鳩代の体験談
「では、今宵の百物語を盛り上げてくれる素晴らしいゲストを紹介しよう!
真実を追い求める男、心霊研究科の田峯弘樹さんと妻、魔界からの案内人、鳩代ちゃんです」
ザワザワザワ~(アカギ風に)
「あら~鳩代姉さま~」
「すっごい、田峯ちゃんと鳩代ちゃんだ~」
「魔界から降臨したさん♪」
「田峯様、鳩代様、お久しぶりです」
「やあ、ルディくん、また投稿待っているよ」
「いやいや、素晴らしいサプライズだなぁ。あーっはっはっは」
豪華なゲストのサプライズに子供たちも大人も大興奮
「ダンパパ、今宵はお招きありがとう…皆さん、こんばんわ。
魔界からの案内人…鳩代です…
ジニーママ、まとよともとよも来たいって駄々こねるから連れて来たの」
「まあまあ、まとよちゃんにもとよちゃん、ようこそいらっしゃい。ゆっくりしていってね」
「ジニーちゃま、こんばんわ~。だってぇ百物語って聞いてまとよ、怖い体験たくさんあるからお話ししに来たの」
「ジニーちゃま、ダンちゃま、こんばんわ。
あのね、パパとママ、テレビのお仕事でしょっちゅうお出かけするから私達、お留守番しているとけっこう色んなことが
あるんだよね~」
「わぁい、まとよちゃんともとよちゃんだ~こっちにおいでよ~」
「うん、ありがとう。
あ、きぃちゃんでしょう? いつも投稿してくれてありがとう」
「凄いさん、初めて会うのによくわかったさんね」
「投稿を読めばお顔が浮かぶもん。ね、まとよ」
「流石ね…両親の血を受け継いで只者じゃないわ…」
まとよともとよは一斉に「ハトモコちゃんだ!! 綺麗~」と声をあげる
「いつもきぃちゃんと江戸さんと一緒に投稿してくれてありがとうございます♪
私達、ハトモコちゃんのファンなんです」
「えっ…私の? どうもありがとう…これなるは我が愛しの半身、きぃちゃんよ…」
「やっぱ渋いね~」
ハトモコを憧れと尊敬の眼差しで見上げる二人に気を良くしたきぃちゃんは握手を求めた
「ねーさんはきぃの自慢だよ。あなた達、わかってるじゃない。
今日からねーさんのお取り巻きに入れてあげるさんよ」
「えっ、本当ですか!!! う、嬉しいです…もとよ、聞いた?」
「うん、まとよ。きぃちゃん、ありがとう。嬉し過ぎて夢じゃないよね?
まとよ、お互いに頬っぺたつねってみようよ」
もとよとまとよは互いの羽根で頬を思いきりつねると…
「いったぁ!!! まとよ~、よかった、夢じゃないよ!
きぃちゃん、ハトモコ様、よろしくお願いします」
「うん、うん、この痛みが心地いいよ…ああ、もとよ、嬉しいね~。
きぃちゃん、新参者の私達を取り巻きに入れてくれて本当にありがとう!!」
「そんなに大袈裟だよ~まとちゃんにもとちゃん♪ 今日から仲良くしようね~。
江戸、騎士に戻って二人にご挨拶してさん」
「おう、きぃ様。合点承知の助でぇ♪俺はきぃ様とハトモコ様の騎士の江戸です。
まとよちゃん、もとよちゃん、よろしくなっ」
柴犬から一瞬でイケメンの騎士に戻り微笑む江戸にまとよももとよも目がハートになってしまった
「ふふ……二人とも、そんなにかしこまらないで私のことはハトモコちゃんって呼んで頂だい。
こちらにいらっしゃい…メンバーを紹介するわ」
ハトモコはそう言うとまとよともとよに自分の可憐なお取り巻き達を紹介してくれる
「じゅりり、じゅり、私はシマエナガのじゅり。隣にいる子は姉のトモじゅり」
「ぴゅるる、ぴゅる♪ はじめまして二人とも。
インコの八百屋さんのピュルに姉のトモピュルです。仲良くしてね」
「おら、煎餅職人のカメ子だべ。バター煎餅食うか?」
「はじめまして、キーモです。仲良くしてね」
「はじめまして。ミーモです、もとよちゃんにまとよちゃん、よろしくね」
「私はパラレルワールドのトトです。
まとよちゃんにもとよちゃん、いつも楽しみに拝見しています。
素敵な一期一会に乾杯♪」
トトはそう言うとミルクシェイクを二人にくれた
「わぁ~ありがとう。はじめまして、まとよです。
お取り巻きに入れて光栄です! 皆さん、よろしくお願いします。」
「はじめまして。もとよです。ハトモコちゃんのお取り巻きに入れて頂けるなんて…夢みたいだね。まとよ」
「本当ね、もとよ。お取り巻きの皆さん、しがない霊感姉妹ですけど仲良くしてください」
ハトモコ姉妹のお取り巻きに入って嬉しそうなまとよともとよに田峯はフッと目を細める
「よかったな、まとよ、もとよ。
皆さん、二人と仲良くしてあげてください。真実を追い求める男、田峯からお近づきに…」
田峯は大きなお菓子袋の詰め合わせをきぃちゃん姉妹とお取り巻きの子達皆に配ってくれた
「ありがとうございます。ねーさんからもお礼を言っさんよ」
「田峯さん、いつも楽しみに我が愛しの半身と拝見しております。
こんな大きなお菓子袋をありがとうございます! まとよちゃんともとよちゃんがお仲間に入ってくださって嬉しいです」
「きぃちゃんにハトモコ、まとよともとよをお願いね
これは私から皆さんに…田峯弘樹スペシャルのお化け探知機と新作のDVDよ。
お化け探知機はね、あやかしが近づくと七色に光って教えてくれるの」
「わぁい♪面白そう」
まとよともとよがハトモコのお取り巻きに加わり思いがけないプレゼントがもらえて喜ぶ子供たち
「それにしてもナイトプールで百物語なんて流石はジニーママだわ♪
せっかくだから私の初の実話怪談を語らせてもらっちゃおうかしら」
「素敵だわ~鳩代ちゃん。
じゃあ一本目のロウソクは鳩代ちゃんから始めて頂きましょうか」
「では鳩代ちゃんの怪談のお供に…明日から発売する新作のアイスクレープどうぞ~」
セブンポッポのオーナー、ハトマが新作のクレープを皆に配り終えると 一本目のロウソクの前に座った鳩代が静かな瞳で語り始めた
※
私が初めて霊の存在に気付いたのは6歳のときだったわ
ピジョンスクールの遠足で鳩山に登山して友達とお弁当を食べていたら…
※以下は鳩代の回想
『美味しそう…』
え?
ふと正面から話しかけられて前を見ると私と同い年くらいの女の子が羨ましそうにじいっと見ていたの
『お腹空いた…それ、ちょうだい…』
いきなり何なの、この子…
戸惑いながらもあまりにその子が痩せこけていて服もボロボロだったから気の毒に思って私はおにぎりを一個差し出したの
彼女はお礼も言わず私の手から乱暴におにぎりを取り上げるとガツガツと食べ始めたので怖くなってなんとかその場を離れたくて友達に助けを求めたの
「ね、ねぇ、場所変えようよ。なんかここにいると頭痛くなっちゃう…」
優しい鳩友は(ピジョンタウンは鳩と魔女の国なので同級生もほとんど鳩人間)突然の私の申し出に嫌な顔ひとつしないで心配してくれたわ
「くるっ、鳩代ちゃん、顔が真っ青だわ! どうしたの? 大丈夫?」
「ええ、ええ…じゃあぽっぽ先生の傍で食べましょうよ」
「立てる? 私の羽根に捕まって…」
「先生、ぽっぽ先生~、来てくださぁい!!」
ふらついていた私は三人の鳩友に捕まりながらやっとの思いで立ち上がるとぽっぽ先生のところに行こうとしたけど身体が金縛りにあってビクともしなくなってしまい
「鳩代ちゃん、どうしたの?」
幽霊が見えていない鳩友たちは石のように突然、動かなくなった私にオロオロするばかり
『ねえ…どこ行くの? もっとちょうだい…これじゃ足りない…もっともっと…行かないで…』
おにぎりをあげた女の子がぽっかり穴の空いた瞳で私を行かせまいともの凄い霊力で引き留めてきて怖くて涙が止まらなくなっていると…
「鳩代から離れろ! これでも食らえ!!」
私の助けを求める声に気付いた兄が瞬時に魔力で駆け付けてくれてその幽霊に向かって珠数を投げつけたの
うぎゃああぁぁぁ~
もの凄い悲鳴と共に女の子の霊は一瞬にして霧になったわ
「お兄ちゃん、怖かったよ~」
「遅くなってごめんな…大丈夫か?」
兄は震えが止まらない私をぎゅっと抱きしめながら優しく諭した
「鳩代、もう大丈夫だよ。むやみに霊に親切にしちゃダメなんだ。きみ達、鳩代を助けてくれてありがとう」
「くるる、祐樹さん、かっこいいぽぉ~」兄にお礼を言われた鳩友たちは何があったのかわからずに兄のヒーローっぷりにポォーッとしていたわ(笑)
聞いたところによると…昔、鳩山で迷子になり餓死した霊だったらしいの
霊はね…視えるとわかると頼ってくるから皆も霊に話しかけられても聞こえないふりをしないとね…
フッ…
鳩代は語り終えると一本目のロウソクを吹き消した




