戦いの終わり①
目の前にいる男は、圧倒的に影魔を凌駕していた。
膝を突く影魔に隙を与えるわけもなく、ひとつ、ふたつと打撃を食らわせていく。
宝石術師っていったい何かわからなかったが、打撃を与えて戦うんだとなんとなく理解した。
4つ目の打撃を受けた頃、その影魔は相当のダメージを負っているのか、攻撃を仕掛けてこなかった。
「お前の…その術、まさかこの時代にもまだ存在していたなんてな。お前たちは既に滅したはず」
「まあ、人間そう簡単には死なないってことですよ」
そういうと、彼は、再び異次元からオレンジ色の鉱石を掘り出し、腕輪に嵌め込む。
___宝石術 カーネリアン。
そういうと彼の目の前に、オレンジ色に輝く12本の剣が創造される。
___チェックメイト。
その言葉と共に、一斉発射。
剣は、あの影魔に突き刺さり続け、大爆発を起こした。
あたりは、爆煙に包まれる。
次第にその煙が晴れていき、先ほどの影魔は消えていた。
これが、宝石術師。
俺は、圧倒的な実力を目の前に驚きが隠せなかった。
「君、立てるかい?」
ダリルは、手を差し伸べてくる。
俺は、その手を素直に受け取り立ち上がる。
「助けてくれてありがとう。おかげで殺されずに済んだ」
「いやいや、君が最後まで諦めなかったから、私が駆けつけることができたんだ。君は、よく頑張ったよ」
なんかその、”頑張ったよ”が少し認められてみたいな感じがして、目に何かが込み上げてきそうになった。
「ダリルさん、あなたは何故ここに?」
「私は、宝石を扱う商人なのだが、欲しい宝石がある時は自ら発掘するのが私の流儀なんだよ。そしたら、影魔たちが君たちを襲っていた」
「影魔をご存知なんですか!?」
「そりゃもちろん。僕たち宝石術師の因縁の敵だよ。さて、そろそろここを出るとしよう。ここの軍服たちが増員される前に」
そう言われたら、ここにいた軍服たちはいつも間にか倒されていた
いったい何者なんだよ、宝石術師って。
その思考をする暇もなく、俺とダリルさんはこの研究施設を後にした。
脱出した後、どこで落ち合うかは話していなかったが、おそらくここにいるだろうと考え、あのザックが使っている研究室の扉を開ける。
扉の先で、銃を構えているアルディア。
俺だと気がつき、彼女は一目散に駆け寄る。
「エリアス…よかった。本当によかった」
そういい、彼女が俺を抱きしめる。
いや、女の子にそういうのされたことないから、恥ずかしくなる
あ、でもフィーネにはされたことあるか。
ふと、自分が何をしていたのかを理解し、そっと離れアルディア。
彼女の顔も赤く染まっていた。
「エリアスくんエリアスくん!次は私の番ー!!!!」
といい今度は彼女が俺の胸に飛び込んでくるが、息酔い余って俺は、床に倒れ込む。
「もうこんな無茶しちゃだめだよーエリアスくん」
「わかってる」
「なら、よし!」
レーチェは、俺の方を見てそう笑いかけた。




