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銀霧のグレンツェ  作者: 鳥居賀風
炭鉱の研究者
37/87

戦いの終わり①

目の前にいる男は、圧倒的に影魔(ファントム)を凌駕していた。


膝を突く影魔(ファントム)に隙を与えるわけもなく、ひとつ、ふたつと打撃を食らわせていく。

宝石術師っていったい何かわからなかったが、打撃を与えて戦うんだとなんとなく理解した。


4つ目の打撃を受けた頃、その影魔(ファントム)は相当のダメージを負っているのか、攻撃を仕掛けてこなかった。


「お前の…その術、まさかこの時代にもまだ存在していたなんてな。お前たちは既に滅したはず」

「まあ、人間そう簡単には死なないってことですよ」


そういうと、彼は、再び異次元からオレンジ色の鉱石を掘り出し、腕輪に嵌め込む。


___宝石術 カーネリアン。


そういうと彼の目の前に、オレンジ色に輝く12本の剣が創造される。


___チェックメイト。


その言葉と共に、一斉発射。

剣は、あの影魔(ファントム)に突き刺さり続け、大爆発を起こした。



あたりは、爆煙に包まれる。

次第にその煙が晴れていき、先ほどの影魔(ファントム)は消えていた。



これが、宝石術師。

俺は、圧倒的な実力を目の前に驚きが隠せなかった。


「君、立てるかい?」


ダリルは、手を差し伸べてくる。

俺は、その手を素直に受け取り立ち上がる。


「助けてくれてありがとう。おかげで殺されずに済んだ」

「いやいや、君が最後まで諦めなかったから、私が駆けつけることができたんだ。君は、よく頑張ったよ」


なんかその、”頑張ったよ”が少し認められてみたいな感じがして、目に何かが込み上げてきそうになった。


「ダリルさん、あなたは何故ここに?」

「私は、宝石を扱う商人なのだが、欲しい宝石がある時は自ら発掘するのが私の流儀なんだよ。そしたら、影魔(ファントム)たちが君たちを襲っていた」

影魔(ファントム)をご存知なんですか!?」

「そりゃもちろん。僕たち宝石術師の因縁の敵だよ。さて、そろそろここを出るとしよう。ここの軍服たちが増員される前に」


そう言われたら、ここにいた軍服たちはいつも間にか倒されていた

いったい何者なんだよ、宝石術師って。

その思考をする暇もなく、俺とダリルさんはこの研究施設を後にした。


脱出した後、どこで落ち合うかは話していなかったが、おそらくここにいるだろうと考え、あのザックが使っている研究室の扉を開ける。


扉の先で、銃を構えているアルディア。

俺だと気がつき、彼女は一目散に駆け寄る。


「エリアス…よかった。本当によかった」


そういい、彼女が俺を抱きしめる。

いや、女の子にそういうのされたことないから、恥ずかしくなる

あ、でもフィーネにはされたことあるか。


ふと、自分が何をしていたのかを理解し、そっと離れアルディア。

彼女の顔も赤く染まっていた。


「エリアスくんエリアスくん!次は私の番ー!!!!」


といい今度は彼女が俺の胸に飛び込んでくるが、息酔い余って俺は、床に倒れ込む。


「もうこんな無茶しちゃだめだよーエリアスくん」

「わかってる」

「なら、よし!」


レーチェは、俺の方を見てそう笑いかけた。


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