少し昔ばなしをしようかな [流行ってた遊び:小学生]
やあみんなー。げんきー?
りせた。だよー。
人間……というか、知能のある生命体って、結構遊ぶよね。
自分の尻尾をグルグル追いかけたりさ。
喰うつもりのない小動物を弄んで殺したりさ。
色んな遊びがあるよね。
あなたは、どんな遊びが好き?
小さい頃とかに流行ってた遊びって、ある?
筆者の記憶には、色々と残ってるんだけど。
せっかくだから、印象深いものをここに記そう。
まぁ、友達の家でゲーム……なんてのは、普通だから要らないでしょ。
そうじゃないやつを、ね。
近所の兄ちゃんが、ある日、家に呼んでくれたんだ。
小学校低学年だった筆者は、のこのこと行った。
何歳年上だっけな? たぶん、4歳とか5歳とかそんな感じ?
その兄ちゃん、ガンプラを作っていた。
ガンダム。知ってる? それのプラモデルという奴。
筆者は、あんまり興味ないから知らない。
けど。
段々出来上がってく感じが、なんだか楽しそうだった。
そして。
「おっし! 出来たー! あとは仕上げだ!」
と言った兄ちゃん。すっと100円ライターを手に持った。
「なにすんの? それ」
「ん? これな、こうして……」
——シュボッ……チリチリ……
兄ちゃんが、ライターの火を少し離しながら、ガンプラのシールドに当てた。
少し、焦げ臭い。埃が焼けるようなにおいがした。
「ほれ、見てみ?」
「おおー……!」
「こうやって煤をつけると、戦った感出るだろ?」
「確かに! かっけー!」
少し黒くくすんだシールドは、歴戦の勇者感があった。
そして、筆者は思った。
ガンプラ買おう……と。
多分、親に買ってもらったと思う。(記憶が曖昧)
後日、筆者は家でガンプラを組み立てていた。
そして。
「出来た!」
組み上がると。祖父の引き出しに手を掛けた。
喫煙者だった祖父は、大量の100円ライターを持っていたからだ。
ひとつ、取り出す。
「ふふ……。これを、こうして……」
——シュボッ……! チリチリ……
「ん? あれ……?」
——ボッ……! ドロォ……
「あっ?!」
完成したガンプラのシールドは、少し燃えて、熔けた。
敗者の、ようだった。
筆者は、学んだ。
ガンプラ、熔ける……と。
そして、筆者は、ロボットっぽいものに興味を無くした。
また、別の近所の兄ちゃんに誘われた日。
多分、梅雨時期くらいだったんだろう。
その兄ちゃんは、トノサマガエルを捕まえてきた。
「なー。すげーいいもん見せてやるよー」
「いいもん? カエル?」
「ふふん。まぁ、見てろよ」
そう言うと、兄ちゃんは、ぐっと腕を振りかぶった。
——ブンッ! ——ビチャン!
鋭く振った腕から放たれたのは、トノサマガエルだ。
勢いよくコンクリートブロック壁にぶつかって、水音のような破裂音がした。
「あー! 失敗だわ!」
兄ちゃんは、壁に一瞬張り付いて、ボトリ——と落ちた、四散しかけたトノサマガエルだったものに走り寄って、何やら喚いた。
「失敗って?」
「いや、ほんとならさ、もっと飛び散るはずだったんだ!」
「そうなの?」
「ああー! クソッ! クソッ!」
兄ちゃんは、筆者の問いには答えず。拾っては投げ、投げては拾って、ベチンビチャンと、薄いピンクの肉片を、壁にぶつけ続けた。
周囲に、ヌルっとした生臭さが——拡がっていった。雨の日の田んぼ道と、ドブ川を足したような。そんな異臭だ。
「……帰るね」
筆者は、帰った。
なんか、何がしたいのか、何が面白いのか、理解できなかった。
よくわからない遊びがあるものである。
少し大きくなって、筆者もその兄ちゃんたちくらいの年になった頃。
近所に住む同級生たちと、よく外で遊んでいた。
まぁ、ゲームばっかじゃ、あり余ったエネルギーを発散しきれなかったんだろうね。
ある日。
ひとりが、花火を持ってきた。
なんか、大量にセットになってるアレだ。
「戦争しようぜ!」
そして、差し出しながら、そう言った。
よろしい。ならば戦争だ。
花火戦争である。
その日以来、なけなしの小遣いをはたきながら、打ち上げ系の花火や爆竹なんかを方々探しまくり、買い漁る日々が始まった。
爆竹は、「これさ、解けるんだぜ!」と、友人が導火線を解き、一本一本に分解するという技を見付けたので、それに倣って手榴弾的な運用をした。
打ち上げ花火は、主砲用と、連射砲用とを準備する。手には100円ライター。
校庭に集まる夏祭り的な日なんかは、普段遊んでない奴らとも、大いに戦った。
やはり、生き物は、争うことが大好きなのだなーと、今なら思う。
なんだよ、戦争ごっこってさ。火薬まで使ってさ。
命のやりとり、リハーサルしてさ。
でも、すんごい高揚感あるし、気持ちいいんだよな。脳汁溢れるっていうかさ。
本能的な、根源的な遊び……なんだろうね。
家でゲーム……なんかより、『生きてる!』って感じするんだ。
だからまぁ、中と外、半々な感じだったかなー。
疑似体験のレベルが、ゲームとは段違いだったんだろうね。
と、小学生時代の遊びで尺使いすぎたなぁ。
他のネタはまた今度にしよっかな。
お楽しみにーってな!
HAHAHA!




