↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
りせた。小噺 ~温度差で風邪ひくエッセイ集~  作者: Resetter


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
68/98

少し昔ばなしをしようかな [流行ってた遊び:小学生]



 やあみんなー。げんきー?

 りせた。だよー。


 人間……というか、知能のある生命体って、結構遊ぶよね。

 自分の尻尾をグルグル追いかけたりさ。

 喰うつもりのない小動物を弄んで殺したりさ。

 色んな遊びがあるよね。


 あなたは、どんな遊びが好き?

 小さい頃とかに流行ってた遊びって、ある?


 筆者の記憶には、色々と残ってるんだけど。

 せっかくだから、印象深いものをここに記そう。


 まぁ、友達の家でゲーム……なんてのは、普通だから要らないでしょ。


 そうじゃないやつを、ね。


 近所の兄ちゃんが、ある日、家に呼んでくれたんだ。

 小学校低学年だった筆者は、のこのこと行った。

 何歳年上だっけな? たぶん、4歳とか5歳とかそんな感じ?

 

 その兄ちゃん、ガンプラを作っていた。

 ガンダム。知ってる? それのプラモデルという奴。

 筆者は、あんまり興味ないから知らない。


 けど。

 段々出来上がってく感じが、なんだか楽しそうだった。


 そして。


「おっし! 出来たー! あとは仕上げだ!」


 と言った兄ちゃん。すっと100円ライターを手に持った。


「なにすんの? それ」


「ん? これな、こうして……」


 ——シュボッ……チリチリ……


 兄ちゃんが、ライターの火を少し離しながら、ガンプラのシールドに当てた。

 少し、焦げ臭い。埃が焼けるようなにおいがした。


「ほれ、見てみ?」


「おおー……!」


「こうやって煤をつけると、戦った感出るだろ?」


「確かに! かっけー!」


 少し黒くくすんだシールドは、歴戦の勇者感があった。


 そして、筆者は思った。

 ガンプラ買おう……と。


 多分、親に買ってもらったと思う。(記憶が曖昧)

 後日、筆者は家でガンプラを組み立てていた。


 そして。


「出来た!」


 組み上がると。祖父の引き出しに手を掛けた。

 喫煙者だった祖父は、大量の100円ライターを持っていたからだ。

 ひとつ、取り出す。


「ふふ……。これを、こうして……」


 ——シュボッ……! チリチリ……


「ん? あれ……?」


 ——ボッ……! ドロォ……


「あっ?!」


 完成したガンプラのシールドは、少し燃えて、熔けた。

 敗者の、ようだった。


 筆者は、学んだ。

 ガンプラ、熔ける……と。

 

 そして、筆者は、ロボットっぽいものに興味を無くした。



 また、別の近所の兄ちゃんに誘われた日。

 多分、梅雨時期くらいだったんだろう。


 その兄ちゃんは、トノサマガエルを捕まえてきた。


「なー。すげーいいもん見せてやるよー」


「いいもん? カエル?」


「ふふん。まぁ、見てろよ」


 そう言うと、兄ちゃんは、ぐっと腕を振りかぶった。


 ——ブンッ! ——ビチャン!


 鋭く振った腕から放たれたのは、トノサマガエルだ。

 勢いよくコンクリートブロック壁にぶつかって、水音のような破裂音がした。


「あー! 失敗だわ!」


 兄ちゃんは、壁に一瞬張り付いて、ボトリ——と落ちた、四散しかけたトノサマガエルだったものに走り寄って、何やら喚いた。


「失敗って?」


「いや、ほんとならさ、もっと飛び散るはずだったんだ!」


「そうなの?」


「ああー! クソッ! クソッ!」


 兄ちゃんは、筆者の問いには答えず。拾っては投げ、投げては拾って、ベチンビチャンと、薄いピンクの肉片を、壁にぶつけ続けた。

 周囲に、ヌルっとした生臭さが——拡がっていった。雨の日の田んぼ道と、ドブ川を足したような。そんな異臭だ。


「……帰るね」


 筆者は、帰った。

 なんか、何がしたいのか、何が面白いのか、理解できなかった。


 よくわからない遊びがあるものである。




 少し大きくなって、筆者もその兄ちゃんたちくらいの年になった頃。

 近所に住む同級生たちと、よく外で遊んでいた。

 まぁ、ゲームばっかじゃ、あり余ったエネルギーを発散しきれなかったんだろうね。


 ある日。

 ひとりが、花火を持ってきた。

 なんか、大量にセットになってるアレだ。


「戦争しようぜ!」


 そして、差し出しながら、そう言った。


 よろしい。ならば戦争だ。


 花火戦争である。

 その日以来、なけなしの小遣いをはたきながら、打ち上げ系の花火や爆竹なんかを方々探しまくり、買い漁る日々が始まった。


 爆竹は、「これさ、(ほど)けるんだぜ!」と、友人が導火線を解き、一本一本に分解するという技を見付けたので、それに倣って手榴弾的な運用をした。

 打ち上げ花火は、主砲用と、連射砲用とを準備する。手には100円ライター。

 校庭に集まる夏祭り的な日なんかは、普段遊んでない奴らとも、大いに戦った。


 やはり、生き物は、争うことが大好きなのだなーと、今なら思う。

 なんだよ、戦争ごっこってさ。火薬まで使ってさ。

 命のやりとり、リハーサルしてさ。


 でも、すんごい高揚感あるし、気持ちいいんだよな。脳汁溢れるっていうかさ。

 本能的な、根源的な遊び……なんだろうね。


 家でゲーム……なんかより、『生きてる!』って感じするんだ。

 だからまぁ、中と外、半々な感じだったかなー。

 疑似体験のレベルが、ゲームとは段違いだったんだろうね。


 と、小学生時代の遊びで尺使いすぎたなぁ。

 他のネタはまた今度にしよっかな。

 お楽しみにーってな!

 HAHAHA!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。