思春期
「ミーナちゃんのビーフシチュー美味し~い」
「お肉トロトロで最高~おかわりある?」
「嬉しいわ。たくさんあるからいっぱい食べてね」
遊びに来たきぃちゃん達は帰ったがルディ一家は一晩泊っていくことになりミーナが得意のビーフシチューを皆に振る舞い
あまりの美味しさにおかわりの声が飛び交った
「ママはお料理上手なんだ♪特にビーフシチューは絶品」
「うふふ、ルディはお肉料理が好きなのよね。スネイプと一緒だわ」
「わかるわかる、美味しいもん! ミーナちゃん、もっと泊っていってよ」
「ミーモももっとミーナちゃんのお料理食べた~い」
「こらこら二人とも。お客様にばっかり作らせないの。ミーナ、ゆっくりして頂戴ね。
せっかく来たんだから一泊なんて言わずにもっとゆっくりしていってよ」
「まあ、キニー! 私もおんなじ気持ちだわ♪あなた、もう少し泊ってもいいかしら?」
「わたしは構わないよ。コージュ、あと二、三日世話になってもいいかい?」
「水臭いぞスネイプ、二、三日なんて言わずに一週間でも二週間でも好きなだけいてくれよ! キニーも子供たちも大歓迎だ♪きみとチェスもしたいしな(笑)」
「ルディはどうしたい?」
「パパ、俺も一週間はいたいよ」
「だってさ。ミーナ?」ウインクするスネイプにミーナは微笑みながら頷いた
「嬉しいわ! お言葉に甘えて暫く御厄介になるわねキニー♪」
「ええ、ミーナ。明日一緒にピジョンデパートにショッピング行きましょうよ。たまには女同士でゆっくりしましょうね」
「いいわね! 映画も観たいし鳩はお茶が好きにも行きたいわ」
「決まりね♪ 明日は私達はデートを満喫するからお留守番は殿方たちに任せて楽しみましょう」
「ああ、ゆっくりしておいで。ランチは俺達が作るよ」
「旦那様、わたくしどもが御作り致しますわ」
「あら、ダメよ。モールにマキーシャ、あなた達も明日はお休みよ。一緒に楽しみましょうね」
「奥様、ご一緒してよろしいのですか?」
「素敵だわ! 女子トークに花が咲くわね~」
「皆、ゆっくりしてきてね。でもママ、お土産忘れないでね♪」
「もちろんよキーモ。美味しいものをたくさん買ってくるわね」
「やったぁ♪ルディ、いっぱい遊ぼうね」
「プールで遊んでから怪談会しようよ♪」
「いいですね♪とっておきの伝説やコワバナを話しましょう」
「ルディの怪談面白そう♪ きぃママ子ちゃんファミリーも呼ぶ?」
「うんうん♪大勢いたほうが怖くないし楽しいね~」
「俺もきぃママ子様やハトたろ様にお会いできるの嬉しいです♪」
「いいわね、きぃママ子が来てくれたら私達も安心して出かけられるわ」
「ミーモ、ロコモコ作ってもらおっと」
「キーモ、キィママ子ちゃんに連絡するね♪」
数分後…きぃママ子ファミリーは一週間お泊りに来てくれることになりミーモとキーモとルディはわくわくが止まらない
「じゃあ明日は遅くまで遊びましょうね♪ ん~それにしても本当にこのシチュー美味しいわ…ミーナ、後でコツを教えてね」
「もちろんよ、キニーのオムレツもご伝授お願いね」
「あんなの簡単よ~レシピ交換なんて久しぶりだわ」
キニーと嬉しそうに話しているミーナを愛しそうに見つめるスネイプ
『ミーナ…愛しいわたしの妻よ…そんなに楽しそうに微笑んで…明日はキニーちゃんとうんと楽しんでおいで…』
スネイプちゃん、優しい…大人だなぁ
スネイプの心の声が聞こえてしまったミーモにスネイプは気付いて微笑みかけてテレパスを送った
『聞かれちゃったか(笑)ミーモちゃんは力があるんだね』
ごめんなさい。スネイプちゃん、ミーモ、時々、人が考えている事が聞こえちゃうの
でも聞かれた人達はいい気持ちがしないから黙っていたんだけど…勝手に聞いてごめんなさい
『君のせいじゃないから気にしないでいいんだよ…ミーモちゃんはいい子だね。今に素敵な魔女になるな』
えへへ…そうかな…
『ああ。将来が楽しみだね』
二人のテレパス会話に気付かないキーモはミーナにシチュー皿を差し出した
「ビーフシチュー、おかわり♪」
「はいはい♪」
※
「あなた、おかしくないかしら?」
ベビーピンクのワンピース姿のミーナがくるりと回りながら不安そうにスネイプに聞いている
「美しい…夏の妖精みたいだ。よく似合っているよ」
愛しそうに妻を抱き寄せ口づけをするスネイプをミーモとキーモは見惚れていた
「二人ともラブラブだね~、ルディ、いつもああなの?」
「うん。パパとママはすごく仲良しなんだ。毎日キスしてる(笑)」
「素敵ね。うちのパパとママも仲いいけどスネイプちゃんとミーナちゃん、ラブラブ過ぎて照れちゃうよ」
「パぱは命がけでママを愛してるんだ…俺も今にパパのように愛する人をこの手で守って大切にしたい」
「ルディのお嫁さんになる人は幸せだね」
少し寂しそうな瞳で言葉をかけるミーモをルディはそっと抱きしめた
「きみが…奥さんになってくれるなら命がけで愛するよ」
「えっ…」
「ストップ、ストップ~! こらこらルディ、気が早いよ~私達はまだ子供なんだから(笑)
ミーモがびっくりしてるじゃない」
「そうだ…よね。ごめん、ミーモ…」
「キーモの…言う通りだぞぉ…ルディくん…ミーモをいくつだと思っているんだい?」
微笑みながらも目が笑っていないコージュのおでこをキニーがピシャリとひっぱたいた
「なに言ってるの、コージュ、ルディくんもまだ子供よ。本当にもう大人げないんだから(笑)」
「パパ、ミーモはまだ小さいの! お嫁になんていかないよ…」
ミーモのひと言に気をよくしたコージュはふと我に返った
「そうかそうか、パパが悪かったよ。ごめんな、ミーモ、ルディくん」
「い、いいえ、私のほうこそ申し訳ございません」
「おいおい、子供の戯言に本気になってルディを苛めんでくれよ」
「すまんすまん。つい親バカでな…娘って心配でな…」
スネイプが間に入り空気を変えてくれたがミーモの胸はドキドキしている
さっきのルディの瞳…怖いくらい真剣でまともに見られなかったよ…ミーモもミーモも本当はルディのお嫁さんになりたいけど…
「ミーモにキーモ。これどうぞ。俺が作ったミルクシェイクだよ。マキーシャさんに教えてもらったんだ」
「ルディ様は呑み込みが早くて…お料理の才能がありますわ」
「へぇ~すごいじゃん♪いただきまぁす」キーモはシェイクを受け取りコクリと口に含むと…想定外の美味しさにびっくりした
「美味しい…なに、これ…すごいっ。ルディ、あんた、天才だよ。ミーモ、飲んでごらん」
「うん。いただきます♪」
コクコクコク…
「美味しい!ハトドナルドのシェイクより美味しいよ!!ルディ、天才!!」
ミーモの言葉にルディの表情が明るくなった
「よかった! パパとママも飲んで。キニー様とコージュ様もどうぞ」
「あら、本当に美味しい…ルディくん、センスいいわね」
「美味しいわ…ママ、こんなに美味しいシェイク生まれて初めてよ」
ミーナはそう言うとルディの髪を優しく撫でた
「ママ…ありがとう…」
俺としたことが…ルディはまだ甘えたい盛りの子供じゃないか
ムキになって可哀想なことをしてしまった…
ミーナに撫でられ嬉しそうなルディを見てコージュは心の中で反省した
「う、美味いぞ! ルディくん。きみ、ハトドナルドからスカウトされるぞっ」
「そんなっ、とんでもないです。ありがとうございます♪」
コージュの言葉に照れながらも嬉しそうなルディは考えていた
優しいコージュ様を不安にさせるようなことを言ってしまった…ああ、なんて俺は浅はかだ…
ミーモはコージュ様にとってかけがえのない大切な宝物なのにさっきのミーモがあまりに可愛くて言わずにいられなかったんだ…
コージ様を傷付けたくない…嫌われたくない… ミーモの唯一無二の父上なのだからもっと言葉に気をつけなくては…愛しいミーモを却って傷つけてしまう!
『ドキドキドキ…ルディ……ど、どうしょう…ルディの心がもろに聞こえちゃった…知らないフリしなくっちゃ…でも…でも…』
「シェイク飲んだらお腹空いちゃった~。 キッチンでなんかないかな。ねっ、ミーモ?」
あたふたしているミーモをキーモがそっと手を繋いでキッチンへと連れて行ってくれる
「また、聞こえちゃったの? 大丈夫だよ、パパもルディも気付いてないから」
ミーモはびっくりしてキーモを見つめた
「知ってたの?」
キーモはコクリと頷いた
「ハトモコちゃんじゃないけどミーモはキーモの大切な半身だから何考えているかすぐわかるの。
だから約束して。何か困ったり悩んだらすぐにキーモに言って。すぐに解決してあげる♪」
「キーモ…」
「二人は相思相愛だけど…私達が恋をするのはまだ何百年も先のこと。それにキーモはミーモが心配。お嫁にいく時はキーモも一緒についていくからね」
そう言ってウインクするキーモにミーモは抱き着いた
「ありがとう。キーモ、約束する! ミーモもキーモと離れないから。お嫁に行く時は絶対に絶対に一緒じゃないといかない!
だからキーモもミーモを置いてお嫁さんにいっちゃイヤだからね」
「うん。ミーモ、約束する」
甘えん坊のミーモ…
ミーモと私と違ってルディは騎士になると16歳くらいに見えるから突っ走ってミーモを困らせないように見守らなくちゃ!
思春期真っ只中のルディが暴走しないようにミーモが大人になるまで魔性犬でいてもらったほうがいいのかな…う~ん…困ったぞ
食いしん坊で呑気物のキーモだが愛するミーモと親友ルディのことが心配で密かに頭を悩ませていた




