえり。どうだった?」


「コケコちゃんたち、喜んでたよ~」


「まあまあ、それはようございましたね」


「素敵な思い出が増えましたね」


モールとマキーシャは手をたたいて喜んでいる


「すっごく面白かったの。あのね…」


ミーモとキーモとルディはお土産袋を皆に渡すと楽しかったスタジオ見学の体験を語り始めた


キニーの淹れたホイップ入りのショコラとミーナのミートパイを食べながら…



















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