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〇〇しないと出れない50の部屋に閉じ込められた百合カップル  作者: 橘スミレ
望とアズサ ゆるふわ可愛い系女子×真面目で賢い美人系女子(完結済)

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△ ホットケーキを作るまで出れない部屋

 次の部屋に入ると目の前に大きなキッチンがあった。


「ホットケーキか。望甘いの好きだったよね?」

「うん。大好き! 美味しいホットケーキ作ろうね」


 ふわふわの生地にバターと蜂蜜ののったホットケーキ。幼い頃絵本で見て食べて大好きになった。


「あ、小袋があるよ。ここにさっきの部屋でとった四葉のクローバー入れときなよ」

「お、部屋も気がきくね」


 私はありがたく使わせていただいた。


「じゃあ作ろうか。まずは卵と牛乳を入れるのか」

「どっちも冷蔵庫にあったよ」

「なら私が卵をわるから望は牛乳をはかってくれる?」

「はーい」


 アズサの指示でホットケーキの生地を作る。


「できた!」

「ならこのボウルに注いで。うん。そしてこれをよく混ぜる」

「私やるね」


 アズサからボウルを受け取り泡立て器でかき混ぜる。


「その間にフライパン温めとくね」


 アズサはコンロの方へ行った。


「アズサ、混ざったよ」

「混ざったらホットケーキミックスを投入!」

「投入!」

「じゃあ軽く混ぜといて」


 私はボウルの中身をざっくりと混ぜた。


「できた?」

「うん」

「なら生地持ってきて」


 アズサの元へ持っていく。


「よしよし。じゃあ焼くよ」


 アズサによってまんまるなホットケーキが焼かれていった。


「お皿持ってきて」


 ホットケーキをひっくり返しながら言われる。


「はーい」


 棚からお皿を持っていくとアズサがホットケーキを乗せてくれた。


「はいもう一枚。まだ焼くからここにおいといて」


 お皿をコンロの横に置いてしまったら手持ち無沙汰に。

 もう一度冷蔵庫の中を覗くとアイスクリームがあった。

 私は全ての生地を焼き終えたアズサの元へ行き、蜂蜜とアイスクリームを乗せた。


「美味しそう」

「そこのテーブルに持って行って食べよう」


 アズサがパンケーキを、私が二人分のナイフとフォークを運ぶ。


「いただきます」


 二人で作ったパンケーキはとてもおいしかった。

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