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お嬢様は大変  作者: ニコ
5/11

サプライズパーティ当日になりました

「ベアト、大変よ!」

 早朝。アナスタシアが部屋に飛び込んできた。どうしたの?

 いつも冷静な彼女が、なんかとんでもないモノを見た! みたいな顔してる。

 とにかく来てと言われて、クーカー寝てるマリニアを置いて私は彼女と一緒に寮の外に出た。

「な、なにこれ!」

 外に出た途端に私の口から出てきた第一声がコレ。

 これしか言えなかった。


 だって道ぎゅうっぎゅうに、人が一杯(;゜Д゜)

 一体何が起きたんだ?

 まさかサプライズパーティに参加する人達……なわけない。宮殿のパーティは貴族と招かれた人たちだけのはず。

 だったらこの行列は何なの?!


 てか、どんな人が並んでるのかって? お年寄りから子供までよ。ふつーの人らって感じ。

 そんな人らが、一体どこに何しに行くんだ?

 行列は、寮の前の道を完全にふさいでいて、車が通りにくそうにしてる。ちょっとどいてくれよと叫んでる。クラクションならしてる。

 行列の終わりも先も見えない……なんなのこれ。






 

「あー、それ多分うちのパパよ」

 寮の食堂で、パンにフムスをつけながらマリニアが言った。マリニアのパパ?

 意味が分からんと頭にクエスチョンマーク飛ばす私とアナスタシア。いやマジで意味ワカンナイ。

 するとマリニア、フムス付きのパンをもぐもぐさせつつのたもうた。

「うちのパパは、どこかに移動する時は必ず現地で召使を雇うの」

 え?

 それどういう意味?

「だーかーら、現地で使用人を雇うの。あの行列はそれ」

 人数にして、二百人ほどだと言う……何でと聞いたら、パパさんとママさんのお世話係に百人ずついるから。だそうだ。

 そんなに雇って何をさせる?

「何をさせるって」

 マリニアはメロンに上品にかぶりついた。お食事の世話とかお着替えとか、ショッピングでの荷物運びとか、ワイン選ぶ係とか、いろいろいるじゃないと。

「これでも少ない方だと思うわよ」

 ブンブンとスプーン振り回しながら言うマリニア。皇族の一員のアナスタシアが目を回してる。

 そしてさらに我々は衝撃の事実をマリニアから聞く!

 なんでもマリニアのパパは現地で人を雇うさい、破格の給料を出すだけでなく、なんと並んだだけでお金あげるとゆう、太っ腹を見せるらしいのだ。

 そりゃ並ぶわ!

 いまから並べないかなと言ったらアナスタシアから頭をはたかれた。

 






 ところで、いろいろ解決しないまま当日。

 パンケーキの材料は運び込んだし、そっちの準備は万端なんだけど、肝心かなめのことが解決してない。

 それは何って? 例の怪しい二人組。まだ捕まってないんだって。

「なーにが、素人に言われなくてもやってる、よ」

 小麦粉と格闘しながらアナスタシアがブチブチ言う。うう、まだあの時のこと怒ってるナ。

「仕方ないよ、だってあの時は逃げられてだいぶ時間たってたもん」 

「それはそうだけど」

 ふくらし粉と小麦粉を混ぜ終えた私達。次はツヤツヤの果物にとりかかる。とれたてのベリーが美味しそう。

「ねーねーアナスタシアぁ、お砂糖どこぉ?」

 ひょいとマリニアが私とアナスタシアの間に顔を突っ込んできた。

「お砂糖って、アンタが運んだんじゃないの?」

「運んだわよ。でも無くなってんのよ」

 え? どゆこと?

 とゆうか、砂糖がないと拙い。

 もー、どこに置いたのよとアナスタシア。ちゃんとおいたよマリニア。でもやはり見つからない。

 どうしよう。

「私のせいじゃないわよっ」

 憤慨するマリニアに、どう考えてもあんたの不注意でしょとアナスタシア。でもここで言い争ってもしょうがない。

 お城の大膳所(王の食事を作るところ)から借りよっか、と話していたら、マリニアが、「あった」と流しの下を指さした。あんなところに置いてたらお砂糖が湿気るでしょと言うアナスタシアに、マリニアはブンブン手を振り回して叫んだ。

「だから私は置いてないってば!」

 マリニアの言葉に、アナスタシアは腰に手を当てて戦闘態勢。だったらお砂糖が勝手に歩いて行ったって言うの? だって。

 






 お城の大門が開かれ、招待客らが入ってきた。と言ってもほとんどが学園の保護者の人達。

 なんといっても名門の学園。国中の貴族がご子息ご令嬢を通わせているから、貴族を招待するってことは、ほぼこの学園の保護者を招待すると言っていい。

 私はお母さまと姉さまが来てくれた。父様は来たがってたけど、大学の研究が都合がつかないのだそう。

「私の手紙は役に立って? ベアト」

 そう言ったのは私の姉さま。エリザべータ。少しお腹が大きい。そんな時に動いていいの? と聞いたら、もう安定期に入ったから大丈夫よとのこと。

「私が経験したサプライズパーティ、お前がどう切り抜けるか見たくて来たの。頑張ってね」

「そんなこと言って、私がドジ踏むとこ見たいんでしょ姉さま」

「あら、分かっちゃった?」

 もー、姉さまったら。すると母様が口を開いた。

「違うのよベアト。エリザは私のことを心配してきてくれたの」

「え?」

「ちょっと最近体を壊してしまってね。それでなの」

 え? どういうこと? 母様が体調崩してたなんて聞いてなかった。

 そう言えばちょっと顔色が悪い?

「大丈夫よ。エリザは心配性なんだから。本当にちょっと悪くなった程度なんだから」

 もうだいぶ良くなって、畑にも出られるのよと母様。そんな母様は木箱一杯のサツマイモを寮に送ってくれたとのこと。

「揚げてもいいし、ふかしてもいいし、今年のサツマイモは良い出来よ。みんなで食べてね」

「わー、ありがとう母様!」

 母様のつくるサツマイモは美味しいんだよなぁ。焼き芋にしようかな、それか揚げても……。


 とそこで私は思い出した。


「姉さま、姉さまがつくったの大学芋だよね?」

「細かいことは言わないの」

 姉はいたずらっぽく片目をつぶった。

 姉さまの話だと、何でも他のを出す予定だったらしいんだけど、塩と砂糖間違っちゃったんだって。

 で、急いで作ったのがそれだったらしいんだけどね。


「まさかパンケーキつくるつもりだったとか言わないよね? 姉さま」

「そのまさかよ。それがどうしたの?」


 うわ、なんか嫌な予感がする。さっきのお砂糖のことと言い。


「たまたまお母さまがサツマイモ持ってきてくれてたおかげで助かったわ」

 という姉さまに、母様、あの時はお前が血相変えて私の処に来たもんだからなんたと思ったわよと。


 ウワワワ、ますます嫌な予感。当たらなきゃいいけど。











 色々思惑をかかえて、パーティが始まった。

 まず男の子の剣舞。

 集団で、宮殿の庭で舞うその姿は圧巻の一言に尽きた。みんなすごい精悍な顔になってる。入学の時にお坊ちゃまぜんとしてたのが、変われば変わるもんだね。

 よほどしごきが凄かったんだろうな……。

 と、私達もこんなことしてられない。


 ところで、生地の味見てなかった。マリニアが砂糖混ぜ込んだんだけど。

 

 大丈夫だよね?


 宮殿の大広間。すごーく大きなシャンデリアが煌々と照らすそこには沢山のブースがつくられていて、そこでお料理を出したり、小物を見てもらったりするというわけ。

 もうそろそろ作り始めようか、と三人で相談。臨時につくることになった生クリーム――やっぱケーキだけじゃ貧相だから――を準備する。

 まだ保護者の方々は来てないけど、ま、いいか。周り見たら他のグループも始めてるし。

 クリーム泡立てるの時間かかるし(汗)。

 ぬおおおおと交代て泡立ててると、なんかスパイシーな香りが……。

 くんくんとマリニアが鼻をひくつかせた。

「あー、これマファ(香辛料とココナッツミルクで鶏肉を煮込んだ料理)よ!」

 ホントだ。と思って周り見渡すと、私達の近くで鍋かき回してるグループがいた。干しブドウ入りのご飯をお皿に山盛り盛ってる。マファと相性抜群なんだなこれが。スパイスたっぷりスープで煮込んだ鶏肉がほろほろに柔らかいんだよね。想像するだけでじゅるっ。

 ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ、とお腹が。

 食べたいなぁとみんなで言いあう。私たちの分取っといてって頼む?

「じゃ、私言ってくるわ」

 アナスタシアが身軽に動く。何でもマファつくってる子、友達なんだとか。わーい。だったらお願い。

 そのグループのブースで何やら話し込んでるアナスタシア。やがて彼女は帰ってくると、向こうの子がパンケーキ取っといてってさ、と言い、じゃあその分よけとこうかとわいわい言い合った。その時だった。

「あーら、誰かと思ったらアナスタシアじゃない?」

 なんかスゲー、嫌味たっぷりの声が後ろから聞こえてきた。何何何?

 振り返ると、ふわっふわのドレスを身に着けた女の子がいた。

 誰? 

 にしてもなんとも、絵にかいたようなお嬢様。マリニアもそうだけどこちらはさらに磨きがかかってる。くりっくりの巻き毛をハーフアップにして、ビロードのリボンで止めてる。おまけに取り巻きまで連れてる。ほんと、どこかの物語に出てきそうな悪役(ヒール)みたい。

 それにしても、サプライズパーティは一年生だけの集まりって聞いてたけど、こんな子いたっけ? すごく目立つし、見たら忘れないと思うんだけど。

「お久しぶりでございます。エレクトラ様」

 アナスタシアがスカートのすそをつまんでお辞儀をした。

 え?

 皇族のアナスシタシアが?

 え?え?え?

 ワタワタしてると、その、エレクトラさん。アナスタシアにずずいっ、と近寄ってきた。

 何この人怖い。と思ってたら……!

「何か臭うと思ったら、キツネがいたとはねぇ。それにしても見れば見るほど、貧相な銀髪ね。まさにキツネね。キツネの臭い。おお臭い臭い」

 一瞬耳を疑った。いまなんて言った? まさかキツネってアナスタシアのことを言ったの?

 アナスタシアは何も言わずにうなだれてる。ちょっと、アナスタシアったら。

 するとそいつの取り巻き。つまりエレクトラさんとやらの取り巻きが、私達ににじり寄ってきた!

 何何この人たち怖い!

 と思ってたら……。

「あんたたちも突っ立ってないでお辞儀しなさいよ!」

 腕組みして上から目線のお言葉。はいっ?

「御辞儀じゃないわね。土下座よ土下座! どーせそこいらの下っ端の貴族でしょ!」

 さらに上から目線! はぁ?

「下っ端とは聞き捨てならないわね!」

 ひゅん、とマリニアの持ってたお玉が一回転した。そのせいでパンケーキの生地が相手の服に飛んだ!

「ちょっと、なんてことしてくれるのよ! このドレス高かったのよ!」

 生地飛ばされたエレクトラさんとやらがマリニアに噛みついた。

「高かった? そりゃ失礼。あとで全く同じもの仕立て直して差し上げてよ。ただし、そんな安物でいいんなら」

 ぶんぶん、とマリニアはお玉をまた振り回した。テンテンテンテン、と相手の服にまた生地が飛ぶ。

「ちょ、ちょっっと何すんのよ!」

「さーっきから黙って聞いてりゃ、どこの誰かは知らないけど。あたしのお父様の指先一つでこの国の貴族の半分は領地が吹っ飛ぶんだからね!」

「な、な、な」

 青くなるエレクトラさん。ダイジョブ? すると彼女の隣にいた取り巻きの一人が、マリニアを見ながらヒソヒソヒソ。するとますます彼女の顔色が青くなっていった。そりゃもう見事なほどだった。

「あんた達爵位は? どこの領地? 地位は?」

 パパに言いつけて締め上げてもらうから。そう言って腕組みするマリニアの目は完全に座っていた。それに恐れをなしたのか(たぶんそう)、彼女らは何やら口の中でもごもご言いつつ退散していった。

 なんなんだ一体。

 するとアナスタシアがいきなりグラリとよろけた。大丈夫?!

「ごめん。みっともないところ見せて」

 ありがとマリニアとアナスタシア。

「礼なんかいいって」マリニアがブンブン首を振る。「とゆーかあいつら何者なの?」

「ラゾイ公国の大公のご息女なの」

 ラゾイ公国と言えば、今でこそヴィサンチン帝国の一部だけど昔はかなりの強国だったと歴史で習ったことがある。なるほどぉ、あの態度のデカさはそこから来てるのか……。アナスタシアを見ると冷や汗をかいていた。

 それにしても、なんでそんな人が、あんな失礼なことをアナスタシアに言ったんだろう。

「ああ、それは」

 アナスタシアが教えてくれた。何でも彼女は元、皇太子殿下の恋人だったとユーのである!

 なるほど、好きな人とられたんだね。まあ見かけたら嫌味の一つも言いたくなる、か。

 好き好んで取ったわけじゃないんだけどねと言うアナスタシア。そんな彼女の表情は複雑だった。





 

 

 

「ベアトにはまだ話してなかったんだけど」

 マリニアがじゅーっと生地を焼きつつ、私に話してくれた。

 アナスタシアの髪の色とか、目の色とか、私達と違ってると思わない? と。

「言われてみれば……」

 ブースの隅っこで少し休んでるアナスタシア。確かに彼女の姿は、私達とは少し違う。

「彼女、北方の大国、スラヴ王国のお姫様だったの」

 え?

 その話なら聞いたことある。確か……。

「革命が起きて、王家の人達が処刑されちゃって、アナスタシア一人が生き残ったの」

 そうだったんだ。

「で、この国に来たんだけど、身分を保障する手段として、皇太子殿下と婚約がきまったってわけ」

 そうなったらお身内になるでしょ?とマリニア。

 うんうん。確かに。

 ちなみにキツネって言葉は、スラヴの人たちを蔑視する時に使うんだって。

「マリニア、余計なおしゃべりはしないの」

 ずい、とアナスタシアが割り込んできた。

「そんなこと言うけど、ベアトにも知っててもらった方がいいわよ」

 パンケーキをひっくり返しながらマリニアは言った。

「だってほら、まだこっち見てるし」

 あ、ほんとだ。じーっっっっと見てる。ほんと怖いよあの人ら。

「まー、来たらまた追っ払ってやるわよ。任せて」

 どん、とマリニアは胸を叩いた。






 で、それからせっせとケーキを焼いて。

 そうこうしてるうちに、保護者の人達がわらわらやってきた。

「来たわよ」

 とアナスタシア。

「うん」とマリニアと私が頷く。

 パンケーキをお皿にのせて、クリームを飾る。その上にベリーを乗せて出来上がり。

 やがて保護者さんの一人がブースに……その時だった。

「あーら、美味しそうなパンケーキですこと」

 またさっきのご令嬢がやってきた。すると他の保護者らがさっと道を開けた。

 なんか企んでるな。

「まあこれはエレクトラ様」

「お久しゅうございます」

 ケーキ、お先にどうぞと順番を譲る。貴族社会だなぁ。

「どうも」

 こっちをニヤニヤしながらお皿をとるエレクトラさん。あ、なんか企み分かってきたぞ。

 食べて大げさにマズイ―とか言い出すつもりだ!

 

 どうしよう。そんなことになったら。てか絶対これ言いだすよ。

 マリニア。頼むよぉとそっちを見る。マリニア、ガルルって感じで戦闘態勢。頼もしい。

 

 エレクトラさん、お上品にクリームのっけて一口。

 もぐもぐもぐもぐ。ごっくん。


 そして……

 ものも言わずにぶっ倒れた。


「!」

「?!」

「☆△○×!」


 あまりの衝撃にみんな言葉になってない。一体何が起きた?!


 エレクトラ様がぁぁぁ!

 誰か来てぇぇぇぇと黄色い悲鳴!


「ちょ、ちょっと、芝居するにも大げさじゃ」

 慌てる私に、アナスタシアは彼女の食べかけのケーキを齧り、


 うッ!と唸った。


「どうしたの?」

 彼女、もぐもぐしながら私に食えと言う。だから食った。


 うぐあああああああっ!

 これ、これ、塩ケーキだぁぁぁぁぁ!


「えーっっ?だって砂糖って書いてあったよ!?」

 マリニアが使った袋をゴミ箱から探してきた。ほら、ほら、ほら、と。


 すると塩ケーキ食った衝撃から回復したエレクトラさんが猛然と突っかかってきた。


「私を殺す気だったのね?!」


「ち、違うんです、これは何かの間違い」


 とそこに衛兵さんたちがやってきて、パンケーキを味見。悶絶。

 毒じゃないのは分かったけど、こんなの皆様に差し上げられない。


 わぁぁぁぁん母様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。

 天に向かって吠えてたら、母と姉がやってきてくれた。




 

 

 なんか嫌な予感はしたんだ。

 フライヤーでイモを揚げつつ私は思った。

 

 次々と上がる黄金色のサツマイモ。そこにハチミツを絡める。

 パクッと味見。ウマイ。


 香ばしい匂いにつられて、たくさんの人がやってきた。塩ケーキ食べてしまった衛兵さんたちも口直しとばかりにかぶりつく。

 エレクトラさんも食べてた。


 横でマリニアが。なんでよぉとしくしく。

 まあ、マリニアのせいじゃないよ。


 塩ケーキは、母様が引き取ってくれた。何とか工夫して調理してみるわと。

 捨てるのもったいないじゃないってね。

 うーん、でも塩のカタマリ食ってる様な味。ダイジョブかしら。



 


 ところで、何で塩と砂糖が入れ替わっていたか。

 その真相を後から聞かされ、私達は目が点になった。

 なんでも、皇帝陛下、お医者様から甘いものを禁止されてて。

 でもどーしでも甘いものが食べたくて。


 侍従の人に、お願いしたんだって。お砂糖取ってきてって。


 そ、あの怪しい二人組は、陛下のおつきの人だったってわけ。

 しかしわざわざお城の台所から盗む計画立てなくても、


「買えばいいじゃん!」


 あー、でも陛下のお口に入るものだから仕方ないか。下手なもの食べさせられないし。


 すり替えられた砂糖は、あの二人組が、私達が男の子の剣舞を見てるスキにやったんだそうだ。

 よりによって私たちのブースから。

 

 

 で、サプライズパーティは無事(?)終了。

 そして私の、乙女の悩みも無事解決した。

 何って?


 便秘だったの。そこは聞いちゃダメでしょ。

 塩ケーキ食ったその日に無事解決したってわけ。ちゃんちゃん。

 

 


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― 新着の感想 ―
[良い点] 取り敢えず皇帝陛下は、チビエマが市中引き回しにして悪徳令嬢はチビエマ流星乱舞の的になれば良いよと思いました。 アナさん可哀想( 。゜Д゜。) まさか、それで兵士に馬鹿にされているのかもと。…
[一言] 久々のお嬢様達!! 楽しくって、そして、アナスタシアの身の上の話で、あの実直な兵士さんとの恋は前途多難?と勝手に妄想してます。 次の更新が楽しみです。
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