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駄目(俺+魔女)  作者: モンチャン
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146 ちょい前



ちょい前




「ちょっと前」のオマケです。

同じタイトルでは ・・・ という事で「ちょい前」です。

「ちょっと」より「ちょい」の方が短い様な ・・・ 文字分だけかも?



ナオミの ”夫の愛の受け入れ口” が機能しだしてから、ちょっと夜の生活が変わりました。

以前は「週一」よりはちょっと多かったくらいだったのですが、近頃は「毎日」になりました。


まあ、それはそれで ・・・


ゆたかは会社のスマホと、個人のスマホの二つを持っています。

会社にいる時や仕事で出掛けている時は、専用のストラップで首から下げています。

犬の様に、会社に飼われているのと同じです。

ただ、そのままにしているとぶつけたりするので、ワイシャツの胸ポケットに入れてあります。


タブレットを支給された時、ゆたかは言いました。

「これも首から下げるのですか?」

支給担当のシステム課の人間が、チョット考えてから答えました。

「これはそうしなくても良いです。 でも、失くさないでくださいね。」

でも、ほんとうは首から下げて欲しそうな ”顔” をしていました。



ナオミがニコニコしながら、ゆたかの ”個人” のスマホを見ています。

勿論、、、ゆたかは「やましい」事はありませんから、平気です。


ナオミがゆたかのスマホの画面に「アイコン」を追加しました。

見た目は「ケロケロケロッピー」です。

個人的な ”物” なので、問題はないのでしょう。


ゆたか。

「何、これ?」


ナオミ。

「ケロケロケロッピー。 ”かえるコール” だから ・・・ 」

可愛く笑います。

ゆたかは文句を言うつもりはありませんが、可愛く笑いかけられたのでこう言ってお終いです。

「ありがとう ・・・ 」

ついでに、お礼の「キス」も忘れません。



そんな訳で、どんな訳か分かりませんが、今日、ゆたかは ”日帰り出張” です。

行き先は茨城県の水戸です。

「いばらぎ」ではなく「いばらき」です。

営業所の応援です。


本当はジムに寄りたいのですが、営業所に始業時間に着きたいので諦めます。

いつもの様に、渋谷から品川方面に向かいます。

品川駅で「JR特急ひたち1号」に乗ります。

以前は、日暮里から常磐線で水戸に行ってたのですが、特急に乗っても社内規定では良い事になっていたので、この方法で水戸に行きます。


以前は、日暮里から23駅もあったのですが、特急だと品川から4駅です。

品川始発で、「東京-上野-土浦-水戸」です。

そして、何より快適です。


水戸駅から出れば、10分もしないで営業所に到着できるので、「8時10分着」は便利です。



品川駅で特急ひたちに乗り換えます。

始発駅なので、安心です。


使い終わったペットボトルに、自家製のプロテインドリンクを入れてあって、保冷バッグに入れてあります。

まあ、余計な出費を抑える事も考えているのです。


いつも「準備万端」のゆたかなので、パソコンは持ってきましたが仕事の画面ではないものを開きました。

ビヨンセのユーチューブ動画です。

以前、ナオミが運転中に歌っていたビヨンセ版を見たいと思っていたのです。


イヤホーンを耳に入れると外界と遮断されて、自分の世界に入り込みます。


グリーン車ではありませんが、常磐線のシートに比べれば贅沢なシートです。

そして、混雑していないので快適です。


大人しい曲から始まりました。

唄も踊りも素敵です。

可愛くて、スタイルも良いのです。

ビヨンセ、何故人気があるのか分かる気がします。

でも、でも、でも、ゆたかにとっては、ナオミの方が何倍も素敵なのです。


英国のテレビ番組の動画になりました。

コンサートの大きい会場よりも、テレビ画面に映す事を考えられたものなので、パソコンで見ても映像は綺麗で、ビヨンセの表情も良く分かります。

数曲の後、男性アナウンサーがビヨンセに次の曲を聞いてみました。

「end of time」 ・・・ 車の中でナオミが最後に歌った曲です。

普段の喋り方なのでしょうが、物凄く可愛くて素敵です。


よく、ユーチューブのダンスの曲に使われているものです。

実際にビヨンセのダンスを見るのは初めてのゆたかです。


舞台の前に円筒形のモノがたくさん置かれていましたが、ライトではなく強力な ”送風機” です。

カーリーヘアーの様な髪が後ろになびきます。


コンサートではありえないのでしょうが、テレビなのでビヨンセがカメラ目線になりました。


ゆたかは ”ドキ” っとしました。

その瞬間から、ビヨンセがナオミにしか見えなくなりました。


もう歌って踊っているのは、ゆたかにとってはビヨンセではなく「ナオミ」です。


曲が終わって我に返ったゆたかは、周りを見渡しました。

変な奴と思われていないか心配だったのです。


朝1番の特急だった所為か、みんな寝ています。

もしかすると「ヤバい」奴と目を合わせない様にしていたのかもしれません。


自家製のプロテインドリンクを飲み干して、今日の打ち合わせの資料に目を通します。

またビヨンセを見たら、ナオミを思い出してしまいそうだからです。


集中します。

Concentration! 得意です。


水戸に着いて、営業所に向かいます。

資料を確認したお陰で、ゆたかは「仕事モード」です。


「仕事モード」になっていたので、問題なく仕事を開始します。


この営業所にも、ゆたかの小さい頃を知っている人がいるのです。

営業所長もその一人です。

大昔に行われた本社の運動会では、進行役をやっていた人で、当然、当時は「お兄ちゃん」でゆたかを可愛がってくれた人です。

本社でも会ったりすると、頭を撫でられそうになります。


そんな人がいる営業所ですから、一生懸命仕事をします。


所長さんは、一応「三浦君」と言ってくれますが、時々「ユタちゃん」と言ってしまいます。

運動会の時は名札に「みうら ゆたちゃん」と書かれていたのです。

ゆたかの当時を知っている人は、会社でも「ユタちゃん」と呼んでしまいます。

実際に、本名が「三浦 ゆた」だと思っていた人もいたようです。


お陰で、「半端な仕事」は決して出来ないゆたかなのです。


一生懸命より頑張ってしまいます。

期待以上の仕事をして、少し早めに営業所から帰ります。

ゆたかをもう一泊させて、仕事帰りに飲まそうとする人はいません。

ゆたかにお酒を飲ますと「ダメ人間」になってしまうのを、みんな知っているのです。

ですから、「ご苦労さん」で終わりです。



直ぐに駅まで来ました。

ゆたかが自分のスマホを立ち上げます。

「ケロケロケロッピー」を押してみました。

直ぐにナオミから返信が来ました。

「今行くね。」


普通なら、驚いたりするところですが、こんな事で驚いたりは出来ません。

だって、”奥さまは魔女” なのです。


ちょうど、来る時は特急でしたが、帰りの分は購入していませんでした。

仕事の終了時間が不確定だった為です。



歩いていると、駅の近くに美味しいそうな料理のお店が沢山あります。

ナオミから連絡が無くても、ちょっと早めですが、夕食代わりに食べていこうと思っていました。


ゆたかが歩いていると、いきなり腕を組まれました。

普通なら驚くところですが、 ”嬉しく” しか感じません。

何故なら、ナオミが腕を組んできたのです。

多分、「ケロケロケロッピー」にGPSも付いているのでしょう。


ナオミ。

「このお店に行こう!」


そんな訳で、駅近くの「もつ焼き屋」さんに入っていきました。

メニューを見ると「焼きとん」屋さんです。

串に刺すのは「鶏肉」だけではありません。

「豚肉」も美味しいのです。

でも、串に刺さった「牛肉」は見た事がありません。

いやいや、「バーベキュー」がありました。


まあ、そんな事はどうでも良い事で、ナオミがバンバン注文します。

たくさん注文しても、残した事などない二人です。


二人で乾杯します。

ナオミがビールで、ゆたかはウーロン茶です。

「お仕事ご苦労様」という事なのでしょう。


ゆたかは「ご飯もの」を探しましたが「おにぎり」だけの様です。

「おにぎり」を注文すると、ナオミはホッピーを注文しました。

最初はホッピーと焼酎が「50:50」くらいでしたが、次第に焼酎の割合が増えていきます。

最後の方は殆ど焼酎で、「色付け」にホッピーを混ぜている程度です。

まあ、呑兵衛のオジサンと同じです。



ナオミが主にお喋りをします。

”聞き上手” のゆたかですから、ナオミは楽しくお喋りを続けます。


「今度、また旅行に行きたいね」という内容になりました。

たまに土日も出勤しているので、お休みは取れるかもしれません。

でも、旅行に行くとお金が掛るのです。

ただ、お金についてはナオミが管理しているので、ゆたかは心配はするのですが、それ以上ではありません。


ナオミ。

「バアバがね、今度一緒に旅行に行かないかって。」


バアバはゆたかの祖母ですが、ナオミにとっても「祖母」以上の存在なのです。

バアバはいつもジイジと「セットもの」なのです。

そして、ジイジとバアバと一緒の旅行なら、ジイジの奢りで間違いありません。


ゆたか。

「沖縄とか、行った事ないな~ ・・・ 」


ナオミ。

「沖縄か~ ・・・ 」

ちょっと ”訳アリ” の感じです。

「北海道にしない?」


ゆたか。

「オヤジとオフクロが札幌に行ってるけど ・・・ 」


ナオミ。

「勿論、違うとこに行くのよ。 北海道の面積は8万3,422 k㎡で、日本の国土のおよそ22%を占めるのよ。 色んなとこがあるんだから。」

一度見た情報は、確実に自分のものにしてしまうナオミなのです。

因みに、面積に北方領土を含むのは当然です。


もうナオミの中では、北海道に決まりの様です。

ナオミと一緒なら、どこへ行っても楽しいので、ゆたかに異論はありません。



そんな話題で盛り上がって、2時間近くが過ぎました。

ほとんどのお店のメニューは制覇した感じです。


ナオミ。

「じゃあ、帰ろうか?」


お酒が入った時のお支払いは「ナオミ」です。

気分良くお店を出て、駅の方に向かいます。


駅ビルの中を二人で歩きます。

ラブラブな二人が歩きながら、いつも間にか消えていきました。

不自然な感じがしないのです。

ナオミの ”瞬間移動の魔法” のレベルが上がってきたのでしょう。



ゆたかとナオミの二人は、腕を組んで東京の歩道を歩いています。

ゆたかの家の近くではありません。

会社の近くの道なのです。


ゆたか。

「あれ、 家にはいかないの?」


ナオミ。

「明日、朝からパソコンの入った鞄を背負っていくのは大変でしょう?」

気が利くナオミです。


ゆたか。

「ちょっと待っててね。 直ぐに荷物を置いてくるから。」


ゆたかは小走りで本社ビルに入っていきます。

ちゃんと入館の手続きをしてからです。


時間的には、「JR特急ひたち」で帰ってくればこの時間です。


設計部の事務所に入るのにも、IDカードが必要です。

気が付くと、首から会社のスマホとIDカードの、二つのストラップが下がっています。

いつもぶら下げているので、気付かなかったようです。


事務所に入ると、いつもは誰かが残業しているのですが、今日は誰もいません。

パソコンを自分の机の上において、鞄を共用のロッカーの中に片付けます。


ゆたかの後ろに気配を感じます。

ナオミです。

「結構、景色が良いのね。 ねえ、あのラーメン屋さんて何処?」


ゆたか。

「ほら、あそこ。 あ! まだ電気が点いてる。」


ナオミ。

「外で待ってるね。」

そう言って、ナオミは消えてしまいました。

勿論、ゆたかが悲しまない様に、キスをしてくれました。


ゆたかまで一緒に消えたのでは、退館の手続きが出来なくなって、問題が発生してしまうからです。


手順通りに設計部の部屋を出て、退館手続きをして本社ビルから出てきました。

ナオミがニコニコして待っています。

「さあ、 ”締めのラーメン” に行こう!」



いつもは閉店している時間の筈ですが、ナオミの魔法のお蔭か、まだお店が開いていました。

入り口の券売機で「パーコー麺、大盛二つ」の券を購入します。

席に座って、こう言います。

「一つは ”麺硬め” で。」


冷たいお水を飲んで、ラーメンを待ちます。

”麺硬め” の方が早く出てきました。

要は、麺の茹で時間が短いのです。


ナオミが「フーフー」してくれます。

でも確認の為か、麺を少しずつ食べていきます。

普通の麺の硬さの方が出てくるまで続きました。


ナオミと一緒に熱いラーメンを食べるとこうなるのです。


出てきた熱々のラーメンを、ナオミは豪快に麺を啜ります。

レンゲなどで受けたりはしません。

でも、まわりに ”汁” が飛びません。

麺が暴れない様に、お箸でコントロールしているからです。


ナオミの様に麺を啜ったゆたかでしたが、少しナオミの「フーフー」が足りなかったのか、口の中を火傷してしまいました。

いつもの事なので、我慢して食べ進みます。

たまに、乗っかっているパーコーを食べて満足です。


最後に二人でお水を飲んでお終いです。


二人で、「ご馳走様」と言ってお店を出ます。


仲良く手を繋いで、駅の方に歩いて行きながら、いつの間にか二人は消えていきました。



家の近くの、駅近の自転車置き場に二人は現れました。

ナオミも自転車で来ていたのです。


二列になると危ないので、ナオミの後ろをゆたかが走ります。

後ろ姿のナオミも素敵です。

特に、足が長いのです。



お家の玄関に着きました。

自転車を片付けて、お家に入ります。

ナオミはサッサと靴を脱いだのですが、ゆたかはもたもたしています。


ナオミ。

「どうしたの?」


ゆたか。

「口の中、火傷しちゃったみたい。」


ナオミ。

「 ”フーフー” が足りなかったのかな? ごめんね。 みせて ・・・ 」


ゆたか。

「あ~ん。」


ナオミ。

「もう少し、口を閉じて。 そうそう。」


ゆたかはこんなに口を閉じたら、口の中が見えないくらいに口を閉じました。

ナオミがゆたかの顔を優しく押さえると、優しくキスをしてあげます。


ナオミがゆたかにキスをすると、ゆたかの火傷は治ってしまいました。

「治癒の魔法」でしょうか?


でも治ったのですが、いつまでもキスを続けてしまう二人なのです。


勿論、ナオミを抱えたゆたかは、自分達の部屋に行って愛し合ったのは言うまでもありません。


折角なので、二人とも裸のままお風呂に向かいます。

ゆたかがナオミを抱いたままです。


ナオミは身長があるので、それなりに重いとは思うのですが、ゆたかはこんな時の為に体を鍛えているのです。

因みに、ナオミの体重は「不明」です。


ベッドの上と同じ様に、二人はお風呂でイチャ付きます。

お風呂場でも愛し合ってしまいました。


でも、シャワーがあるので便利です。


折角なので、お風呂の中で歯を磨いてしまいます。

歯間ブラシも忘れません。


お風呂から上がると、ゆたかはナオミをバスタオルで包んで、二階に上がっていきました。


ゆたかに運ばれながら、ナオミは指を鳴らします。

ゆたかに聞こえない様に小さい音です。


二人で脱いだ洗濯物は洗濯機に入ってしまい、洗剤も入れられ、予約がセットされました。


二人がいなくなったお風呂場では、スポンジや洗剤が勝手に掃除を始めました。


二人がいなくなったリビングの電気は勝手に消えてしまいました。


いつもは、魔法でこんな事はしないナオミですが、もう一度ベッドでゆたかに愛されたいのです。

以前は「週一」くらいだったとは思えない程です。




こんなにゆたかが頑張っても大丈夫なのでしょうか ・・・ ?


大丈夫なのです!

二人で抱き合って寝てしまうと、ナオミの身体から「フェロモン」が出てくるのです。

このフェロモンに包まれると、ゆたかは回復して、ソレ以前よりも「元気」になるのです。


良く出来た「システム」なのです ・・・ ?





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