72話 デビルメイデン復讐に失敗する
俺達がファイシード国出国へ向けて雑貨屋などで色々回復剤などを購入する。
その最中に俺にとって最悪な連中と出会う。
「ようラーク。よくも俺達のお願いを断ってくれたな!!」
「バレッドか。悪いが俺はもうデビルメイデンに戻る気はないし、知らん!!」
「そのようだな。あーあ俺様たちが折角お前を戻してやろうと思ったのに、無碍にしやがって」
「悪いが相手にする気はない」
「俺達は用があるんだよ!!」
バレッド達は腰に帯同していた剣を抜いて人々が沢山いる街中で戦闘態勢を取る。
俺はそれを見て苦虫を噛むように歯ぎしりをした。
「こんな所で戦う気か?」
「ここで戦ってやるよ。観客たちの前でな!!」
「セーブ」
「ちっ、その能力さえあれば!!」
俺はセーブをする。
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スロット1 ファイシード国市民街
スロット2 ファイシード国食堂
スロット3 ファイシード国宿屋
スロット4 空き
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俺はスロット1に上書きセーブをした。
「リア、ヴィクトリカ、ネール。殺さない程度に痛めつけてくれ。頼む」
「分かったわ」
「オッケーなのじゃ」
「了解」
リア達は地面を蹴ってバレッド達に一瞬で近づき攻撃する。
ここまでに得た経験値から【ホワイトアリス】のメンバーは【デビルメイデン】のメンバーを遥かに凌ぐ実力者となっていた。
バレッド達は一瞬の栄光に縋りつき努力を怠っていた。
その差が今如実に表れた。
「はあああああああっ!!」
「とりゃあああああっ!!」
「うらああああああっ!!」
「な!?」
リアのブルーソードでの攻撃がバレッドの右腕に直撃する。
右腕はスパッと気持ちよい程の切れ味で切れた。
「ぐわあああああああああああああああああ!!」
ヴィクトリカの攻撃がエレノアの右手を切断する。
ダイヤモンドの剣で。
「きゃあああああああああああああああああ!!」
ネールのブルーソードでの攻撃がヴランの右腕を切断する。
三人の右腕が宙を舞い地面にボトリと落ちた。
「ぐわああああああああああああああああああ!!」
俺は分裂を使用する。
「セーブ×2」
『どこを誰に分裂させますか?』
「右腕の切断をローマルに」
『畏まりました』
次の瞬間ローマルは右腕を切断されて悲鳴を上げる。
「うわああああああああああああああああああああ!!」
更に俺は追い打ちをかける。
「セーブ×2」
『誰に分裂させますか』
「イルーンに」
俺の言葉を聞いてイルーンは顔を青ざめる。
そして次の瞬間イルーンの右腕は切断された。
「きゃああああああああああああああああああああああああ!!」
【デビルメイデン】のメンバーの全員が右腕を失くす。
そして俺は痛みで蹲るバレッド達に冷たい眼差しと冷たい声でこう言い放つ。
「街中だからこれぐらいで許してやる。もう二度と俺達に近づくな。次近づけば殺す!!」
「ま、待て!! だ、誰が、お、お前を育てたと思っている!!」
「意味不明な事を言うなバレッド。俺はお前に育てられた覚えはない。頑張ってCランクからやり直すんだな」
俺の言葉に同調した【ホワイトアリス】の面々が見下して冷たい声で吐き捨てる。
「二度と私達のラークに近づかないで!!」
「妾達のラークに近づくではない。穢れるのじゃ!!」
「ラークに近づかないで!! 近づけば次は無い!!」
「もう二度とラークに、ホワイトアリスに近づかないでください!!」
「ラークを追放した報いだ!!」
「そうだよ。全部自業自得だよ!!」
俺達はバレッド達の前から去った。
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「糞がああああああああああああああああああああ!!」
バレッド達はその場で地面で蹲る。
「許さねえ、許さねえぞラークウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!」
バレッドは怒りの余り街中で叫ぶ。
そして何とかふらふらと立ち上がってイルーンの治癒魔法で止血する。
全員分を止血してイルーンは最後に自分の右腕を止血する。
「絶対に許さねえ。ラークは拷問して殺す!! 女共は全員犯す。そして拷問して殺す!!」
「でもあれだけ強かったら、無理よ!!」
「どんな手を使っても絶対に殺してやる!!」
「そうね。この右腕の代償は大きいわ!!」
「ぜってえ許さねえ!!」
バレッド達はラークと【ホワイトアリス】に復讐することを誓う。
諦めてなどいなかった。
散々【デビルメイデン】時代のラークを虐めてこき使い利用するだけ利用して捨てたくせに、バレッド達はラークに対して恩を感じるどころか逆恨みしていた。
【デビルメイデン】はラークの温情により生きながらえた。
その温情を無駄にしようとしていた。
哀れなパーティーである。
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