89 頑張り屋-7
頑張り屋-7
魔女の夫婦は、激しく愛し合う。
本当に、愛しているからである。
魔女は”女”、他の男を好きになってしまう事はないのか?
残念ながら?、あり得ない。
何故なら、魔女は”普通”の人間を信用しないからである 、、 信用など出来ないからである。
長い間、”魔女”や”鬼女”は、いわれのない”迫害”を受けてきたのである ・・・ ”魔法”さえ使わなければ、普通の女性と同じなのに ・・・
”迫害”は、ある時は、魔女や鬼女の命を奪うことを躊躇しなかった。
特に、魔女や鬼女が許せなかったのは、自分の最愛の夫や子供にも危害を及ぼしたからである。
”他人を信用しない”、、悲しいことだが、そうやって自分達を守ってきたのである。
鬼女は魔女の”日本版”である。
大昔、海から渡ってきたという。
東南アジアを通って、沖縄方面からやって来た”魔女の末裔”である。
因みに、鬼女が一番繁栄したのは”京都”である。
魔女はというと、”シルクロード”と同じルートで中国を経由して、陸路で日本に渡ってきたのである。
日本の魔女が一番繁栄したのは”東京”である。
鬼女と魔女、元は一緒である。
ただ、鬼女は進化の過程で、怒ると”般若”になってしまうである。
鬼女と魔女の違いをもう一つ。
魔法を使うとき、鬼女は目が”金色”になるが、魔女は”赤色”に光るのである。
むかしむかし、ある鬼女の夫婦が海辺の村に棲み着いた。
小さい村で、妻の鬼女が魔法を使えることが、直ぐに知れ渡った。
鬼女は優しい性格だったので、怪我をした村の子供に”治癒の魔法”を施したので、知れ渡ってしまったのである。
村人達の集まりで、鬼女は魔法について聞かれた。
「どんなことが出来るんだい?」
村人みんな、興味津々だった。
鬼女は、親から言われた事を忘れていた。
他の人に、、人間には”魔法の話”をしてはいけないと。
”治癒の魔法”は、見せてしまったので仕方が無かった。
しかし、”バリアー”を張って、飛んでくるものなどから身を守ることが出来る事を言ってしまった。
鬼女は、それを言ってから”親の言葉”を思い出したが、後の祭りだった。
暫くすると、鬼女の夫婦に子供が出来た。
男の子だった。
女の子だったら、母親と同じ”鬼女”となったのだが、男の子だったので、普通の子供と同じだった。
そして、村のみんなが祝ってくれた。
殆どの村人は、鬼女の家族に親切だったのである。
鬼女の子供が2歳になった頃、村に地震があった。
昼の12時過ぎだった。
そんなに大きな地震ではなかったが、海の水が大きく引いていった。
古くからの伝承を知っている村の長老が言った。
「津波が来る! 」
村の有力者達は、何かにつけて鬼女を呼び出し、自分達の都合の良い様にこき使っていた。
鬼女の力を利用して、自分達が特権階級でいる為だった。
医者のいない時代、”治癒の魔法”は絶大な力だったのである。
その時、鬼女は村の集会場に呼ばれていた。
丁度、村の有力者が打ち合わせと称して、村役場に集まっていたのである ・・・ ただの飲み会であったが ・・・
鬼女は海岸に走ろうとした。
夫と子供が、波打ち際で貝掘りをしに行っていたのである。
しかし、鬼女は有力者達人に止められた。
「いま、ここに集まっている村人を、津波から守るのだ!」
”村人”とは言っているが、そこには”有力者”達しかいなかった。
有力者にとっては、一般の村人は”年貢を納める奴隷”でしかなかったのである。
鬼女は叫んだ。
「愛する夫と子供を助けに行きたい!」
押し問答をしている間に、窓の外に津波が見えた。
鬼女は仕方なく、集会場をバリアーで包んだ。
恐ろしい黒い色をした水が、集会場の屋根を越えた。
鬼女はバリアーの魔法をかけ続けた。
バリアーは普通、数人を被うものであったが、この時は大きい建物が対象であった。
鬼女の魔力にも限界があった。
津波が引いた頃、力尽きた鬼女は意識を失った。
助かった有力者達は大いに喜んだが、誰も倒れた鬼女を助け起す者はいなかった。
夜になって、起き上がった鬼女は海岸に這うように歩いて行った。
途中にあった筈の自分の家はおろか、10軒ほどあった近所の家も津波に流されて、海藻が絡まった瓦礫が転がっているだけだった。
鬼女は、夜通し歩き回った。
愛する夫を、愛する我が子を捜し回った。
鬼女は、寝ずで、飲まず食わずで探し回った。
次の日、親しい村人が鬼女に水や食料を分けてくれた。
その人達の優しさに、緊張の糸が切れたのか、鬼女は泣いた。
泣いて、泣いて、泣いて、泣いて ・・・ 不思議な事に、鬼女に新しい魔法が芽生えた。
「予知の魔法」だった。
もう今更、と思ったが、”予知の魔法”は鬼女にある事を教えた。
「明日のこの時間、もっと大きい地震が起き、もっと大きい津波が来る」と。
鬼女は、親切にしてくれた村人に、その事を教えた。
それを聞いた村人達は、生き残った村人達に伝えてまわった。
その村人達が伝え終わって鬼女のところへ戻ってくると、鬼女は草履を二つ握り締めていた。
鬼女の夫と子供が履いていたものだと言って、鬼女は笑っていた。
鬼女は言った。
笑っていたが、流れる涙は止まらなかった。
「もう、、、生きていたくありません。」
そう言うと、鬼女は”金色の霧”になって消えていった。
村人達は高台に移動した。
前の津波が襲ってきたよりも、もっと高いところに ・・・
しかし、有力者達は移動しなかった。
「どうせ、鬼女が、自分達を恨んで言った嘘」だと言って ・・・
有力者達は、鬼女によって守られた集会場で酒盛りをしていた。
生き残った村人に、食料を分けてやろうなどとは、思ってもいなかった。
そして、鬼女の予言の時間、前よりも大きな地震が起き、集会場の建物が倒れ、直ぐに津波にのみ込まれた。
助かった村人達は、今居る小高い丘の上に鬼女の為の墓標を作った。
その墓標には、鬼女の名前以外にこう書かれていた。
『これより低きところに家を建ててはいけない。』
魔女の話は鬼女の話よりも、もっともっと多い。
鬼女の話と同じで、人間に都合良く使われたり、言う事を聞かないと「災いのもと」として”火あぶり”にされた話ばかりである。
鬼女の話の様に、小さいコミュニティにいると、素性を隠しきれない事が多くなる。
だから、魔女や鬼女はある程度の大きい都会を選んで暮らしている。
魔女も鬼女も夫や子供、家族を大切にする。
一番信頼出来る人達だからである。
特に夫を強く愛するのである。
愛するが故に、夫を”魔女の一部”としてしまうのである。
自分の魔女としての能力の全てを使って探し出した”自分に最も相応しいおとこ”だからである。
間違えても、他の女に夫を盗られたくない。
その為に、魔女は自分を夫好みの美人に変えていった。
スタイルも当然、良くしていった。
魔法の力ではなく、魔女の遺伝子を”古からの能力”で変化させていったのである。
人間から虐げられた”悔しさ”が、DNAを変化させていったのである。
魔女や鬼女は美人でスタイルが良い。
それはたった一人の自分だけのおとこ、”夫”の為なのである。
勿論、その男を満足させる為の全てを有しているのである ・・・ アソコも?
だから、どんなに美人でスタイルが良くても、魔女や鬼女でモデルになったり、女優になったりする者はいない。
魔女の”全て”は、世間の男達の為?ではなく、”夫”ただ一人の為なのである。
自分達が魔女や鬼女である事が、世間に分かってしまう訳にはいかないのである。
ダメ押しで、夫が他の女に気持ちが行かない様に、毎夜、夫を愛で包み込むのである。
勿論、魔女自身も夫の愛に包み込まれたいからである。
ただ ・・・ 魔女や鬼女に”難点”があるとすれば、「気が強い」という事である。
さて、前回の続き ・・・
月曜日から盛り上がったので、この勢いで週末の「試し釣り」に突入する予定である。
まあ、一番盛り上がったのは、「試し釣り」にいけなくなったオフクロではあるのだが ・・・
会社の午後3時の休憩タイム。
従兄弟のつよしとコーヒーを飲みながら、話題は当然「試し釣り」。
ついでに、月曜日のオフクロの釣果についての話をする。
スマホを出して、ナオミの撮った写真を見せる。
最初は魚の大きさや、管理釣り場なのに「鰭ピン」の魚だという話題だった。
暫くすると、タックルの話になった。
「”ルアー”の方が良いのかな?」
フライフィッシングに自信が無いわけではないが、JJJオジサンの奥さんや女性も参加するので、”ルアー”も用意しようかという話である。
それに、「本番」の日はオフクロも参加する。
まあ、車で行くので道具は多くても心配要らない。
取り敢えず、「試し釣り」の時も”ルアー”の用意はすることにした。
折角なので、休憩室のコーヒータイムが終わる時、オフクロとナオミの釣行の写真をつよしのスマホに送ってあげた。
それが、火曜日である。
木曜日、明日は「試し釣り」という前日。
午後3時の休憩タイムにコーヒーを飲んでいると、つよしにスマホの画像を見せられた。
つよしの母親と嫁の美智子である。
二人、お揃いの釣り用ウエアーを着ている写真である ・・・ それも何枚も。
つよしの母親は俺のオフクロの妹、つよしの父親は俺のオヤジの弟である。
特にオヤジと叔父さんは、仲は良いのであるが、お互いを強く意識する。
それに叔父さん、美智子は嫁なのであるが、うちのオヤジとナオミの関係と一緒で、美智子については”実の娘”以上の扱いである。
火曜日につよしに渡したスマホの映像を見て、オフクロとナオミのお揃いのウエアーが気になった様である。
スマホの写真を見せられた叔母さんは、その日のうちにうちのオフクロに確認を取ったらしい。
美智子を連れた叔母さんは、オフクロ達と同じ売り場に行って、釣り用の母娘お揃いウエアーを買い漁ったと言う事であった。
オフクロとナオミも呼ばれていたらしく、4人で昼食は豪勢にイタリアレストランだったという事であった。
当然、叔母さんと美智子のウエアーの支払いは、叔父さんのカードからである。
叔父さんの会社もJJJオジサンの会社と関係があるようで、本番の釣りにも夫婦で参加するらしい。
人数が多い、、、釣りはともかく、宿泊等は大丈夫なのかと心配になってきた。
まあ、今度の「試し釣り」の時に確認するしかないな ・・・ まあ、明日の話だし。
金曜日の予定をつよしと確認する。
時間が過ぎたので、休憩室ではなく”打ち合わせコーナー”で話を続けた。
設計部の二人が打ち合わせ ・・・ 仕事の時より、二人とも真剣である。
他の誰もが、二人で”仕事の話”をしていると思っていた様である。
打ち合わせが終わった俺とつよしの二人、示し合わせた様に、終業チャイムと同時に帰宅したのである。
俺、とにかく、一生懸命家に帰った。
釣りのことだけではなく、”ナオミに会いたい”のもあるという事も、強く言っておきたい。
家に帰って、うがい、手洗い、素早い着替え。
そして、楽しく夕食 ・・・ 俺以外は飲み会であるが ・・・
夕食が終わって、コーヒータイム。
俺だけ一人、コーヒーカップを持って地下室へ。
中禅寺湖で使う毛針は用意済み。
湖で使うタックルを並べてみる。
コーヒーを飲みながら、ロッドとリールを並べていく。
遠足に行く前の子供と同じで、現地に着いた当日よりも、それを思い描いて準備している時が一番楽しいのである。
まあ、一種の”病気”である。
ロッドとリールを眺めていると、後ろに気配が ・・・ コーヒーカップを持ったナオミが立っていた。
「このロッドと、このリール。」
そう言いながら俺の分とナオミの分のロッドセットの選択が、ナオミによって直ぐに完了した。
磯釣り用のロッドケースに、ドンドンとナオミが入れていく。
俺は大きめのバッグを持たされ、リールや毛針のケースを入れていく。
本当は、ニヤニヤしながら用意しようと思っていたが、ナオミの勢いに簡単に負けた ・・・ まあ、俺、ナオミには勝てない運命である。
もたもたと用意していると、ナオミが言った。
「”わたし”と”釣りの準備”とどっちが良いの?」
俺、テキパキと動く ・・・ ナオミの気が変わらない為に。
「あ!」っと言う間に釣行の準備は終わり、空のコーヒーカップを持った二人がリビングに戻ってきた。
オヤジとオフクロは、既にお風呂から上がって寛いでいた。
みんなで「お休みなさい」と言葉を交わす。
オフクロとオヤジは、仲良く寝室に消えていった。
使ったコーヒーカップを洗って、2階の自分達の部屋に行く。
明日着ていくウエアーなどの準備をして、風呂に行く。
1階の電気は消えているので、二人で着ているものを洗濯機に放り込む。
いつものように、二人で風呂に入った。
いつものように,身体を洗う ・・・ いや、洗ってもらう。
いつものように、二人でバスタブに浸かる。
いつものように、ナオミ、可愛いし美人。
いつものように、ナオミは1階の確認と洗濯機の予約。
いつものように、俺はバスタブやお風呂のタイルを軽く洗う。
いつものように、二人で歯磨き。
俺、地下室から明日用の釣具を玄関に用意する。
そして、2階の部屋に行って寝る準備 ・・・
・・・ ナオミ、、もう寝ている?
あれ?・・・ 何か忘れているような ・・・
・・・ そうか、明日早く起きなければいけないから、俺を早く寝かせようとしてくれたのか? ・・・
・・・ でも、残念 ・・・ なんか寂しい ・・・ だけど、我慢 ・・・
仕方がない ・・・ 俺のアレを宥めて寝ることにしよう
右手で俺のアレをポンポンと宥めた。
その時、俺の手に温かい柔らかいモノが触れた。
そして、遠くから声が聞こえる。
「今夜は愛してくれないの?」
俺、思わず言った。
「ナオミ、眠かったんじゃ ・・・ 」
「いつだって、、ゆたかが欲しいと思ったら、わたしは準備OKよ! 」
今までの事を思い出す。
何度も、先に寝込まれた事があった。
そうだ、今まではナオミがベロベロに酔っ払っていた。
つまり ・・・ ナオミが酒に酔ってさえいなければ ・・・
どんなに思い出しても、シラフでナオミが寝込んでいた事は無かった。
そんな事を思いだしたら、気持ちが萎えて ・・・
が、しかし ・・・ 俺のアレはナオミの温かく柔らかい指でしごかれ、俺の気持ちとは関係無しに、そびえ立ってしまった。
尚且つ、そびえ立った俺のアレに、ナオミが口づけ。
俺、もう駄目 ・・・
そう思っていると、俺のアレがナオミの口の中に ・・・
俺、もっと駄目 ・・・
い、いきそう ・・・ で、でも、いけない? ・・・ 何故?
ナオミの温かく柔らかい指 ・・・ それがシッカリ俺のアレの根元を ・・・
俺、気持ちだけジタバタ ・・・ 主導はナオミ ・・・ ・・・ いつも通り?
気が付くと、俺のそびえ立ったアレがナオミの中に ・・・
俺の上でナオミが ・・・ 激しい ・・・ う、嬉しい!
下から見上げるとナオミの顔が ・・・ 見えない?
上下に動く大きいオッパイが邪魔をして ・・・ 見えない!
思わず、俺の両手がナオミの大きく動くモノを掴む。
柔らかいのに張りがあって、シッカリしているのに俺の指を絡め取る ・・・ ”魔物”である。
俺とナオミ、同時に絶頂へ。
暫くして、ナオミが横になる
あんなに大きく柔らかいのに、垂れたりしない ・・・ 魔法のオッパイである。
当然、俺 ・・・ むしゃぶりついてしまった。
そして、今度は俺が上に ・・・ 2回戦の開始である。
何度も二人で頑張り、二人で再びイッてしまった
そして今後は後ろから ・・・ 3回戦の開始 ・・・ 俺達って ・・・
それが終わって ・・・ それでも、今後は再び前から、、4回戦目。
それも終わって、最後は抱き合って、、口づけしながら寝てしまう ・・・
仲良くそのまま朝まで熟睡 ・・・ まあ、これだけ頑張れば、当然である。




