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銀霧のグレンツェ  作者: 鳥居賀風
不吉の島
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師匠

___宝石術 ルビー


彼の最後に放った宝石は赤く輝きその情熱ともいえる炎がダリアスを包む。

放った宝石は砕け散り、ダリルには手段がない。

この一撃が意味を為さなかったら、終わりだ。


しかし、ここで終わりでも悪くはないと思った。

この必死の数秒で一人の女性を救うことができたのだから。


だから、最後まで誇り高く終わろうを改めて決意する。


炎の奥から人影が近づいてくる。

その人影は拍手をしながら、私の前に立ちはだかる。


「私はね、影魔法なんてものを今は使うから忘れられているかもしれないが、元々は炎を司る魔法使いなのだよ」


___精霊魔法 ファイアーランス


彼がそう呟くと、地面から炎の槍が出現しダリルを囲む。


「君は、ここで終わりだ」


ダリルは、死を覚悟する。

逃げる場所も宝石ももうない。

あるのは、ディメンションノズルとハンマーのみ。


___ディメンションノズル


ここで、一か八かの運任せをするのは得策かわからない。

何も起こらないかもしれない。

でも、何かが”起こる”かもしれない!


ダリルは、ディメンションノズルを持ち出し、空間を削る。

ハンマーでノズルを打ち込み、打ち込み、打ち込む。


そして、一つの宝石を採取する。

その宝石こそ、この場を切り抜ける最善の一手であることを信じて。


___宝石術 レインボームーンストーン


その瞬間、月光に包まれ目の前が見えなくなる。


次目が覚めた瞬間、彼の目の前には一人の女性が立っていた。


「ダリルよ。私より先に死ぬなと伝えていたはずだぞ」


そう、そこに立っていたのは私の師である、カタリナ=ラジスその人であった。


「師匠…どうしてここに?」

「弟子の窮地に現れるのは当然だろう。それに呼び出したのはお前だ、ダリル」

「俺が?」


カタリナは、粉々に砕けたレインボームーンストーンを見つける。


「なるほどな。限界に肉体がない私がなぜ現世にこれたのかと思ったが、お前あの石を使ったのか。なるほどなるほど」

「君はいったい誰かね?」

「私の弟子を散々可愛がってくれたみたいだね。そのお礼をしに来ただけだよ」

「なら、貴様も消えなさい」


ダリアスがそういうとファイアーランスが次第に迫ってきて、槍先が身体を貫こうとする。

が、その攻撃は消化される。


___宝石術 サファイアブルー


一瞬にして炎が消化され、カタリナは肩に欠けていたショットガンを手にする。


「さて、落とし前つけてもらおうか」


その銃口は、ダリアスを狙っていた。


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