☆ 五分間語尾にゃーで話し続けるまで出れない部屋
「今度はそうきたか」
切実に誰が得をするのか聞きたいお題が来た。
「にゃーなんて語尾、似合うのは望みたいな可愛い子だけよ。私なんかがやっても聞いた人の耳が腐るだけ」
「アズサも可愛いから似合うよ」
この美人なアズサのにゃーが聴ける。つまり私が得する。ありがとう部屋さん。
「似合わないって」
「でもやらないと部屋から出られない。それは嫌でしょ?」
私は別に構わないけど、なんて言わない。
「……わかった。やれば良いんでしょ」
「そうだにゃー」
「ここを出たら忘れてよね」
「語尾は?」
「忘れて……にゃー」
「正解にゃー」
まずい。思ったよりアズサのにゃーが可愛かった。
恥ずかしそうに目を逸らして、頬を赤らめ、小声で言われたにゃー。可愛すぎる。
「思った以上に恥ずかしい、にゃー」
「そうかにゃー? 私は楽しいにゃー!」
だってこんなに可愛いアズサが見れたから。
「もう。なんでそんなに平気なのにゃー?」
「アズサがいつも可愛いっていってくれるからにゃー。アズサが可愛いっていうなら私は可愛いのにゃー。ならにゃーが似合うはずなのにゃー」
アズサが私を可愛くしてくれるのだ。これはアズサも同じであってほしい。
「アズサも可愛いよ。にゃーが似合うよ。これを信じてほしいにゃー」
アズサは目をまんまるにして驚いたあと、いってくれた。
「私も望みを信じるにゃー。恥ずかしさが消えると、可愛い望がたくさん見れて嬉しいって気持ちが入ってきたにゃー。ありがとう、望にゃー」
こんな気持ちまで一致しなくても、と思う。