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58話 ラーク覚醒する

 俺達【ホワイトアリス】は後を付けられた。


 付けていた者は【リミットギア】と呼ばれるAランクパーティーだ。


 俺を無能だと罵り、罵倒した。


 だがそれだけなら許してやってもいい。


 だがこいつらは俺の仲間に手を出そうとしている。


 絶対に許せない。ここで殺す。



 「行くぞラーク!!」



 俺に向かってライデルは銀の剣で攻撃してくる。


 その間に割って入ったのがリアだ。


 リアの銀の剣とライデルの銀の剣が火花を散らす。



 「邪魔しないで貰えるかな。君は後で犯し屈辱な顔を見せたいんだ!!」

 「ふざけないで。私たちの大切なラークに指一本触れさせない!!」

 「女に守られるなんて滑稽だなラーク!!」

 「ラークはサポート職なんだから当然でしょ。あんただってバッファーやヒーラーは出来ないでしょ!!」

 「確かに出来ない。だが男はアタッカーが一番似合う。サポート職なんて僕には似合わない!! それに無能のラークがサポート? はははっ!! 何をサポートするんだ?」



 そう言って下卑た笑いで高笑いする。


 リアだけじゃなく俺の仲間は全員【リミットギア】にイラついている。


 まあ俺もなんだが。


 だが確かに現状リアやヴィクトリカやラフレア、アリス、ネールに守られている形だ。


 幾らサポートしているとはいえもっと俺も戦えれば。


 

 その後もリアとライデルが戦う。


 ケーデルやグレネスもリアに集中攻撃をする。


 俺は危険を感じ一旦ロードする。



 「ロード」



 俺はスロット3にロードした。


 ロードの体感時間は五秒程度だ。


 前よりは確実に速くなっている。



 「一極集中攻撃されるときついわね。それにしてもラークを馬鹿にして許せない!!」

 「一旦落ち着こう。最悪もっと前のセーブした場所に戻ればいい!!」

 「そうね。でもあいつらねちっこいから絶対追いかけまわしてくるわよ!!」

 


 リアの言う通りだ。


 あいつらは屑だ。


 そして俺の屈辱的な顔とリア達の屈辱的な顔が見たいのだ。


 特に女を犯したいようだ。


 下種野郎だな。



 そんな怒りが俺を支配した時感情のない無機質な声が脳内に響いた。



 『セーブ&ロードの能力がレベルアップしました。セーブ×2を習得しました』

 『セーブ×2!?』

 『はい。セーブした状態を二つに分裂できます。例を挙げると相手に傷を負わせてセーブすると、その傷が二つに増えます。増やしたい部分はコントロールできます』

 『成程意味が分からない。だが試してみるか』



 どうやら俺のセーブ&ロードの能力はレベルアップした。


 能力は意味不明だが、取り敢えず実戦で試すしかない。



 俺達はダークゴブリンを討伐した後に巻き戻っている。


 その後【リミットギア】が現れた。



 そして再び屑な同じセリフをあいつらは吐き出す。


 そして戦う。


 だがさっきと違うのは俺は最初に短剣グラディウスをライデルに向かって頬に傷がつく程度で投げた。


 ライデルは「はははっ!!」と馬鹿にして高笑いした。


 そして俺は傷がついたのを確認するとここでレベルアップした能力を発動してみる。


 さあどうなるかな。



 「セーブ×2」

 「何を言っている貴様? 遂に頭も可笑しくなったのか!! いや元からか!!」



 俺はライデルのそんな言葉は今は耳に入っていなかった。


 俺が注視していたのは傷である。


 すると傷がついた状態でセーブした時、俺の脳内に言葉が響く。


 これまた無感情で無機質な声だ。



 『現在セーブしています。セーブした状態のどこを分裂させますか?』

 『ライデルの頬の傷だ』

 『了解しました。ライデルの頬の傷を二つに分裂します』



 その選択の後、ライデルの頬の傷は二つに増えた。


 そしてどうやらこのセーブ×2は通常のセーブと違いスロットを消費しないようだ。



 「おや、頬に傷が二つ? まあいいか!!」



 ようやく俺の能力を理解したぞ。


 これなら行ける。



 「ロード」



 俺は一旦スロット3にロードした。


 そして俺の覚醒した能力の概要を仲間たちに話した。


 すると全員凄く驚いていた。



 「じゃあ攻撃して傷をつければ二倍に?」

 「ああ簡単に言えばそうなる。どんどん傷をつけてくれ。俺が全て二倍にする!!」

 「分かった。流石ラークね!!」

 「まあ結局サポート役なんだけどな」

 「サポート役がいないとパーティーは崩壊するわ!!」

 「ありがとう!!」



 俺達は【リミットギア】と再び戦う。


 そしてお馴染みの屑なセリフを吐いてくる。


 流石に三回も聞くと腸が煮え繰り返るな。



 「ラフレアバフもう一回いけるか?」

 「魔力回復剤飲んだから余裕。飲まなくてもいけたけどね!!」

 「頼んだ!!」

 「任せて!!」



 ラフレアがアタッカーの三人にバフを撒く。



 「攻撃力アップ」

 「防御力アップ」

 「スピードアップ」



 アタッカーのリア、ヴィクトリカ、ネールがバフの恩恵を受ける。


 そしてリア達はライデル達と戦う。


 同じくマーリーもライデル達にバフを撒くがラフレアの方が遥かに優秀なようだ。



 「攻撃力アップ」

 「防御力アップ」



 マーリーは二つしかバフを撒けない。


 しかも息切れを起こしている。



 「はああああああっ!!」



 リアの攻撃がライデルの移動速度を上回り右腕を切り落とす。


 ライデルは悲鳴を上げた。



 「ぐわあああああああああああああああああああああ!! 僕の大事な腕がああああああああああああああ!!」



 だが俺は容赦はしない。


 

 「セーブ×2」

 『どこを分裂しますか?』

 「右腕の傷を左腕に移せるか?」

 『畏まりました。左腕に右腕に受けたダメージを与えます』



 俺が選択する。


 するとライデルの左腕が右腕同様切り落とされた。


 リアは何もしていないのに。



 「ぐわあああああああああああああああああああ!! な、何が起こっているううううううううううううう!?」

 「死ねライデル!!」

 「や、やめろ!! ま、待て!!」

 


 俺は両腕を無くしたライデルに近づく。


 ライデルは腰を抜かしたように失禁しそこに座り込む。



 「ラークを馬鹿にした罰よ。死になさい!!」

 「や、やめろ。ま、待て!!」

 「はああああああっ!!」



 リアはライデルの首を切断した。


 そして俺はここで更に追い打ちを掛ける。



 「セーブ×2」

 『どこを分裂しますか?』

 「首の切断を分裂させたい。それを他の奴に適用できるか?」

 『可能です』

 「ケーデルの首を切断しろ」

 『了解しました』



 突如ネールと戦っていたケーデルの首が切断された。


 どうやら俺の能力はチートらしい。


 一度傷をつければ連鎖的に分裂できる。


 これなら戦える。



 「この野郎がああああああああああああ!!」

 


 グレネスがネール目掛けて攻撃を行う。


 俺は悪魔の一言を呟いた。



 「セーブ×2」

 『どこを分裂させますか?』

 「首だ。グレネスの首を切断しろ」

 『了解しました』



 グレネスは次の瞬間首を切断された。


 誰も何もしていないのに。


 俺の能力を知らない者から見れば、不可解な現象が起きている。



 「いやああああああああああああああああ!!」

 「やめてください。逃げますので!!」

 「死ね」



 俺は残りの二人の首も切断した。


 そして俺は少しふらふらする。


 ああ魔力を使いすぎた。


 どうやらこの能力は魔力消費量が激しいようだ。



 「やったわね!! 凄い能力よ。流石ラーク!!」

 「凄いのじゃ!!」

 「凄い!!」

 「凄いです!!」

 「凄すぎるよ!!」

 「すっごーい!!」

 「ありがとう!!」



 俺は全員から祝福され抱きしめられる。


 胸に挟まれる。


 ううっ幸せだ。



 「まあでも誰かが傷をつけないとこの能力は意味が無いし、魔力消費量も激しいからな!! 皆のお陰だよ」

 「そう言ってくれてありがとう!!」



 俺はこの日能力が覚醒した。


 そしてチート級の能力を得た。


 そして【リミットギア】の連中を殺す事に成功した。



 俺は魔力回復剤を飲んでセーブをする。



 「セーブ」



 =========================


 スロット1 ファイシード国冒険者ギルド


 スロット2 ファイシード国宿屋


 スロット3 ファイシード近隣の森の中


 スロット4 空き


 =========================



 俺はスロット3に上書きセーブをした。


 さあ帰ろう。

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《ラプラスの悪魔》で世界最強の英雄へ〜「未来予知? 偶然だろ」と言われ追放されたのにすぐに戻ってきてくれ? 破滅の未来が見えるのでお断りです因みに俺の未来は幸せが確定しています~
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