114話 ダークアーラのメンバー集合
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ティーダは謎の遺跡の最奥地の場所まで黒い外套を身に纏って歩く。
「ちっ、相変わらず面倒だな」
遺跡の最奥地まで行くには歩いて十分は掛かる。
ティーダは面倒くさがり文句を吐いた。
「よう、来たぞ」
「早かったな。まあ座れ」
「ああ」
ティーダは遺跡の最奥地に用意されたテーブルの前にある椅子に腰かける。
そして正面に座っている男の顔色を伺う。
「寿命はどれ程集めた?」
「300年程だ。足りなかったか?」
「まだまだ足りないな。だがまあいい」
「今日は全員集合なのか?」
「いやエルージュとお前だけだ」
「何!? 他の奴らは何してる」
「思ったより計画に遅れが生じている。急ぎ寿命を奪ってる」
ティーダは目の前の白い外套に身を包んだ男に睨まれる。
一瞬ビクッとなったがすぐに冷静さを取り戻す。
「俺の責任だとでも言いたいのか?」
「いや別にお前を責める気は無い。ただラークとか言う奴に喧嘩を売ったのだけは頂けないな」
「ちっ、知ってたのか」
「ああ。あれは厄介な能力持ちだ。俺の介入がどこまで通用するかも未知数だ」
「お前ラークの能力知ってるのか?」
「いや、ただ何となくな。やばい能力と言う事だけは分かる」
白い外套に身を包んだ男がテーブルに肘をついてティーダと話す。
暫し沈黙が流れた時、エルージュがやって来た。
「遅かったなエルージュ」
「仕方ないでしょ。ここまで距離があったんだから」
「まあいい。お前は寿命をどれくらい集めた?」
「ざっと500年分位かな」
「そうか。じゃあ一旦あれに喰わせるぞ」
「ええ」
腰まで伸びた白銀の綺麗な髪を靡かせてエルージュが言う。
そしてティーダ達はある遺跡の一フロアへと移動する。
そこに存在したのは何と鎖で繋がれ眠っている魔神。
漆黒の姿で黒い両翼が存在する。
「さあ集めた寿命を喰わせるぞ」
「ああ」
「ええ」
ティーダ達は集めた寿命を魔神に喰わせる。
すると魔神は少しだけピクリと動いた。
しかしすぐに動きは止まった。
「まだまだ足りないな。もっと質が良い素材から寿命を集めたい」
「寿命に質があるのか?」
「ああ。魂にも質がある」
「じゃあ俺がラークを殺してきてやるよ」
「いいだろう。但し俺が近くでサポートする」
「ちっ、俺一人じゃ勝てねえと?」
「念には念をだ」
「分かったよ」
ティーダは不満そうにそう言い放ち戻っていく。
「良かったのあれで」
「ああ、駒としては優秀だ。まだまだ使い倒させて貰うさ」
「最悪な性格」
「お前が言える立場かよ」
「あら、私は結構性格いいわよ」
「そうか。それは悪かったな」
エルージュも戻っていく。
白い外套に身を包んだ男は一言呟いた。
「さあもうすぐだ目覚めの時は。魔神復活まであと少しだ」
白い外套に身を包んだ男はそう言って魔神の下から去っていく。
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