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8話 何故か捕獲対象のアルラウネに慕われました

現在クエストボードから良さそうなクエストを探している。


 一日にこなせるクエストの数には限りがある。


 あまりにも安い報酬のクエストは避けるべきだ。



 =======================


 ゴブリン討伐 銅貨5枚


 グレムリン討伐 銅貨7枚


 ★激レアクエスト 


 アルラウネ捕獲 金貨1枚


 =======================


 

 最高のクエストを見つけてしまった。


 これは受注するしかない。



 「おーいこの激レアクエストを受注するぞ」

 「アルラウネ? 何それ」

 「人の形をした植物のモンスターだ。Cランクで受注できるのは珍しすぎる」

 「まあ激レアって書いてあるしね」

 「金貨一枚はでかいぞ。色々買えるし生活も楽になる」



 その言葉を聞いて皆が目を輝かせる。



 「もっといいベッドで寝たい」

 「凄い眠るんだな」

 「体質だからね」

 「大変だな」

 「でも寝るの好きだし。ふぁああ」

 「クエスト行けそうか?」

 「大丈夫。昨日ちゃんと寝たから」

 


 昨日のことを思い出してしまった。


 あの胸の感触を。


 忘れたくはないが今は切り替えよう。



 「じゃあ行くか」

 


 俺達はアルラウネ捕獲クエストを受注する。


 アルラウネ生息地域はこの町から数キロ程度の森の中だ。


 全然歩いて行ける距離だ。



 「お腹すいたぞ」

 「我慢しろ。金貨一枚手に入ったら沢山食べれるぞ」

 「うむ。ところでアルラウネを捕獲してどうするんじゃ?」

 「恐らく実験体か奴隷だろうな」

 「嫌な話をきいてしまったのう」

 「仕方ないだろ。クエストなんだから」 

 「まあそうじゃが」



 確かに人型で言葉を話すからあまり気乗りはしないよな。


 だけど金貨一枚はでかいんだよな。


 まあ冒険者として割り切るしかないだろう。



 「さてここがアルラウネ生息地の森だが用心しろよ」

 「そんなに危険なの?」

 「いやそこまで危険じゃないけど盗賊とかは結構いる」

 「それって危険なんじゃ」

 「だから俺がいる。セーブ」

 「あ、成程ね」



 俺はここでセーブした。


 これで失敗してもロードできるだろう。


 

 森の中に足を踏み入れると早速モンスターの気配を感じた。


 流石に出るよな。



 「リア、ヴィクトリカ。モンスターだ」

 「分かってる」

 「妾も気づいておるぞ」

 「ならよし。刺激するような真似はするなよ」



 ゴブリンなどの素材は売れるのだが、今は手持ちのポーチに回復薬が入っており、余り持ち帰ることは出来ない。


 後日改めた方がいいだろう。


 数百メートル先目視できる範囲にゴブリンがいたが俺達はスルーした。



 「ここら辺にいる筈なんだけどな」

 「あれじゃないですか」

 「うん?」



 アリスが指を指した方角に木の陰に隠れている小さな人の形をした植物を発見した。


 間違いないアルラウネだ。


 だが待て何故よりにもよって少女なんだ?


 捕獲しづらいだろうが。



 「私を捕まえに来たんですか?」

 「ああそうだけど、嫌だよな」

 「はい嫌です。人間にこき使われるのは嫌なんです」

 「じゃあ金貨一枚分の何かをくれないか」

 「人間の通貨の事情はよく分かりませんが私の体の一部でどうですか?」

 「それって高く売れるのか?」

 「人間の世界でそれなりに高く売れると思いますよ。まあ私達アルラウネは別に希少種ではないので、希少種と比べれば価値は下がりますが」

 


 俺は「セーブ」と一応言った後皆に相談する。



 「どうする?」

 「クエスト失敗したらどうなるの?」

 「どうって別にペナルティはないよ。ただ報酬が貰えないだけ」

 「昇格は遠のく?」

 「まあクエストの数こなさないとBランクには昇格できないけど」

 「でも可哀そうよね。凄く嫌がってるし」

 「まあな。冒険者として割り切るか自分の心に素直になるかの二択だな」

 「じゃあ体の一部を貰いましょう」

 「オッケーだ」



 俺達は話し合いの結果アルラウネ捕獲クエスト失敗の道を選んだ。


 まあ間違いではないだろう。



 「じゃあ体の一部を貰う」

 「本当ですか!? こんな人間初めてです。嬉しいです」



 そりゃそうだろ。


 冒険者でクエストより温情をとる輩がどこにいる。


 ああいたわ俺達だ。



 「はいこれ。それと何かあればここの森で隠れていますのでいつでも頼ってください。定期的に体から葉が生えるので」

 「ありがとう。それと抱き着くのはやめろ」

 「何でですか? 私たちはお友達ですよね」

 「違う。ただ可哀そうだから捕獲を止めただけだ」

 「まあいいですけど。兎に角何かあれば頼ってくださいね」

 「ああ寄ったらな。ていうか他の奴らに捕獲されるなよ」

 「頑張ります」



 ははっ。こいつは絶対捕まるタイプだ。


 まあ取り敢えず何故かアルラウネから慕われた。



 「そういや名前は?」

 「サチです。そちらは?」

 「ラーク。後ろのメンバーはアリス、リア、ヴィクトリカ、ラフレア」

 「覚えました。何かあれば森を飛び出して行きますね」

 「近くに居たらな」



 こうしてサチと呼ばれるアルラウネからアルラウネからしか入手出来ない葉を頂戴した。


 この葉は薬草の成分となる貴重な葉だ。


 

 売ったら銀貨5枚だった。


 この糞植物がああああああああああ。

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