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〇〇しないと出れない50の部屋に閉じ込められた百合カップル  作者: 橘スミレ
ユキと千夜 気に食わないけど実力は認めてるケンカップル

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片方がもう片方をエスコートしないと出れない部屋

「今度は部屋に何もないね」

「ここで何をしろっていうんだろうね」


 机も椅子もないただの空間だ。

 今度は何をさせられるのだろうか。


「カードあった。ええっと『片方がもう片方をエスコートしないと出れない部屋』だってさ。私がエスコートしてあげるよ」

「どうして。僕がするよ」

「千夜。エスコートの仕方わかるの?」

「……多分」


 正直やったことない。というかほとんどみたこともない。

 できるかはわからない。

 でも、エスコートされるよりはエスコートするほうがいい。


「多分って。まあやってみる? できるか知らないけど」


 めっちゃ見下されている。

 腹立つ。

 めっちゃ腹立つ。


「やってみせるよ」


 ユキの左側に立ち、右手を出す。


「お手をどうぞ。お嬢様」

「あら、ありがとう」


 そっと手を重ねられた。

 無駄に所作が綺麗だ。


 ユキの手を握ったままゆっくりと歩き出す。

 ユキは静かに半歩後ろをついてくる。

 良いとこのお嬢様みたいに見える。慣れてるっぽい。


 扉は目と鼻の先にあるはずなのに、妙に遠く感じた。

 ユキを引っ張らないよう、それでいて遅くなりすぎないよう気をつけて歩く。


 最後に扉を開いて先に進むよう手で促す。


「ありがとう」

「どういたしまして」


 ユキの後から自分も入って完了だ。

 終わってみるとビックリするくらい疲れていた。


「まあ良かったんじゃない?」

「上から目線だね」

「だってお嬢様だから」


 もしユキがお嬢様なら、ユキの付き人にだけはなりたくない。

 文句が多そうだ。

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