表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銀霧のグレンツェ  作者: 鳥居賀風
冒険の始まり
16/87

物語の始まりには出会いあり⑤

___目の前にいる妖精は何を言っているのだろ。



「ねえ君君!ちゃんとあたしの話聞いてるー?もう1度言うけど世界を救うために力を貸してほしいんだってば!」


あまりに唐突なことでまだ飲み込めていない。

そもそも世界を救う云々も含めてだが、目の間に妖精が話しかけてきていること自体、いまだに信じられないのである。

妖精は、ぷくーと頬を膨らませている。。


「世界を救うために力を貸してほしいって。俺は何も特別な力とかそういうの持ってないぞ」

「うんうん!そういうのはいらないから安心して!」


じゃあ、俺に助けを求めるってどういうことだよ?

物語のセオリーでは、こういうのは何かの運命を背負った登場人物とか、不思議な力を実は持っているとかそういうやつが声かけらえるんじゃないのか?

俺は、目まぐるしく思考していると妖精は、言葉を続ける。


「君は、あたしのことが視える。それが大事なのさ!」

「視えるなんて普通のことじゃないか」

「それは違う。妖精を見ることができるのは、妖精と一度でも契約を結んだことがある者のみだよ。まぁ、今や契約を結んだある人間の方が少ないけど」

「俺は、そんなことしたことないけど」

「でも、君は、今、この時。あたしのことを観測している。それだけであたしにとっては十分なんだ。君は、大事な役目を担うことができる」

「なんだよその役目って?」


いったいどんな役目なのだろう。

俺は、少し期待をしながら妖精の言葉を受け止める。


「あたしと契約して、”リュミルの意志を継ぐ者”を探してほしい」


契約を結ぶと言うところまでは、理解できた。

しかし、その後は何だ?

”リュミルの意志を継ぐ者?誰だよ、そいつ。

つまり、俺に”人探し”を手伝ってほしいと言うことか?

俺は、深く呼吸をしてから妖精に答える。


「ごめん。別の人を探してくれ!」


その返答にびっくりしたのか、妖精は慌てている。

「なんでなんで?どーして?」

「あのな、人探しくらい自分どーにかしてくれ。そもそも自分でも探せるだろ?」

「それができないから言ってんじゃん!あたしのことは普通の人には視えないんだよー」


彼女は涙目になりながら、こっちに縋り付いてくる。


「おい、泣かないでくれよ。俺が悪いみたいじゃないか」

「ねーお願いだよ。ずっとずーとあたしのことが視える人を待ってたんだよ」

「だから、離れろって」



2人してバタバタと暴れていると、店の方からこちらに向かってくる誰かの足音が聞こえてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ