109話 ティーダと謎の男の会話
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ティーダは強く舌打ちをした。
「ちっ、使えねえ男だ。まあ実験体としては役に立ったな。寿命も奪えるだけ奪ったしな」
ティーダはそう言って黒い外套に身を包みながらポケットに両手を入れて、ある外れの森の大木に背中を持たれ掛けさせた。
そんな時、ポケットに入れていた通信魔石が光り反応した。
「ようあんたか。何の用だ?」
「お前危なかったぞ。あのままだとお前の功績は消えるところだった」
「何の話だ?」
「まあいいか。それより一度集合しろ。奪った寿命を例のあれに吸収させる」
「もうか?」
「ああ。邪魔が入ると面倒だ」
「分かった。すぐに行く」
「俺に感謝するんだな」
「何だと!?」
「いや別に」
そう言って謎の男は通信魔石を切った。
ティーダは意味不明な言葉を頭の中で整理する。
しかしやっぱり意味が分からない。
「ちっ!! 何を言ってやがる?」
ティーダは納得できない様子で、大木を力強く蹴った。
大木はティーダの蹴りで揺れる。
太陽に照らされた緑葉がひらひらと落ちてきた。
「あれが復活するのは時間の問題か。さてその後はどうするかな」
ティーダは下卑た笑みを浮かべてそう呟いた。
「ラークには屈辱を味わわせてやりたいからな」
ティーダはあくまでもラークに拘る。
そして黒い外套に身を包んだティーダは集合場所へと向かう。
揺れた大木は自然と動きが止まった。
落ちた葉はティーダに踏みつぶされて半分に千切れた。
新たな運命の歯車が動き出す。
ティーダとラーク達【ホワイトアリス】は戦う事になる。
そして謎の組織ダークアーラとの決戦も始まる。
ラーク達の新たな冒険が幕を開ける。
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一章完結です。
次回から二章です。宜しくお願いします。
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