61話 ラフレアがデバフを習得しました
俺達はリーエルに会った後、数日間休息日として観光したり、だらだらしたりしていた。
偶には冒険者をお休みしてもいいだろう。
そんな思いから数日間の休息日を取った。
「おはよう!!」
「おはようございます!!」
相変わらずアリスは起きるのが早いな。
さて今日からまた冒険者へと戻ろう。
そう思った時、珍しくシャワー室からタオルを巻いた美少女が出てきた。
「ラフレア!? 珍しいな」
「うん。少し二人に相談があって」
「相談?」
「うん。私デバフを覚えたくて」
「デバフか。だが先ずは服を着ろ!!」
「はーい」
ラフレアは速攻で着替える。
着替え姿を見ないように、俺は後ろを向いていた。
だが容易に裸が想像できる。
俺はドキドキした。
「それでデバフの件なんだけど?」
「バフ以外にも覚えたいと?」
「うん。バッファーならデバフも必要かなって!!」
「そうだな。じゃあ近くの森で修行しようか!!」
「お願い!!」
「任せろ!!」
俺はここで一旦セーブをした。
「セーブ」
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スロット1 ファイシード国冒険者ギルド
スロット2 ファイシード国宿屋
スロット3 ファイシード国宿屋
スロット4 空き
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俺はスロット3に上書きセーブをした。
そして寝ている全員を起こしてラフレアの修行へと赴く。
全員でラフレアをサポートしよう。
そう意見が一致した。
「で、具体的にどうすればいいの?」
「俺はバッファーじゃないから詳しくは教えてあげられないが、バフの反対をすればいい。要は相手の能力を下げればいい!!」
「成程。じゃあリアそこに立ってて!!」
「オッケー!!」
リアが森の中でラフレアの前に立つ。
俺達はその横で見守る。
「大丈夫なのかのう? 難しいように思えるのじゃが」
「そうですね。でもバッファーは重要な存在ですし、何よりラフレアなら大丈夫ですよ!!」
「そうじゃな!!」
確かにバッファーはデバフを使える者もいる。
特にAランク以降の冒険者には必須と言えるだろう。
これからを考えるならデバフ習得は全然ありだ。
だが少し焦っているようにも感じるが。
どうしてだろうか?
「行くよ。攻撃力ダウン」
ラフレアがデバフをリアに向けて使用する。
しかしリアにはデバフは掛かっていない。
「うーん何かイメージが足りないかも」
「どうするもう一回やる?」
「やる!!」
「オッケー!!」
ラフレアは真剣な表情だ。
いつも寝ていることが多いラフレアのこんな真剣な表情は初めてみたかもしれない。
「ラーク内緒ですよ」
「うん?」
「ラフレア、デビルメイデンに対抗する為頑張っているんです。ラークを守りたいんですよ」
「俺を? そうだったのか」
「勿論ラフレアだけでなく全員ですよ。ラークは大切な存在ですから!!」
アリスは満面の笑みで笑った。
俺はその言葉が皆の行動が嬉しすぎて涙が出そうになった。
ああ俺は凄く今幸せだ。
その後一時間程度が経過した頃、コツを掴んだのかラフレアが真価を発揮する。
「攻撃力ダウン」
「スピードダウン」
ラフレアがデバフを撒く。
リアが木を切ろうとしたがいつもよりうまく切れなかった。
それにスピードも半減していた。
「出来た!! 後は少しずつ磨けば扱える」
「良くやったな。ありがとうな!!」
「知ってたんだ。ラークの為だって!!」
「うん。皆俺の為に必死で考えて行動してくれてるって。凄い嬉しい!!」
「私はラークが大好きだから!!」
「それは告白か?」
「さあどうだろう?」
ラフレアは赤面する俺を見てニヤニヤする。
それを見た他の仲間たちが近寄ってきて俺とラフレアを抱きしめる。
「ラフレアのデバフだけでなく、私達ももっと強くならないとね!!」
「そうじゃな。妾達ももっと強くなる必要があるのじゃ!!」
「私もバフの種類やデバフの種類を増やす!!」
「私も呪術カースアビス以外も習得します!!」
「私も猫人族の特性を生かして頑張るよ!!」
「わったしもー妖精だけどラークの為、皆の為頑張る!!」
「じゃあ俺ももっと強くなる。それでホワイトアリスをSランクに昇格させる!!」
俺達は各々目標を口に出して気合を入れる。
【ホワイトアリス】はまだまだ強くなるんだ。
【デビルメイデン】の連中に手出しはさせない。
もし来るのなら返り討ちにしてやる。
俺はそう心に改めて誓った。
大事な仲間を守って見せると。
その後日が沈む直前までラフレアはデバフの完全習得に向けて修行した。
俺達はそれに全力で付き合った。
「できた!! やったあ!!」
「やったな。完全に出来たな。これなら更に戦略の幅が広がる」
「うん。私頑張ったわ。はあああっ、眠くなってきた!!」
「おい大丈夫か?」
「おんぶして!!」
「おんぶ!?」
「駄目?」
「いやいいけど」
「じゃあお願い!!」
凄く嬉しそうだな。
まあいいか。今日はラフレア疲れただろうし。
俺はラフレアをおんぶして宿屋へと戻る。
道中ラフレアの大きな胸が背中に当たって凄く幸せな思いをした。
「ラークがホワイトアリスに来てくれて良かった!!」
「俺もホワイトアリスに入れて良かった!!」
「じゃあずっと一緒にいようね。頑張ろうね!!」
「ああ!! 約束する!!」
俺達はそんな約束をした。
俺は今凄く幸せである。
「セーブ」
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スロット1 ファイシード国冒険者ギルド
スロット2 ファイシード国宿屋
スロット3 ファイシード国宿屋
スロット4 空き
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俺は宿屋に戻りスロット3に上書きセーブをした。
夜中俺達は全員同じベッドで眠る。
ナーフィは俺の頬の上で寝ている。
くすぐったい。
俺は全員の寝顔を見て幸せを感じる。
さあ明日から冒険者として頑張ろう。
俺も就寝した。
この日ラフレアはデバフを習得した。
更に【ホワイトアリス】は成長した。
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