5 再度リビングにて
再度リビングにて
二人でソファーに座って「コーヒー飲むか?」と聞くと嬉しそうに微笑む。反則級の笑顔である。
ドキドキしているのを見透かされない様にコーヒーの準備を始める。
昔は豆をカリカリやっていたが、近頃は片付けが面倒臭いので「出来合いドリップ」。
「砂糖とミルクは?」と聞くと「両方!」と言ってまた微笑む。
危険を感じて目をそらし二人分をトレーにのせそれぞれの前に置く。
俺の飲み方はブラックから全部入れへの移行である。
女は最初から砂糖を少し入れ優雅にクルクルっとかき混ぜてからミルクをすうっと垂らす。
コーヒーカップの中にミルクの渦が出来た。
右手で優雅にカップを持ちコーヒーを飲んでいる様子は美人女優がCMで同じ動作をしているよりも美しく、形の良い唇に吸い寄せられる様に見入ってしまった。
「なあに?」と小首を傾ける仕草は、可愛いを通り越して何故か恐ろしい。
ドギマギしながら「風呂は?」と聞く。
「入るヨ」との返事。
早速、浴槽をササッとスポンジで擦って、ザーっとシャワーで流して準備完了。
風呂の準備が終わってリビングに戻ると「金曜日なのにこんなに早くお風呂に入るの?」と聞かれた。
「明日早く起床する」と答えた。
早朝に出発して釣りに行くと説明すると「私も行く!」とのたまう。
見ず知らずの女を家に残して置くわけにも行かないので、一緒に行くこととなった。
女が風呂に入ってから、明日もあのミニスカで一緒に釣りについて来られたら困ると気付いた。
姉貴の衣類も残っているが、女の方がはるかに背が高い。
何かないかと考えていたら、1週間前に間違えて購入した釣り用ウェアーのセットがある事を思い出した。
迷彩柄で上下ともロールアップが可能。オマケに靴まで付いてくる大サービス。
ちゃんと靴のサイズを指定し、無駄に横幅のでかい身体のためXXLを指定した。
しかし届いたのは男性用だがMサイズ。靴のサイズも小さい。
付属の納品書、ポチっと押した販売元の購入履歴を確認しても俺の設定ミス。
気に入っていたので再度希望のサイズで申し込み、返品の処理をしようと思っている間にタイムリミットを逃す。
結果、サイズ違いが2セットになってしまった。
もう少し長目の文章を載せたいのですが、なかなか上手くいきません。
もう暫くすれば何とかなるか な?