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姉妹の縁(えにし)

「え~ん、え~ん、おね~ちゃ~ん」小さな雛鳩の女の子が姉とはぐれたらしく泣いているのに気づいてハトモコときぃちゃんは

猛ダッシュして駆けつける


「どうしたの? お姉ちゃんとはぐれちゃったの?」


「お名前は?」


「きっぽ…」


「きっぽちゃんね、お祭りにはお姉ちゃんと2人で来たのかな?」


「うん。おねえちゃん、デートでお祭りに行くって言うからきぃぽも一緒に行きたくて着いて来たの


でも彼氏とばかりお話ししててつまんなくて…金魚すくい見てたらはぐれちゃったの」


なん…で…すって…


男にうつつを抜かしてこんな可愛い妹が迷子にさせるなんて…なんて姉さんなの!


ハトモコは怒髪衝天


「ねーさん、怒っちゃダメさん。きっぽちゃん、お姉ちゃんとはぐれたのはあそこの金魚すくいの前なの?」


「わかん…ない…おねーちゃん」


しくしく泣きだすきっぽを抱き上げハトモコはきんちゃくから水晶を取り出した


「ねえ玉にきぃ玉よ…この子の姉を映したまえ」




水晶に神社の前で恋人とキスしている姉鳩が映し出されハトモコは瞬時に魔力で姉だけをこの場に瞬間移動させた


こいつ…許せないわ…ピ~ン♪


「きゃあぁ~」


「あれ? もっぽがいない…どこ行ったんだ? くるる?」


キスの途中で突然に彼女が目の前から消えてしまい取り残された彼氏鳩は放心した



※ハトモコは成績優秀なきぃちゃんと真逆で魔法が覚えられず魔女試験にも受からないが番い姉妹のこととなると水を得た魚のように覚醒しとてつもない魔力を発揮できるのだ


「おねーちゃん!」


「あら、きっぽ、あんたどこにいたの?」


ピシャン!!


ふざけた姉鳩の言葉にハトモコの怒りの平手打ちが飛んだ


「いたっ、何するのよ!」


「ふざけんじゃないわよ! この子はあなたとはぐれて泣きながらずっと呼んでいたのよ!


それなのに迷子の妹をほったらかしてなに、男といちゃついてんの!!」


「だって…デートだったのよ。この子がどうしてもついてくるって聞かないから連れて来たのに…」


「あなた…妹さんが邪魔なのね…ちょっと見て…」


きぃちゃんは冷ややかな眼差しでもっぽの脳内に未来の二人を送り込んだ


妹のきっぽは身体が弱く長生きできずに一年後に儚くなり泣いているもっぽが見えてもっぽは青ざめた


「なに…これ…どういうこと?」


「悔やんでも…亡くした者は二度と帰ってこないのよ…」


「おねーちゃんを苛めないで! おねーちゃんは悪くないもん」


ハトモコときぃちゃんをキッと睨みながら幼いきっぽは姉のもっぽの前に立ちはだかった


「きっぽ…きっぽ、ごめん、ごめんね…きっぽ…」もっぽは自分を庇う妹を泣きながら抱きしめる


「お願いです。この子を…この子を救う方法を教えてください…」


「妹が邪魔なんでしょう? 男とのデートのほうがあなたは大事でしょう?」


もっぽはブンブンと激しく首を振った


「助けてください…この子を助けてください!! 私が愚かでした…これからはこの子を大切にします!! 何でもします…どうかどうか…」


泣きながら土下座するもっぽを見てハトモコときぃちゃんは互いに頷き合った


「わかったわ…いらっしゃい…」


ハトモコはどこでもドアを出すと自宅にその姉妹を連れて行き庭に生えているコンティ草の葉を煎じてもっぽに渡した


「これはね…体の弱かったジニーママの為に父と母の姉のピヨちゃん達が命がけで採った不老長寿のハーブのコンティ草よ。


一度飲めば妹さんは助かるわ…」


ハトモコの説明を聞いているうちにもっぽの顔色がみるみる変わっていく…


ジニー…マ…マ…に ピヨ…ちゃん? あ…



「ハトモコ? あなたハトモコね! きぃちゃん!!」


きぃちゃんはにっぽり微笑んだ


「思い出したさん? もっぽ姉さんにきっぽちゃん」


「そうよ…人一倍…番い想いだったじゃない…あなた達姉妹は…」


「私…なんて…バカなことしていたの!! 」


「もっぽねーさん!」


「きっぽ! ああ、きっぽ、許してちょうだい…なんて姉さんは愚かな真似を…ごめんね…ごめん


ハトモコ、じゃあこれを飲めばきっぽは助かるのね」


「そうよ…安心なさい…私がお茶にしてあげるわ」


背後から聞き覚えのある懐かしく温かい声に振り向くと母のジニーが立っていた


「ママ!」


「ママァ!!」


「お帰りなさい、もっぽにきっぽ…」


ジニーに抱きしめられ前世の記憶を取り戻した姉妹はコンティ草のお茶を妹に飲ませながらハトモコ達と談笑していた


「そうなの…前世で離れ離れになった番い姉妹を再開させて…長老に大魔王の称号を頂いたなんて凄いわ!


立派ね、ハトモコ…あなた達と出逢わなければ私は前世の自分を取り戻せないままこの子を失うところだったわ…ありがとう…」


「いいのよ…姉さん。私も前世の前世は放任主義で面倒見の悪い姉だった…そのせいで大切な命を亡くして…どれだけ悔やんだか!!」


ハトモコは血の涙を流し語り続ける


「何度も生まれ変わってはきぃちゃんが身体が弱くて儚くなって…やっとやっと…ママの子に産まれて…この子が生まれた時…


どれほど嬉しかったか…あんな悲しい想いは私だけでたくさんだわ!」


「ハトモコはきぃちゃんが生まれるまで心を閉じて他の姉妹とも口をきかずに私とダンを見れば泣きながら早くきぃちゃんを生んでって…それしか

言わなかったの…」


「だからママがきぃを強い子に産んでくれたさん。きぃは全ての魔法をマスターしてトップオプ魔女の称号を持ってるさん。


ねーさんはね、きぃが生まれてから寝ないであやして育ててくれたさんよ…きぃはそんなねーさんが大好きさん♪」


「きぃちゃん!!…今の言葉…この波打つ心臓に刻み付けて忘れないわ…ああ…愛おしい子…


もっぽ姉さんにきっぽちゃん、我が名は番大魔王ハトモコ。離れ離れになり記憶を失くした番い姉妹を再開させ再び番い姉妹の縁を結ぶことこそ我が勤め…


だからもし…見覚えのある記憶を失くした姉妹を見かけたら教えて頂戴…」


「わかったわハトモコ…」


「ねーさんが再会させた姉妹は300組なの♪凄いさん」


「まあ!! 誇らしいわハトモコ…」


「ハトモコねーさん、かっこいい!! 私達を繋げてくれてありがとぉ…」


幼いきっぽにお礼を言われロリコンのハトモコは目尻を下げた


「いいのいいの、当然のことをしただけなのよ♪ママ、苦いコンティ茶を飲んだご褒美にこの子達にパフェを作ってあげて」


「はいはい♪ハトミコときぃちゃんも食べるでしょ?」


「俺も食うぜ♪」


「江戸、おかえり~」


「おう、きぃ様、ハトモコ様、ジニー、ただいま」


「お神輿、カッコ良かったわよ。もういいの?」


「まぁな♪ 今年はルディに参戦してもらって楽しかったぜ♪」


「ああ、そういえばルディくん担いでたっけ」


「きっとミーモちゃんぽぉーっとしてるさんよ」


「ちげぇねーな、今頃話してんじゃねぇか?」


祭りの途中の迷子ハプニングで前世の記憶を失くした姉妹を再開させたハトモコときぃちゃんは 又ひとりジニー家に散り散りになった姉妹が戻って来たことが

心の底から嬉しかった












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