記憶の世界へ
俺たちは、カタリナに宝石を手渡された。
俺は、ブラッドストーン。
アルディアは、ラリマー。
レーチェは、ムーンストーン。
ザックは、クォーツ。
ダリルは、ペリドット。
受け取ったその宝石は、各自異なる方向に光の輝きを放つ。
その輝きがどこかの場所を指し示しているように。
「これから、君たちはその宝石たちに刻まれた記憶の世界に行ってもらう。その世界では、君たちに必要なものを必ず示してくれるだろう」
俺は、カタリナの言葉を聞きながらあることに気がついた。
レーチェと俺の宝石が示す方向が一緒なのだ。
「あの、これって?」
「なるほど、、君たちは面白いな。エリアス、レーチェは同じ試練を受けなさい」
「わかりました」
「各々の記憶に入る前に、ひとつだけ忠告しておく。記憶の世界に飲み込まれるなよ?君たちが本当に生きる世界は、こちらの世界だということを忘れないこと。いいね?」
「はい!!」
俺たちは、この時それがどういう意味なのかを理解してはいなかった。
そして、皆各々の記憶の世界へと旅立っていく。
俺は、レーチェに手を引かれて、1歩1歩踏みしめて冒険へと踏み出す。
光に導かれるまま、進んでいくとポツンと小さな扉が立っている。
俺はドアノブを回すが鍵がかかっていて開きそうにない。
「エリアスくん、これ入れるんじゃない?」
その扉の鍵穴のような場所には宝石を埋め込めるような凹みがあった。
レーチェは、カタリナから授けられた宝石をその凹みにはめ込む。
"カチッ"
となにかの装置が動き出す音が聞こえる。
俺は、恐る恐るドアノブに手をかけ扉を開く。
開けた扉の隙間から銀霧が盛れ出してくる。
俺たちは覚悟を決め、その世界へと迷い込んだ。
次回から記憶の世界の話になります。
ここから街人Aの少年が登場人物の階段を駆け上がっていくことになる予感がしています!




