131話 喧嘩を売られました
ガリアンに入国した俺達は先ず冒険者ギルド本部へと向かった。
そして現在受付嬢に書類を提出して手続きを済ませている。
「はいこれで手続き完了です。ホワイトアリス様の御活躍御期待しています」
受付嬢は元気なはっきりした声で俺達を送り出す。
「冒険者ギルド本部凄い人少なかったわね。驚いたわ」
「Sランク冒険者しか本部にはいないんだよ。そもそも冒険者として活動できるのがSランクだけだし」
「私達かなり高い所まで来たのね」
「まあな。だけど油断しないで行こう」
「それは当然。いつでも全力よ」
俺達は冒険者ギルド本部を出て現在宿屋を探している。
すると俺は一人の巨体の男にぶつかられた。
「ああ、邪魔だガキが。何してやがる!」
「ぶつかってきてといてその言い草はないだろ。一言謝るのが礼儀だろ」
「何だとてめえ。見たところ冒険者らしいが俺様は貴族だぞ」
「貴族だから非を認めなくていいのか?」
「はっ、偉そうに語りやがって。お前らだって貴族の地位欲しさに必死に足掻いているんだろうが」
巨体の男は俺にそう言い放つ。
リア達が前へ出ようとしたが、俺はそれを制止した。
街中で剣は振るうべきではない。
「俺達は貴族の地位なんかに興味はない。悪いがどいてくれ」
「ああ、謝れや。俺様にぶつかったんだからよ」
「どいてくれ。これが最後通告だ」
「何だとてめえ」
巨体の男は俺に殴りかかって来る。
どうやら心に余裕がない男のようだ。
一応セーブしておくか。
「セーブ」
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スロット1 ガリアン街路
スロット2 フレッディーノ国冒険者ギルド
スロット3 ファイシード国宿屋
スロット4 フレッディーノ国宿屋
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俺はスロット1に上書きセーブをした。
そして巨体の男の殴りを普通に躱す。
「遅いな。失せろ」
「うっ」
俺は物凄い殺気で睨む。
膨大な魔力が溢れ出ていた。
ティーダとの戦いの後から俺は色々成長した気がしている。
その中でも殺気の濃度や、魔力の量、質が共に大幅に向上していた。
「失せろ屑が」
「す、すまねえ」
「二度と変な真似はするな」
「あ、ああ」
俺の殺気に巨体の男は息を呑み、道を譲る。
足をガクガクと震わせていた。
「凄い殺気だったわね。初めて見たかも」
「ああ悪い。ついな」
「別にいいわよ。それだけ強くなったってことだからね」
「ははっ」
俺は微苦笑を浮かべながら仲間と共に宿屋へと向かった。
それなりの宿屋の一室を借りる。
さあ先ずは何をするか。
「クエスト受注するか?」
「うーんどうしようかしら。ダークアーラが気になるわね」
「確かにな。冒険者ギルド本部に聞いてみるか」
「それはいいアイデアね」
俺達は荷物を置いて冒険者ギルド本部へと歩き出す。
「ダークアーラの情報ですか? ちょっと待ってくださいね」
受付嬢がダークアーラについて記載されているであろう書類を急いで眺める。
「ありました。白い外套に身を包んだ男が指名手配されてますね」
「白い外套に身を包んだ男?」
「詳細は不明ですがダークアーラのメンバーで間違いないようです」
「他には?」
「これはシークレット情報なのですが寿命回収の目的は魔神復活ではないかと本部のお偉いさん方は思ってるようです」
「魔神復活!?」
「Sランク冒険者だから話しますけど、内緒にしていてくださいね。Aランク以下には知らされていない情報ですので」
「ああ、分かってる」
魔神復活だと。
遂に神の領域が相手になるのか?
貴重な情報だな。
「白い外套の男を探す?」
「いや、取り敢えずはクエスト受注して様子見よう」
「分かったわ。お金ももっと稼ぎたいしね」
「俺もアタッカーとしても成長したいしな」
俺達はこの日貴重で驚愕な情報を耳にする。
ダークアーラについてはますます警戒するべきだろう。
「セーブ」
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スロット1 ガリアン国冒険者ギルド本部
スロット2 フレッディーノ国冒険者ギルド
スロット3 ファイシード国宿屋
スロット4 フレッディーノ国宿屋
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俺はスロット1に上書きセーブをした。
先ずはダイヤモンドの剣を使いこなさないとな。
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