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〇〇しないと出れない50の部屋に閉じ込められた百合カップル  作者: 橘スミレ
望とアズサ ゆるふわ可愛い系女子×真面目で賢い美人系女子(完結済)

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♡ 壁ドンするまで出れない部屋

「今度の部屋のお題は?」

「壁ドンするまで出れない部屋だって」


 なんとも少女漫画が好きそうな話である。


「どっちがする?」


 アズサに問われた。壁ドンをするアズサを想像する。

 ゆっくりと歩みよってくるアズサ。いつしか壁に追い詰められ、壁ドンへ。

 非常にかっこいいアズサが見れそうだ。それこそ私の腰が抜けそうなくらいには。

 まだまだ部屋はあるので体力を温存したい。ここは私がやった方がいい。


「アズサにしてあげる!」


 そういうとアズサは意外そうにこちらを見た。


「てっきり望はされたい派だと思ってた」

「今日はする方の気分だったの」


 アズサの方にゆっくりと歩みよる。アズサにそうされるのを想像したとおりに。

 時間をかけて壁まで追い詰め、片腕を壁にドン。

 意外と恥ずかしいものだ。


「アズサ、可愛い」


 アズサの顎を持ち上げこちらを向かせる。


「愛してるよ」


 そこで顔を真っ赤にしたアズサからストップが入った。


「望がそこまでかっこいいなんて聞いてない」


 私も普段はクールな彼女がここまで可愛くなるとは聞いてない。


「かっこいい私、好き?」


 興味本位で聞いてみる。


「当たり前でしょ。私はかっこいい望も可愛い望も全部愛してる」


 いつもの調子が戻ってきた。

 私は可愛い彼女も好きだけどやっぱりクールな彼女が一番好きだ。

 彼女につたえることはないけれど。


「ありがとう。次の部屋に行く?」

「うん」

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