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銀霧のグレンツェ  作者: 鳥居賀風
不吉の島
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物語に巻き込まれはしめて

再び場所は、宿舎へと移り変わる。


用があるといい、外に出かけたカタリナはハルカゼを連れて戻ってきた。

ハルカゼは、俺たちと初めて出会った時のような威勢はなく、中身が抜け落ちてしまったような人間に成り果てているように俺は思えた。


俺は、ハルカゼに声をかけようとしたが、カタリナが俺に目配せをしてそれを制す。

おそらくカタリナに考えがあるのだろう。


俺たちは、その後力尽きたように各の部屋で深い眠りについた。

今日はいろんなことがありすぎた。

せめて、今宵の夢の中だけは、幸せなものであってほしい。


俺は心のどこかで祈っていた。


どれくらい時間が経ったのだろう。

今、寝ているのか起きているのか不思議な感覚の世界に意識だけが存在していた。


俺は、その不思議な世界をゆっくりと歩いている。

するとそこに1人の少女が現れる。


___はじめまして、エリアス。


その少女は俺のことを知っているらしい。


「君は誰?」


俺は名前を問うが相手は、その答えを返してはくれない。


「どうか、これから話すことを胸に止めていてほしいの」

「どういうこと?」

「もう少ししたら各地に狭間の門が開門されてしまうの。だから、その前に食い止めてほしい。それと、ザックの身が…」


その少女の声はどんどん遠ざかりサイレントのように消え去っていく。


「待って。まだ大事なことが」


俺は、叫ぶが彼女は幻想のようにこちらに微笑みながら消えていく。

その微笑みは、なぜか寂しいさのようなものを俺は感じると共に、目が覚める。


時計の針をみると、時刻は深夜2時。


俺は、窓越しに空を見ると窓の向こうに赤く光る柱のようなものが存在していた。

俺は、何を思ったのか宿舎を出てその柱へと向かった。


それは、蛾が光に群がるように俺はその柱に呼び寄せられたような気もした。

俺がたどり着いた場所は、この島に来て初めて訪れた狭間の門の跡地だった。


あのときと違ったの、この目の前で赤く光っている柱の正体は、地下から漏れ出ている影響らしい。

そもそもここに地下に続く隠し扉があったことことなんて気が付かなかった。

今日の襲撃の時に、ここも荒らされて露出したのかもしれない。


この中に入り込んで調べるか、それを悩む。

レーチェがいないため、俺は魔法を使うことができない。

単なる力のない人間がここで襲われたらひとたまりもない。


ひとまずカタリナにこのことを伝えようとその場を後にしようとする。

が、その瞬間背後から後頭部を打たれ、エリアスは気を失ってしまった。

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