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銀霧のグレンツェ  作者: 鳥居賀風
炭鉱の研究者
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まだ見ぬ地を求めて

___このラディウスには、3つの大陸が存在する。



1つ目は、シェナ大陸。

世界で初めてアデリナ=ワイスによって”精霊魔法”が発見された大陸。


2つ目は、ヴァルーク大陸。

近年、新規蒸気機関ラディックエンジンを作り出したことにより産業革命が起こり、今や全大陸のインフラを担っている産業大陸。


3つ目は、トスカ大陸。

世界の記録者(ブックバード)の記録が多いが未だ謎の包まれている大陸。

どこかに始まりの樹(フェアリークライス)が存在しているとされている。


その3つの大陸の中のシェナ大陸にあるヴァルミ王国首都セレーノを出発したエリアスたちは、次の目的地であるザルクを目指していた。





「で、アルディアちゃん。そのザルクって街に影魔(ファントム)の目撃情報があるんだっけ?」


そう声をかけたのは、記憶の妖精レーチェである。

妖精は、普通の人間には視ることも声を聞くこともできない。

しかし、一度契約を結んだことがあるものには、その彼女のことを認知することができるそうだ。

俺やアルディアは、契約なんか結んだ覚えはないけど、彼女を認知できる。


「ええ、そうです。ザルクにある鉱山にて行方不明の人間が何人もいるという情報を得ています。おそらく影魔(ファントム)の仕業かと」

「その街にリュミルの意志を継ぐ者もいてほしいよねーエリアスくん」


と俺に話題を振る。

やめてもらいたい。そのコミュ力。

レーチェ。俺は、あんまり会話するの得意じゃないんだよ。


「そうだな」


…間が生まれてしまった。


”そうだな”というのはあれかダメなのか。

出会ったばかりは、情報共有だなんやと必須で話すことがあったから普通に会話できた。

でも、日常会話なんて幼馴染のフィーネとしかしてこなかった者だから、その…会話って難しい。

俺は、何か話をする話題はないかと、思考を巡らせ再び言葉を紡ぐ。


「そ、そういえば、アルディアの銃かっこいいよな」


なんだその幼い子供のような発言は、我ながら恥ずかしい。

エリアスは頬を赤らめる。

俺のその発言を聴いて、レーチェはニヤニヤとアルディアは、ふふっと笑う。


「なんですか、その話題」


彼女は、目に涙を浮かべながら、笑う。

うるさいなー。こちとら必死に考えて考えて生み出した話題だっていうに。

俺は、少し不機嫌になると彼女は謝ってくる。


「ごめんなさい!笑ってしまって。この銃は、私専用の銃なの。この銃があるから私は影魔(ファントム)に立ち向かえるの」


彼女は、ホルスターを収められている銃を触る。

彼女が用いている2丁の銃の名称は、M1873リボルバーを独自改良した形状をしていた。

まあ、本でしかその銃も見たことはないんだけど。

彼女は懐から銃弾を一発取り出しそれを俺たちに見せる。


「この銃弾には、妖精の力が込められているの」

「どうして君がそんなものを?」

「私の家には大昔妖精がいたようなの。その妖精が然るべき時のために残すという手紙とこの銃弾が残されていた。当時は、これがなんなのかわからなかったけど、現代になってこれの使い方がわかった」

「多分、その妖精は未来視が見えたのかもー」


そうレーチェはいう。

「妖精にもいろいろいるからね。あたしは、歴史を語る妖精だから。戦闘とかそういうのは得意じゃないしね」

「レーチェ。この銃弾を作り出すことって可能かしら?」

「うーん、やってみないことにはわからないけど、作れたとしても時間かかるよ」

「お願い。残りの銃弾だけじゃ心許ないから」


彼女は、銃弾を1発レーチェに渡した。

この先の旅では、何が待ち受けているかわからないんだ。

俺は、改めてそれを自覚する。


視界の奥の方で、何かが見え始めた。

あれは。



___鉱山の町 ザルク






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