存在しない鉱石②
それは、何かを秘めているとしかいいようがなかった。
見せてくれた青年が持っていた鉱石は、ほんのひとかけら程度のものだったが、懐かしさも何故か感じた。
その懐かしさは、俺だけじゃない。アルディアも感じているようだった。
青年は話を続けた。
「俺たちは、この何とかこのひとかけらだけを手に命さながら逃げ切ることができた。その後俺たちは、この鉱石が一体何なのかということを研究したが、ある時、その研究は終わりになった」
「なぜ?」
俺は、問う。
「先生がこの研究を中止すると言ったんだ。俺もお前みたいになんでかと聞いたけど、先生は何も話さない。正確には、それのことについて話すことも嫌そうだった。でも、先生は一言だけ俺に言った」
___これは、人類が決して踏み込んではいけない闇に繋がっている。
「そのあとは、さっき話した通り。先生はメディラントの奴らに連れて行かれた。この鉱石を密かに俺に託して」
少しの沈黙が生まれる。
「でも、俺は知りたい。先生の言い残したあの言葉は一体どういうことだったのか。だから、密かにこの功績の研究をしているけど、なーんもわからん。強いていうなら、ここからより南に行った先にある”アルターク鉱山”でその石は発見されたということだけだな」
「アルターク鉱山…」
その言葉を聞き、アルディアは何かを考える。
俺は、彼に話しかける。
「ところで、君は一体何者なの?」
「あーすまねー。こういうところがいけねーって先生から言われてたんだけどな」
ボサボサの髪を少し整えながら、その青年は改めて挨拶をしてくる。
「俺の名前は、ザック。ザック=ルイス。しがないカラクリ技師さ」
今回、少し時間がなくて短くなってしまいましたが、明日は、その分書こうと思います!
ついに青年の名前が明かされました。
ザック=ルイスの言っているカラクリ技師とはなんなのか。
ぜひ、この先も読んでいただけたら幸いです。




