襲撃がはじまる
エリアスたちが記憶の世界に旅立ってから3時間ほど経ったあと、再び奴らが出現した。
今回は、前回の奇襲とは異なりジェルマの各場所に複数の影魔が現れ、人々を襲う。
逃げ惑う人々は助けを求め人を探すが、探した見つけた挙句、人間の皮をかぶった影魔に殺され、人々は疑心暗鬼にも駆られていた。
命の危機に頼れる者がわからず、助けを求めれば殺されるかもしれない。
自身の身を守るには自分たちでなんとかしなければならないと人々は武装蜂起をし武力行使が行われ始める。
人々の中にある狂気は広がり、伝播していく。
この狂気のパンデミックの中で、1人影魔を狩り続けているものがいた。
それは、風のように駆け抜け、悪を切り裂く者。
自分のことを正義の味方だと言い張るその女性の名前は、ハルカゼ=フタバ。その人であった。
彼女は、今にも影魔に殺されかけている少年を見つけ、影魔を葬る。
影魔を滅多刺しにし、影魔の血を大量に浴びたユキカゼは、ニコッと笑いながら少年に手を差し伸べる。
が、その少年はより恐怖に駆られ、急いでユキカゼのもとから去っていってしまう。
たった一言の言葉を告げて。
「悪魔、、、」
ユキカゼは、ポリポリと頭を掻きながらかポツリつぶやく。
「私は、正義の味方なんだ。だから、悪は徹底的に滅ぼさないと」
彼女は、また笑みを浮かべ影魔を狩り始めた。
その笑顔は、正義の味方の笑顔なのか、狂気に満ちた笑顔なのか、誰にもわからなかった。
◇
いち早く修行を終えたダリルは、近くの影魔出現地帯へと急いでいた。
カタリナに今のはジェルマの状況を聞き、やはり今回は本命の襲撃であることを再確認した。
ダリルが近くの襲撃場所にたどり着くと、そこは血の海とかしており、血の海の上で人間が日常の生活をしている。
この非現実的な状況で日常を目の当たりにし、ダリルは恐怖を覚えた。
意を決して、一人の男性に声をかけようと1歩踏み出したその瞬間、その偽りの日常に生きる人々がこちらを見る。
明らかにおかしい。
流行り、この人たちは、、、。
この違和感が確信になったその時、一斉にダリルに襲いかかる。
が、人間の皮を被った影魔はこちらに近づくことができない。
ダリルの前に何か壁があるように前に進むことができない。
___宝石術 ラピスラズリ。
この宝石は、1寸の隙もない完璧な防御癖。
そして、これが新しく生み出した術。
ダリルは、自身が持っているディメンションノズルに宝石をはめ込む。
そしてら左手で相手との距離とターゲットを絞り、それを放った。
___宝石術 スファレライト。
その放たれた技は、オレンジ色の輝きを放ち目の前の不浄な存在をすべて焼き払う。
そこに立つのは、清浄な者のみだった。




