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駄目(俺+魔女)  作者: モンチャン
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103 いつもの日常? -4 (家族) その2

いつもの日常? -4 (家族) その2



前回に引き続き、お話の進行は、”おかあさん”ことわたし、めぐみです。


そう、わたし、めぐみの子供達のお話です。


今回も、ナオミの妹分の話で、ハルミのお話です。


では、はじまり! はじまり~!



* 魔女 ハルミ


この連載には、ナオミと美智子は良く出てきましたが、ハルミはあまり出演?していません。

何故なら、ハルミは高校生になる前から、わたしのお手伝いをしていたからです。

わたしが”こき使う”からか、はるみは結構忙しかったのです。



わたしは魔法使いですが、魔女や鬼女との繋がりが多いというより、タップリあるのです。


それに、わたしは子供が大きいので、魔女や鬼女の”管理団体”から色々なお仕事をお願いされているのです。


以前、この連載に上げましたが、”パトロール”も大事な仕事です。


事務的な仕事はパソコンを使用するので、魔女も鬼女も若い女の子達が担当しています。


魔女はナオミが代表でやっています。

孤軍奮闘です。

でも、そんな素振りは見せません。


鬼女は以前は美智子が一人でやっていましたが、今は京都の女の子と二人でやっています。



わたしの場合、魔女も鬼女も両方の仕事のお手伝いをするので、中学生だったのですが、ハルミをアルバイト的に使っていました。

ナオミや美智子でも良かったのですが、何故かハルミがわたしに懐いてくれて、結構うちに来ていたからです。


見た目はきつくて突っ張っている感じですが、わたしの言う事をよく聞いて、お手伝いをしてくれます。

根は優しく、可愛い子なのです。



美智子はその頃、”棘のある性格”だったので、流石のわたしでも扱いきれませんでした。

でも、二番目の鬼女で優秀でしたので、その”棘”に負けずに教育しました。

美智子の性格が優しくなった時には、ゆたかの従弟のつよしと一緒になってしまいました。


ナオミは優秀過ぎて、若い時から魔女の管理団体のお手伝いをしていましたので、お手伝いはさせられません。



ハルミは、見た目はキツそうなのですが、根は優しくて、一人っ子だったので、ゆたかを兄、うちに入り浸っていたナオミを姉として慕っていました。

ナオミには”ナオミねえ”と言いながらリスペクトしていましたが、ゆたかには違いました。

いつも、ゆたかには”バカ兄貴”とかと言っていましたが、ゆたかの事を好きなのは”丸分かり”でした。

でも、ゆたかにはナオミがいましたが、ハルミはゆたかを”男”としてではなく、純粋に”兄”として慕っていました。



普通の魔女は、オーラを纏って自分を目立たなくするのですが、ハルミはどういう訳かオーラを纏うのを嫌いました。

まあ、ハルミの母親もそれについては悩んでおり、わたしが代わりに教育しようと思った訳です。



でも、「98 妹分」の項でもある通り、そのままでは危険なのでハルミには魔法を掛けました。


ハルミの為だけではありません。

魔女が存在すると普通の人達に気づかせない為のセキュリティも兼ねているのです。


魔女や鬼女、魔法使いを普通の人間には「絵空事」と思ってもらわないと困るのです。


人間は自分や自分達と違っている者に対して、迫害をするからです。


そして、特殊な能力は、為政者にとっては、格好の”武器”になるからです。

自分達の可愛い娘たちを、そんな”出来損ないの連中”に渡す訳にはいかないのです。



繁華街のパトロールの時にもハルミを連れていくことがありますが、国会や都議会の傍聴にも連れていきました。

人間の上の方には、どんなことを考えている人がいるのか、それはどんな人なのかを確認する為なので。


ただ聞いているだけではありません。

魔法を使って”本音”を確認するのです。


特に、賄賂をもらっている議員を探し出すのは、魔女や鬼女の管理団体としては必要なのです。

賄賂等の”裏金”は、明確な明細がないお金だからです。

そんなお金の一部を魔法でいただいてしまうのです。


勿論、自分のものにする訳ではありません。

魔女や鬼女の管理団体の”運営資金”にするのです。

そして、余った分は、魔女や鬼女の”お小遣い”として分配します。



この前、美智子が壊滅した”武闘派”のヤクザが持っていた資金は、当然、全ていただきました。


そのお金の出どころなどは、私達には関係ありません。

人間が、勝手に悪い事をやって集めたお金なのです。

私達の管理団体で、有効に利用させてもらっています。



魔法を使って銀行からお金をいただく方法もありますが、流石に寝覚めが悪いので、そんな事は致しません。

”非合法”で集めたお金を狙うのです。


ですから、罪悪感は感じません。


まあ、銀行の中の怪しいお金は、調べる対象とはなりますが ・・・



若い頃のハルミには難しい仕事でしたが、現実を勉強させるのは必要な事なのです。



そんな感じで、ハルミはわたしと一緒に色々な事をやらせていました。


いつまでも、わたしと一緒にいてくれると思ったのですが、ハルミも男の子?を好きになってしまいました。

大学も会社も、どちらもゆたかの後輩のヒトシです。


わたしの夫のお気に入りで、会社でも非常に優秀な男の子です。


うまい具合にハルミの家の”婿”になってくれたので、まだまだハルミと一緒にお出掛けが出来ると思ったのですが、ナオミと一緒に魔女の管理システムを行うことになりました。


今までの様に、うちに来るのですが、ナオミと二人で仕事を始めました。

ナオミも妊娠して、あまり激しい動きは控えようと思っていたので、これからは”安心”です。



わたしにとって、ハルミはナオミと同じく実の娘と同等なのです。

嬉しい様な、寂しい様な ・・・



また、若くて優秀な子をわたしの助手に決めないといけなくなりました。



ハルミについては、短いですがこんなところです。

「98 妹分」にもハルミについて書いてあるので、まあ、良しとしましょう。


ハルミについてもたくさん思い出があるので、思い出したら、纏めてお話をしたいと思っています。


ハルミが中学から高校までは、毎日の様にわたしと学校の校門で待ち合わせ、クラブ活動の様に一緒に色々なところに出掛けていたのです。


あまりに普通にハルミと一緒にいたので、面白そうな事を思い出したら、お話をしたいと思います。




ちょっと短かったので、続いて息子ゆたかの嫁で、わたしのお乳で育てた”ナオミ”です。


娘のヨーコに聞かれると怒られますが、自分で産んだ娘よりも、正直、可愛いです。


勿論、ハルミや美智子も可愛いですよ!




* 魔女 ナオミ


では、最愛の娘のナオミについてです。

この様に言うと、実の娘のヨーコや殆ど娘扱いのハルミや美智子に、嫌な顔をされます。

でも、実の息子のゆたかが”婿養子”と思われるほど、実の母娘以上の関係です。



今まで何度も書かれていますが、ナオミはわたしの家で生まれた子供です。


産んだのは、わたしの親友の”メグミ”です。


メグミの夫は単身赴任で、ナオミが大きくなってからも殆ど”母子家庭”状態です。



わたしの夫のひろしも、ナオミを自分の娘の様に可愛がっており、うちでナオミの姉のヒロミとナオミの二人を預かることが多かったのです。


ヒロミは手間の掛からない子供で、娘のヨーコと仲良しだったので、何にも問題はありませんでした。


メグミは私と同じく”夫が大好き”で、私に時間の余裕がある時はいつもメグミに連絡をして娘二人を預かって、いや、預からせてもらっていました。


わたしは女の子が大好きで、周りにたくさんいると嬉しいし、ガッツリ教育するのも好きなのです。



以前は、娘のヨーコの部屋にも息子のゆたかの部屋にも”二段ベッド”がセットされており、いつヒロミとナオミが来ても良い様にしてありました。



ヨーコとヒロミは同い年ですが、ゆたかとナオミは2歳違いです。


ナオミが小学生までは、普通にゆたかの部屋で寝ている事が多くありました。


でも、ナオミが中学生になってからも、ナオミは平気でゆたかの部屋で寝ていました。

普通、女の子は中学生になると、兄妹でも一緒の部屋は嫌がるのですが、ナオミは平気でした。


ゆたかも、家の中は女の子だらけなので、あまり気にならないようでした。


本当に兄妹の様な感じなのですが、ゆたかとナオミはどこか違いました。


兄妹という関係性では、ナオミよりもハルミや美智子の方が”兄妹”という感じです。

今でも、ゆたかとハルミ、ゆたかと美智子は”兄妹”の様な感じです。


ヨーコとヒロミは同い年ですが姉妹の様に仲良しです。



ゆたかとナオミは、傍目には兄妹の様でしたが、二人の関係は”特別”でした。

ゆたかとナオミは、将来は一緒になると二人で決めていたのです。


ナオミが生まれて、ゆたかがナオミに初めて会った時、ゆたかはナオミに言いました。

「僕と一緒になろうね。」と。


その時、ゆたかは、まだ2歳です。


ナオミはまだ喋る事は出来ませんが、間違いなく頷いたのです。


そして、ナオミが生まれて直ぐに、ナオミの胸元に現れた”青い石のペンダント”の青い石も「了解した」という様に光ったのです。


わたしと生みの親の二人のMEGUMIが、その場面をしっかり見て覚えています。




ナオミの話をすると、ゆたかとの関係を多く語る事になるので、二人に関する部分は、別の話としたいと思います。


と、いう事で、”ナオミについて”を中心に、話を進めていきたいと思います。




魔女はみんな優秀です。

魔女自身が何も考えなくても、魔力が魔女をサポートするのです。


魔女の身体能力は普通の人間と変わりませんが、何かがあると魔力が魔女を守る為に、そして有利に活動出来る様に発動してしまうのです。


例えば視力ですが、もっと先の方を見たいと思うと、見えてしまうのです。

逆に、普通の人には小さくて見えないものも、見たいと思えば見えてしまいます。


ナオミの場合は、その力が普通の魔女の何倍も強い様です。


ナオミに聞いても分かりません。

生まれた時から、そうなのですから ・・・


文献を見ても、数百年に一度生まれるかどうかの”二番目の魔女”ですから、文献には殆ど記載されていません。


でも、例えば緊急用に”バリアー”を張ったとしても、普通の魔女は10mの範囲を超えることはありませんが、ナオミなら1km以上にバリアーを張る事が出来るようです。


何でも”型破り”ですが、何の為にそんなに強大な力を持っているのか、必要なのかは分かりません。



そして、魔女は記憶力が良いのです。

そのお陰で、何か国語も平気で喋られる様になるのです。


普通の魔女は5か国語くらいですが、ナオミの場合は10か国以上の様です。

世界魔女会議の時に、世界中の魔女とお話をしていた様ですから、数に関しては定かではありません。


もしかすると、記憶力ではなく、相手の意志や気持ちが分かって、それに合わせて話が出来るのかもしれません。



何百年に一度生まれるという”二番目の魔女”ですから、生まれて暫くわたしの家にナオミがいた時にも、世界中から魔女がやってきました。


どの国の魔女も、”伝説”と思っていた”二番目の魔女”だったからなのです。

本物の”二番目の魔女”を見て見たかったのです。


国によって考え方が違う様に、来た魔女ごとに”確認”の方法は違いましたが、みんな驚きはしましたが、納得して国に帰っていきました。

何をやらせても普通の魔女の力を遥かに超えている事は、確認出来たようです。



そんなナオミですから、中学生の時には世界魔女会議に、日本代表と一緒に出席していました。

その時の開催地は、アメリカの南部の州だったそうです。


アメリカ合衆国の南部では、男尊女卑だけではなく、異人種への偏見が強く残っているのです。


古くは”奴隷”として黒人を扱っていたのです。

今でも、心の奥にはその気持ちが残っているのです。


何せ、南北戦争と言う "戦争” を起こすくらいなのですから ・・・

奴隷制度について、賛成の南部と、反対の北部という状況だったのです。


まあ、イギリスに比べ産業の革命が遅れていた当時のアメリカ合衆国では、他の事情もあったようです。

国内で生産された綿製品を保護する為に輸入を抑える保護貿易を進めたいと考えていた北部と、大農場で綿花を生産していて自由貿易を進めたい南部との間で対立が起こったのです。


北部としては、労働力も欲しかったのでしょう。

本当に、人権問題として考えていたのかどうかは、「❓」なのです。



勿論、当時のヨーロッパの白人社会は、同じ様な考えの人達ばかりだったのです。


本来、キリスト教では、”人はみんな平等”なのですが、勝手に自分達の都合の良い様に、宗教の考えを捻じ曲げたのです。

「魂のないものは人間ではない」と勝手に解釈して、「黒人には魂が無い」としたのです。

「魂が無い」者は、人間ではないのです。

そうして、黒人を人間としてではなく、平気で奴隷として扱ったのです。


映画になった”マンディンゴ”に、そこいら辺の事は記載されています。


宗教は、お金や力のある人によって、都合よく扱われるのです。



大昔から、そんな宗教を信じる人間達から散々痛めつけられてきた魔女や魔法使いは、宗教を信じません。

信じられる対象ではないことを、身をもって知っていたのです。



ナオミが中学生の頃ですから、魔女の危機管理システムなどは開発されておらず、魔女は各自で”目立たないオーラ”を纏う事しか出来なかった時代です。



そして、アメリカ合衆国の南部には”悪魔に敵対するキリスト教の一派”があり、「魔女は悪魔の手先」と信じていた集団だったのです。


そんなところで、魔女会議を開催しなくても、と思われるのですが、毎年の持ち回りなので、この地で開催することが決まってしまったらしいのです。




魔女会議は、どこかの学校の講堂の様なところを借りて開催されていました。



初めて”二番目に生まれた魔女”のナオミを見た魔女達のうち、どうしてもその力を見てみたい衝動に駆られて人もいたようです。


東ヨーロッパ方面のある国の魔女が、イギリスやスコットランド、フランスやドイツの魔女が集まっているところに行って、こう言ったそうです。

「あの日本代表の横にいる子が”二番目に生まれた魔女”なの? どんな力があるのかしら?」


興味本位にそう言っただけだったのですが、面白くしたいと思ったのか、ロシアの魔女がこう言いました。

「あなたは”ナイフ投げ”が上手よね。 あの子に投げてみたら?」



そう言われた魔女は、面白半分にナイフを出して投げる真似だけをしましたが、ロシアの魔女がそのナイフを取り上げて、ナオミに向かって投げてしまいました。


そこにいた魔女の核国代表は、「キャー!」とか「ワー!」とか騒ごうとしましたが、あまりの事に声が出せませんでした。

本当に、咄嗟の事が起こると、声が出ない事の方が多いのです。



みんながナイフの行方を見ると、途中で消えてしまったのか、どこにも飛んで行った形跡がありませんでした。



でも、そこにいた全員が目を見開いたまま、本当に声が出せなくなったのです。


急に、自分達の目の前に”黒い魔女”が現れたからだったのです。



黒い魔女は、文献には”二番目の魔女”がその力を最大限に発揮する時に、”黒い魔女”になって現れると記載されていたのです。


黒い魔女は、日本代表の横に座っていたナオミに似ていましたが、立派に成人した女性で、身長も高く、スタイルも女性が見ても惚れ惚れする程だったのです。


着ているものは、漆黒の黒いミニワンピースで、その色と同じ漆黒の10cm以上あるピンヒールのハイヒールをはいていました。


本当に”黒い”色で、周り中の全ての光を吸収してしまって、”漆黒の闇”の様な黒さだったのです。


オランダの魔女もいましたが、世界で一番平均身長が高いと言われているオランダ人よりも、身長が高く見えました。


みんなは、”黒い魔女”は古の文献の話ですから、物語にある”魔女”っぽい黒い服装だと思っていたようですが、現代版にリニューアルされていたのです。



そして、その黒い魔女の右手には、先ほどロシアの魔女が投げたナイフが握られていたのです。


黒い魔女は鋭利に研がれたナイフの先を、ロシアの魔女の喉元に突き当てていました。



黒い魔女は微動だにしなかったのですが、ロシアの魔女は、黒い魔女のその黒い瞳の奥を見てしまった為、震えが止まらなくなりました。


黒い魔女の瞳の奥の”カオス”が見えたのです。

この宇宙全ての”混沌”が見えてしまったのです。



ロシアの魔女が震えた為、鋭利に尖ったナイフの先でのど元の皮膚が切れ、ツーっと一筋の赤いものが流れました。


黒い魔女は、いにしえの魔女が使っていた言葉でこう言うと、消えていきました。

「二度目は、ないぞ!」


黒い魔女が消えた後には、鋭利に尖ったナイフが転がっているだけでした。



ホッとして、周りにいた魔女達が、日本の魔女代表の方を見ると、日本代表の横に可愛い顔をしたナオミが座っていました。


しかし、ナオミを見た魔女達は、見てしまったのです。

見たくはなかったのですが、見えてしまったのです。


本当は遠くて見えない筈の、ナオミの目の奥の”カオス”を ・・・



そこにいた魔女達は、何事も無かったかの様に、青い顔をしたまま、黙って自分達の席に戻っていきました。


そして全員、席に座ると、深くため息を漏らしたそうです。






そんな感じで、魔女にも色々な人がいて、セキュリティが甘い人もいた様です。


そして、その”キリスト教の一派”に、魔女の集会が行われている情報が漏れてしまった様なのです。




魔女会議が始まって暫くして、休憩時間になった時、”異変”が起きました。


魔法で、完璧に施錠された扉から、焦げ茶色の子牛よりも大きい、涎を垂らしながら歯をむき出した犬が10匹以上入ってきたのです。



どうやら、魔女を敵対視するキリスト教の一派の中に、魔法を使える者がいて、ピットブルに魔法をかけて、魔女を襲わせようとしたようなのです。

普通の人には知られていないのですが、”魔女”が存在するのです。

魔法を使える者がいても、不思議ではありません。



犬はピットブルの様なのですが、大きさは3倍以上で、大きく見開いた目と、普通とは違う鋭利に尖った牙を持っていたのです。



世界中から集まった魔女の代表達なのですが、他人が練り上げた呪文の魔法を、直ぐにどうこう出来る訳はありません。


対処するには、どんな呪文が使われているのか、とか、他の人が練り上げた魔法に対しては沢山の情報が必要なのです。



犬達が魔女に飛び掛かる前に、また、黒い魔女が犬達の前に現れました。


黒い魔女が指笛を吹くと、犬達は黒い魔女に一礼すると、いなくなりました。


黒い魔女は、微笑んで、こう言いました。

「さあ、余興は終わり! さっさと会議を終わらせましょう。」


幼いナオミの声ではなく、成人した、男なら”ゾクっと”するような ”妖艶” な声だったそうです。




滞りなく会議は終了し、みんなは宿泊先のホテルに帰っていきました。


ホテルのロビーでは、テレビで緊急ニュースをやっていたのです。

「キリスト教の強硬派の団体が、自分達の犬に嚙み殺されて、全員が亡くなった。」と。



魔女達は、心の中でこう思ったのです。

「ナオミが自分達の仲間でよかった。」と。



普通、魔法が掛かっているものに”魔法の上書き”は出来ません。

その魔法を止めたり無効にするには、”対抗する魔法”で立ち向かうしかないのです。


もし、上書きが出来るとすれば、どの様な魔法が使われているのかを”解析”しなければいけないからなのです。


ナオミは瞬時に、魔法の掛かった犬達に”魔法の上書き”をしたのです。


そして、ナオミの評価が上がったと同時に、”畏敬の念”を魔女達に教え込んだのです。




こんな感じで、ナオミの力が世界中の魔女に知れ渡り、ナオミが夏休み等の長期間の休みの時には、世界中の魔女から”お呼び”が掛ったのです。


みんな、ナオミに”魔女について”を教えたかったのです。


そして、魔女の将来を彼女に託したのです。



ナオミは色々な国に行ったのですが、お気に入りは”スコットランド”だった様です。

今でも、”ミリタリータトゥー” や ”ハイランドゲームス”が開催される時には、夫のゆたかと魔法で出掛けているようです。




ナオミは、高校生まではゆたかと普通に付き合っていました。


二人が会う場所は、うちで会うことも多かったのですが、原宿のカフェで会うことも多かったのです。


原宿のカフェが出来た時から、いつもお店の奥の同じ場所で、お話をしていました。

殆どのカフェのお客さんは、毎日の様に同じ光景を見させれれていたので、誰も二人が一緒でも何とも思わなくなりました。


勿論、お客さんはみんな魔女や鬼女や魔法使いか、その関係者です。

普通の人は入れない、会員制の”魔法のカフェ”なのです。




でも、ナオミとゆたかは、ある時から会わなくなりました。

ゆたかが大学生になってからです。


ゆたかはナオミと”同レベル”になろうと思ったのです。

”同レベル”になるまで、会うことを我慢しようとしたのです。


詳細については、二人の事だけに特化したバージョンがありますので、それが掲載されるまで、もう少しお待ちください。


ゆたかがナオミの為に努力をするのです。

十分な能力を持っているナオミですが、ゆたかが努力をするならと、ナオミ自身ももっと自分を磨こうと考えたのです。



魔女と普通の男性では、色々な能力に差があるのは仕方がありません。


まして、ナオミは”二番目に生まれた魔女”なのです。

特別な魔女なのです。


でも、ゆたかには、それが分からなかったのです。





ナオミが通っていた高校は大学も併設しています。

中学から大学までが揃っているのです。


世界をもっと知ろうと思っていたナオミは、大学の学部は文科系の”人文科学”と思ったのですが、魔女の今後を考えて”IT関係”の学部を選んだのです。



(偉そうに) エヘン!  そこら辺は、わたくし、おかあさんと考え方が一緒です。


まあ、わたしは”子育て”もやっていたので、ナオミほど勉強に集中は出来ませんでした。



その時ナオミが学んだ”IT”関係のノウハウが、後の”デジタル魔法システム”の開発につながっているのです。





魔女は、自分と”ひとつ”になる男性の”好み”に、自分を変えて行く事が出来るのです。


男の人は、”可愛く”て、”美人”で、”スタイルが良い”女性が大好きです。

ですから魔女は、可愛くて美人でスタイルが良いのです。


特にナオミはゆたかの好みに合わせて背が高くなりました。

一時期は、ゆたかの身長を超えてしまうほどでした。



そして、ハルミや美智子からの情報で、ゆたかが”オッパイフェチ”だと知りました。


実際にゆたかに聞いた訳ではありません。

その時は、二人とも我慢して会わない期間だったのです。



ハルミと美智子が、わたしのうちのリビングで”ファッション雑誌”を見ている時だったのです。


ファッション雑誌は、姉のヨーコの”愛読書”なのです。

ちょっと、エッチな記事や写真が載っているのが好みの様でした。



リビングにいるハルミと美智子は、傍目から見れば、仲の良い姉妹がじゃれあっている様にしか見えません。


そこに現れたゆたかが、その雑誌をのぞき込みました。


ゆたかは全然興味がない様でしたが、”本物の妹よりも妹”である二人は、ゆたかを揶揄からかったのです。



ゆたかにとっては、ナオミ以外の女の子には興味が無かったのです。

でも、意地悪な妹ふたりは、水着の特集ページを開いてゆたかに見せたのです。


ちょうど、マイクロビキニのページがあり、それを兄のゆたかに見せたのです。



ゆたかは”オッパイの小さい”モデルには反応しませんでしたが、”オッパイの大きい”モデルには、食いついてしまいました。



直ぐにゆたかは「関係ない」フリをしましたが、目ざとい妹達には感づかれてしまいました。


その情報が、妹達から姉のナオミに伝えられたのです。



勿論、当然、ナオミは自分のオッパイを大きくしていきました。


これは”魔法”ではなく、自分の意識を集中させて、時間をかけて”変化”させていくのです。


ただ大きくしたのでは垂れてしまいますので、垂れない様に努力もしたのです。



ナオミとゆたかが会わない期間は、なんと、7年間になっていました。

母親のわたしとしても、呆れます。



勿論、かしましい妹達は、元の二人に戻そうと頑張りました。


でもナオミは、ゆたかと自分達二人に魔法を掛けていたのです。

ゆたかの”目的が達成”するまで、と。


ナオミの魔法は強力で、周りの魔女達では、なす術はありませんでした。



ですから、二人が会わない期間が、7年間にもなったのです。



可愛く美人でスタイルも良かったナオミですが、バランスよくオッパイも大きくなったのです。

そして、どうやって頑張ったのかは分かりませんが、ノーブラでも大きいオッパイが下がらないのです。


わたしはどうやってそうなったのかを、どうしても知りたくて何度も聞いたので、最後に諦めたナオミが教えてくれました。

でも、物凄い努力が必要なので、わたくしは諦めてしまいました。


ナオミの大きい”バインバイン”のオッパイは、ナオミのゆたかに対する”愛の証”なのです。



この間、温泉に行ってナオミのオッパイを見ましたが、わたしのオッパイに形が似ていました。

ナオミに聞いてみたら、ナオミの”オッパイの形”の目標は、わたしのオッパイだったようです.


そして、ゆたかにもナオミにも、一番親近感のあるオッパイは、わたしのオッパイなのです。


色々調べてみても、形の良い素敵なオッパイは、わたしのオッパイしかなかったようです。

本当に、ナオミはわたしを喜ばせる事が上手です。



わたしとしても、オッパイには自信があります。


この間、沖縄に行った時も、ナオミに負けないくらい若い男の子達の視線を浴びてしまいました。


首から下だけだったら、ナオミやハルミや美智子には、負けない自信があります。


そんなナオミが憧れる、わたしのオッパイです。

3人の子供にタップリとしゃぶられたのに、まだまだ、形が良いのです!



まあ、今もおとうさんのひろしにもしゃぶらせてあげていますが、マッサージも忘れずにやってくれます。


でも、まあ、近頃は、少し、ほ~んの少し、、ちょっとだけ、、”垂れ気味”ですが、わたしの自慢のオッパイなのです。


「ア~ッハッハッハ ・・・ 」


もう少し、夫のひろしが有難がってくれても良いのに ・・・ クソ!




そんな努力家のナオミですから、大学院に行って、もっと勉強しようと思ったらしいのですが、”魔女の管理団体”のおばさま達に無理やり団体に就職させられてしまいました。


海外の魔女の団体からも、ナオミが魔女の管理団体へ就職する事を、強く要望されていたそうです。



そうして、真面目なナオミは、魔女達の為に一生懸命働いていたのです。



でも、ゆたかからは何の音沙汰もありません。


ゆたかは、ナオミの情報を妹達、ハルミや美智子から聞いていたのです。


そして、ゆたかは思ったのです。

「自分はナオミと同レベルに、少しもなれていない。」

「もう、ナオミの事は諦めた方が良いのではないか。」と。



でも、ナオミは強い気持ちで、ゆたかを待っていたのです。



そんな感じで、グタグタした時間が過ぎて行ったのです。



でも、我慢が出来ない人達がいたのです。

わたくし、おかあさんと、ナオミの生みの親のふたりです。

二人のMEGUMI達だったのです。



我慢が出来なかったので、MEGUMI二人が行動してしまいました。


そして、強引にゆたかとナオミの二人を一緒にしてしまったのです。

どんなに強力なナオミの魔法でも、二人の母親の”愛情”には、敵わなかったのです。



まあ、結果オーライ! なので、 終わり良ければ総て良し! なのです。


本当に、手間の掛かる二人です。



あと、ナオミに関して思い出したら、「ゆたかとナオミ」の時にお話しします。


ウン! ウン! こんなもんだね!


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