２４話 デレンを殺しました
ラーク達が森を燃やす前――
デレンは豪華なベッドに座り高級グラスに高いお酒を入れて飲んで味わっていた。
また変態趣味のデレンは女性の指を眺めてニヤニヤしていた。
「そろそろラークもくたばっただろ。あの美少女達を誘拐したらたっぷり可愛がって楽しんでやるぜ」
デレンは使用人からの報告を待ち侘びていた。
ラークの現状を早く耳に入れたかった。
しかし使用人から聞かされた言葉はとんでもない物だった。
「うわあっ！？ 何だこの爆発音は」
どこかで大きな爆発音がデレンの耳をつんざく。
デレンは大慌てで窓を見る。
窓から見たら周囲にある森が遠くで燃えていた。
何が起こったかデレンには理解できなかった。
「た、大変ですデレン様。雇っていた冒険者が殺されて」
「何だと！？」
使用人が大慌てでデレンに報告する。
デレンは顔を青ざめていた。
「警備隊に他の雇っていた冒険者も捕縛されました」
「森に潜ませていた筈だろうが」
「森ごと焼かれました」
「なにぃ！？」
「早く逃げましょう。このままでは警備隊に捕まります。最悪貴族の地位剥奪も」
「ちっくしょううううううううううう」
デレンは急いで身支度を済ませ使用人を置いて我先にと一人逃げる。
魔笛を吹いて馬車を呼ぶが一向に来ない。
「な、なぜだああああああ。何故馬車が来ない」
「馬車なら壊したぞ。馬は逃がした」
「な！？」
デレンは自分の言葉に返事をした聞き覚えのある声を聞いて振り返る。
そこには殺そうとした筈の憎きラークの姿があった。
現在――
「いやあ助かったよお前が単純な奴で。馬車が近くに用意されていたから壊しておいた」
「貴様ラーク。俺は貴族だぞ、偉いんだぞ」
「だからどうした？ 俺は言った筈だ。仲間に手を出したら容赦しないと」
「くっ、な、何故森にいると分かった！？」
「俺の能力だ。まあ今から死ぬ奴がそんな事を聞く必要はないけどな」
「や、やめろ。ま、待て、お、俺を殺すだと！？ そんな事をすればアッシェルド家が黙ってないぞ」
「殺人鬼を雇っていた変態趣味のアッシェルド家次男の情報が世界中に知れ渡ったら困るんじゃないのか？ 見捨てられるんじゃないのか？」
「ま、待て話し合おうラーク。そうだお前を高給で雇ってやる。な、一緒に女を抱いたりして人生を楽しもうではないか」
俺はリアから鉄の剣を借りてデレンにゆっくり近づく。
デレンは恐怖の余り腰が抜けてその場に座り込む。
そして子供のように泣きじゃくる。
「や、やめろおおおおおおおおおおおおお。俺は貴族だぞおおおおおおおおおおおおお」
「じゃあなデレン。精々地獄で現世の人生を後悔するんだな」
俺はデレンの首を刎ねた。
デレンの首が宙を舞う。
俺は鉄の剣に付いた血を購入した水で洗い流した。
「よし邪魔者はいなくなったしBランク昇格へ向けて明日からガンガンクエスト受注するぞ」
「ええ。すっきりしたわ」
「妾もじゃ。ざまぁじゃな」
「私もすっきりした。そしたら眠くなってきた」
「私も心が軽くなりました。ざまぁですね」
デレンの死体はすぐさま警備隊が処理した。
こうして俺は因縁の一人デレンを殺すことに成功した。
やっぱり大多数の貴族は嫌いだ。
「セーブ」
俺はスロット1に上書きセーブをした。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
スロット１ デレンを殺したすぐ後
スロット２ 宿屋の部屋
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
セーブスロットの名前はどうやら自由に書き換えれるようだ。
俺は分かりやすくスロット１の名前を書き換えた。
※最後までお読みいただいてありがとうございます！
作者からのお願いがあります。
少しでも、
『面白い』
『続きが気になる』
と思っていただけたなら、
下の【☆☆☆☆☆】評価のタップとブックマークをよろしくお願いします。 今後とも面白い物語を執筆するためのエネルギーとして
ブックマークをしてファンになってくれると嬉しいです。
ポイントとブックマーク、そして感想レビューが作者のエネルギー源となりやる気が漲る活力剤となります。
是非是非この作者と作品を宜しくおねがいしますm(_ _)m
