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67話 能力が覚醒したので救いました

 冒険者狩りという一連の事件を解決した俺達は無事にAランクへと昇格した。


 だが一つだけ心残りがあった。


 それは【アイアンブリザード】に殺された冒険者達だ。


 【アイアンブリザード】の連中とルーデイン公爵は別に殺されてもいいとして、というか実際俺が殺した。


 特にルーデイン公爵は数千回殺した。つまり十六時間程度体感でルーデイン公爵の首を刎ねたことになる。


 それだけ俺は腸が煮え繰り返っていた。


 弱者を殺すその姿に。



 しかしどうするか?


 俺は現在悩んでいた。


 何故なら冒険者たちが殺された事実は看過できない。


 よってやり直したいのはやまやまだ。


 しかしやり直すならスロット3にロードしなければならない。


 再び犠牲者を出さず【アイアンブリザード】の連中やルーデイン公爵を事前に殺すにはそれしかないだろうな。


 俺は一人散歩して悩んでいた。


 そんな時脳内に無機質で無感情の声が響く。



 『セーブ&ロードの能力がレベルアップしました』

 『今度は何だ?』

 『ラーク様の思いがレベルアップさせました』

 『とすると?』

 『都合のいい部分だけを現在にセーブできるようになりました。つまりスロット間のデータを共有できるようになりました』

 『つまりどういう事だ?』

 『つまりアイアンブリザードとルーデイン公爵を殺した事実だけを現在にセーブして、スロット3に保存されている冒険者狩りで死んだ者達が生きている状態をこの世界線にセーブできるようになりました』

 『つまり丸く収まったと?』

 『はいその通りです』

 『じゃあ早速スロット3の一部をスロット1へ共有する』

 『畏まりました。動作が完了いたしました』



 俺がその動作を行うと世界が変わったように一瞬歪んで見えた。


 そしてその後冒険者狩りに殺されたであろう冒険者がそこら中を歩いていた。


 どうやら俺の能力で死ななかったことになったようだ。


 いよいよ完全チート化してきたな。

 

 俺の能力も。



 そして現在冒険者ギルドに設置された椅子に座って俺は事情を仲間に説明した。



 「私達は記憶を共有できているのよね!! つまりどういう事?」

 「簡単に説明するとアイアンブリザードとルーデイン公爵が殺されただけの世界線だな。事前に俺達が防いだ世界線になっているらしい」

 「つまり私達は未然に事件を防いだという事ね。そして犠牲者はアイアンブリザードとルーデイン公爵だけと」

 「そういう事だ。事前に防いだ事実は冒険者ギルド本部が把握しているらしい。俺も難解すぎて詳しくは分からない」



 そして再び俺の脳内に無機質で無感情な声が響く。



 『説明し忘れていました。簡単に説明すると世界の上書きセーブです。冒険者狩りが行われなかった世界にする為にラーク様が上書きセーブしたのです』

 『つまり俺達はこの世界で事件を未然に防いだ事になっていると?』

 『はい記憶を共有しない方たちにとっては上書きセーブする前の解釈とは違います』

 『それでも英雄扱いは変わらないんだな』

 『未然に事件を防ぎましたからね』

 『今考えた理想をこの世界に上書きセーブする事は出来るのか?』

 『それは現在できません。更なるレベルアップが必要でしょう』

 『そうか分かった』

 『あくまでスロット間のデータ共有ですので』



 一見難解に思えるがつまり簡単に説明すると以下になる。



 ===========================================


 スロット1がベースとなる。


 スロット3の一部のデータ(ここでいう冒険者たちが生きている状態)をスロット1へ共有する。


 スロット1にスロット3の一部のデータが共有されてスロット1+スロット3の世界が出来上がる。


 記憶を共有している俺と俺の仲間だけがその事実を知っている。


 ============================================


 

 こんな所だろう。


 つまり前は冒険者狩りを犯した犯人を殺して英雄扱いになった。


 だが現在では冒険者狩りを行おうと計画を立てていた犯人を殺して未然に計画を防いだ結果英雄扱いになった。


 つまり丸く収まったと。


 ハッピーエンドである。



 まあ俺が【アイアンブリザード】とルーデイン公爵を殺した事実は変わらないが。


 それと欲を言うなら一瞬で数千回殺せる能力が欲しいな。


 ルーデイン公爵に地獄を味わわせる為に十六時間程度体感で時間を要した。


 それを一瞬の体感時間にしてほしい。



 「スロット間の共有が出来るならかなり便利ですね!!」

 「そうだな。色々共有して理想の世界に出来そうだな。まあ魔力消費量は結構なものだが!!」

 「あまり無茶はしないでくださいね!!」

 「ああ分かってる!!」



 俺は今日こうして冒険者たちを無事に救えた。


 さあセーブしよう。


 セーブは凄く大事だ。



 「セーブ」



 =========================


 スロット1 ファイシード国冒険者ギルド


 スロット2 ファイシード国食堂


 スロット3 ファイシード国宿屋


 スロット4 空き


 =========================


 俺はスロット1に上書きセーブをした。

※最後までお読みいただいてありがとうございます!

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お読みいただき有難うございます!
《ラプラスの悪魔》で世界最強の英雄へ〜「未来予知? 偶然だろ」と言われ追放されたのにすぐに戻ってきてくれ? 破滅の未来が見えるのでお断りです因みに俺の未来は幸せが確定しています~
新作連載中です!
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― 新着の感想 ―
[良い点] 冒険者が生き返って良かった。 [一言] 以前、矛盾していると感想を書いて申し訳ありませんでした。毎日楽しく読んでいます。
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