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104話 リアが覚醒しました

 エレノアが異形の形をして唸り声を上げる。


 最早人間の姿ではない。


 まるで魔獣に悪魔を足したような姿だ。



 「まだバフの効果はある。もう一度傷を付けてくれ」

 「オッケー」

 「任せるのじゃ」

 「うん」



 先刻アリスが呪術カースレーザーで右肩に傷を付けた場所が完全回復している。


 これでは分裂は出来ない。


 もう一度傷を負わすしかない。



 「グガガアガグアアアアアアアアアアアア!!」



 エレノアは完全に正気を失って俺達に襲い掛かる。


 リアがブラッドソードでそれを受け止める。


 だがエレノアの力が凄く、押し返される。


 一度リアは距離を取った。



 「無茶するなリア。いざとなれば戻れる」

 「それは分かってる。でももう少しで何かが内から弾けそうなの」

 「弾けそう?」

 「簡単に言うとレベルアップかな」

 「何かコツを掴んだか?」

 「そうかも」

 「なら信じて任せる。傷を負わせたら分裂させる」

 「ありがとう。任せて」

 「ああ」



 俺はリアを信頼する。


 勿論他の仲間も。



 「グガガアガグアアアアアアアアアアアア!!」



 エレノアは口から黒い球体のエネルギー弾を吐く。


 リアに向かってそれが放たれる。


 だが俺はリアを信じる。


 ロードはしない。



 「はああああああああああああっ!!」

 


 リアがブラッドソードでその黒い球体を弾き返す。


 そして地面を蹴って、リアは異形と化したエレノアへと一気に近づいた。



 「悪いわね。私今絶好調だから!!」

 「ガルガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 「醜くなったわね。屈辱的でしょう。もう終わりにしましょう!!」



 そうリアが言ってブラッドソードをエレノアに突き付ける。


 そしてこう詠唱した。



 「ブラッドフレイム」



 リアのブラッドソードから赤黒い炎が放出される。


 ブラッドソードに渦巻く形で。


 傍から見ても凄い魔法だとしか思えない。



 「グガガアガグアアアアアアアアアアアア!!」



 エレノアは対抗するように再び黒い球体を口から吐く。


 恐らくこの黒い球体はヴィクトリカのブルーソードでも、ネールのスカーレットソードでも弾けない。


 それだけの威力がある。


 だが伝説の武器のブラッドソードなら。


 それを使いこなすリアなら。


 俺はリアを信じた。



 「はああああああああああああああああああああっ!!」



 リアはブラッドフレイムを使用したブラッドソードでエレノアの黒い球体を難なく弾く。


 そしてエレノアを真っ二つに切り裂いた。


 もう二度と立ち上がれないように。



 「終わりよエレノア!! さようなら!!」

 「グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」



 エレノアは完全に息を引き取った。


 俺の分裂はいらなかった。


 全くリアは凄い奴だ。



 「やったなリア。ありがとう」

 「ええ、魔力を少し使いすぎたけどね」

 「おっと」

 「ありがとう」



 俺はふらついたリアを支える。


 そして無残なエレノアを見る。



 「エレノアお前は自業自得だ。だがお前を利用したティーダも同罪だ。ティーダは俺が葬ってやるよ」

 


 そう俺が言った後、リアが簡単な炎魔法でエレノアの死体を燃やした。


 せめて死体位は葬ってやろう。



 「一先ず終わったな。魔力回復剤を飲んでバレッドが目撃された場所まで急ごう」

 「そうですね」

 「ありがとうな皆。皆のお陰だ」

 


 俺の言葉に皆は笑顔で返した。


 まだ戦いは終わってはいない。


 バレッドを止めなければ。


 そしてティーダを葬る。



 「セーブ」



 =========================


 スロット1 アンテン国中央広場


 スロット2 豪華馬車の中


 スロット3 ファイシード国宿屋


 スロット4 フレッディーノ国宿屋


 =========================



 俺はスロット1に上書きセーブをした。


 そして魔力回復剤を全員飲む。


 特にラフレアとリアとアリスは魔力消費が激しいはずだ。


 リアはブラッドフレイム。


 ラフレアはバフとデバフを同時に六つ。


 アリスは呪術カースレーザー。


 今後を考えると魔力回復剤は出来るだけ持つべきだな。



 俺はそしてスロット共有を行う。


 エレノアに殺されたアンテンの人々などを助けないと。



 「スロット1にスロット3のデータの一部を共有したい」

 『畏まりました。動作が完了いたしました』



 俺がスロット共有をするとアンテン国は平穏を取り戻す。


 どうやら上手く共有できたようだ。


 しかしこの共有にも弱点がある。


 魔力消費量が激しく一部しか共有できない弱点がある。


 魔力をもっと増量させないとこの先厳しそうだ。



 もう一度セーブしよう。



 「セーブ」



 =========================


 スロット1 アンテン国中央広場


 スロット2 豪華馬車の中


 スロット3 ファイシード国宿屋


 スロット4 フレッディーノ国宿屋


 =========================



 俺はスロット1に上書きセーブをした。



 「じゃあ少し休んだら行くか」

 「ええ」

 「うむ」

 「はーい」

 「はい」

 「うん」

 「オッケー」



 俺達はこの日エレノアを倒すことに成功した。


 【デビルメイデン】の元メンバーとして屈辱的な姿になったエレノアを殺してあげた。


 それぐらいしか俺には出来ない。


 自業自得だが、同時に哀れにも思った。


 そして同時にティーダを許せなかった。


 いつか絶対ティーダは殺す。

※最後までお読みいただいてありがとうございます!

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お読みいただき有難うございます!
《ラプラスの悪魔》で世界最強の英雄へ〜「未来予知? 偶然だろ」と言われ追放されたのにすぐに戻ってきてくれ? 破滅の未来が見えるのでお断りです因みに俺の未来は幸せが確定しています~
新作連載中です!
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