147話 ラークの覚醒その1
フリューが白銀の刃で戦う。
謎の剣士はそれを難なく回避する。
「本気で来なよ。じゃないと僕には勝てないよ」
「君はラークの能力を知らないんだ。驚異的なのに」
「何を言っているんだ?」
「今に分かるさ」
謎の剣士は首を傾げる。
フリューは俺をどうやら評価してくれているらしい。
「白銀の舞」
「無駄だよ」
フリューの白銀の舞が謎の剣士を襲うも、全て持っている謎の剣で回避される。
「まだまだ行くよ」
「何度やっても同じ」
それからフリューは一切休まず、謎の剣士に攻撃を繰り出す。
しかし奇妙なのは白銀の舞しか使わない事だ。
だが俺はそのフリューの攻撃を見て、何か違和感を覚える。
「そろそろ行けるんじゃない?」
フリューが俺の下に戻って来た時、そう呟いた。
「まさかお前俺に攻撃を見せるためわざと――」
「まあね。君ならコピーできる」
「コピーだと!?」
「セーブ&ロードの派生さ」
フリューはどや顔で言う。
セーブ&ロードの派生がコピーだと!?
「じゃあ行ってらっしゃい」
「は!?」
「ダイヤモンドの剣で頑張ってね」
「お、おい」
俺はフリューに背中を押されて半ば強制的に謎の剣士と対峙する。
「次は君か。何か得体のしれない物を感じるが、僕には勝てないよ。筋はいいけどね」
「ちいっ、やるしかないか」
俺はダイヤモンドの剣で謎の剣士に攻撃する。
その時だった。
『誰の技をコピーしますか?』
『は!?』
『ラーク様の能力が覚醒しました』
この日俺は能力が唐突に覚醒した。
分裂や共有の時と同じように。
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《ラプラスの悪魔》で世界最強の英雄へ〜「未来予知? 偶然だろ」と言われ追放されたのにすぐに戻ってきてくれ? 破滅の未来が見えるのでお断りです。因みに俺の未来は幸せが確定しています~
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