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銀霧のグレンツェ  作者: 鳥居賀風
不吉の島
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不吉の島

___独立自由都市ジェンマ



ここは、東の海に存在する島に存在する。

表沙汰にはできないある”事件”をきっかけに独立自由都市として自治権を獲得した特殊な場所でもあった。


現在は、貿易の仲介地点として多くのものが利用しており、島の周りが海ということもあり、漁業が有名である。

そんな島に俺たちは向かっていたのだが、ついて早々船酔いをした。


「うえ…気持ち悪い…」


とザックは弱々しい声でつぶやいた。

初めて船というものに乗ったらしく、最初ははしゃぎまくっていたザックだったが絵に描いたようにみるみると顔色が変わっていき、今に至るということだ。


「ひとまず、私の知り合いがやっている宿に向かいましょう。事前に連絡はしておいたので、そこでザックくんを休ませられます」

「ダリルー…すまねー」

「困った時は、助け合いですよ」


その言葉に、尊敬の眼差しをザックは向けるが、一気に吐き気を催したのか彼の顔は俯いた。

その後のことは、ちょっと話すのをやめておこうと思う。うん。


ともあれ、ダリルの知り合いの宿屋に無事到着した俺たちは、今後の方針を話していた。


「この街って独立都市な訳だから、そう簡単にあの軍服の奴らが介入はできないよね?」

「ええ。他のところに身を隠すよりかは安全だと思うわ。でも、ここにも影魔(ファントム)の目撃もあるから手放しで安心できるとは限らないから気をつけて!」

「その影魔(ファントム)のことですが、おそらく何かしら”関係があった”場所を知っているので、明日調査に行きましょう」

「関係があった場所?どうして過去形なの?」

「それは、もうその出来事が起きた跡地だからですよ」

「跡地?」


ダリルは、その場所について話し始めた。


「この島は、狭間の門(リトルノゲート)を人工的に開門させられた島なのです」

狭間の門(リトルノゲート)


エリアスは思い出していた、あの悲惨な過去の記憶。

門から影魔(ファントム)が出現した記憶を。


「人工的に開門させられたというのはどういうことなんですか?」

「これは私の独自の調査で発覚したんのですが、ある国が自ら狭間の門(リトルノゲート)を開門させたらしいのです。あるものを手に入れるために」

「あるもの?」

「エスト鉱石」


ダリルのその言葉を聞き、ダルクの高山での出来事を思い出した。

エスト鉱石は、人の命が重なって生まれた禁忌の石。

そして、その後には門が出現し影魔(ファントム)が向こうの世界から現れた。


「それじゃあ、この島でエスト鉱石生成実験が行われていたってことですか?」

「はい、その通りです」


残酷さのあまり、言葉を失ってしまう。

エスト鉱石を生成するために実験?

どれだけの人が犠牲になったんだ。


「そして門は開門され、影魔(ファントム)によってこの島は、蹂躙されそうになった時、ある人物によって閉門することができたらしいのです」

「ある人物?それって誰なんですか?」

「それが、わからないのです。なぜかそこだけ記憶を消去されているみたく誰も覚えていない。しかし、その大量虐殺の事件があったからこそ、この島は”不吉な島”として、各国で扱われるようになり、今に至るということらしいです」

「その事件があった場所に、明日行くってことね」





狭間の門(リトルノゲート)

エスト鉱石。

記憶の消去。

救世主。





___俺はこの島で、これからあの悪夢の再現が行われることを俺はまだ知るよしもなかった。







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