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第1話 契約

どうも!内容を詰め込みすぎました☆

天音にキスをされた途端、何か力の様な物が流れ込んできた。鋭い痛みが右腕を襲う。


「んくっ、契約完了じゃ、なるほど翔一は腕かの」

「腕?腕がどうしたってい……」


淡く輝く入れ墨が右腕全体に描かれていた。どうすんだ?これ、桐生に見つかったら死ぬレベルだぞ


「翔一、右斜め前から影狼が来ておるぞ。その右腕で頭を握ってやれ」

「え?あ、ああ、わかった」


俺は、言われた通りに襲い掛かってきている影狼の頭を握った。

すると黒い体にひびが入り粉々に割れた。


「流石じゃ、身体能力が人以上は伊達じゃないの~、しかも魔法陣とはな…」

「じゃあ、俺は帰るな」

「うむ、さらばじゃ」


てか、ここ隣町じゃんか、うわ~、家に帰ったら9時じゃん…瑠璃に殺される……。

そこから家まで全力ダッシュで帰ったのであった。


「た、ただいま……」

「しょ~いち~!テメェ、俺を生け贄に逃げただろ!」

「大丈夫だ冬琉、トラブルに巻き込まれて俺は、何も食ってない」

「翔一?説教タイムと行こうか?」

「サーセンwww」

「「笑いながら言うな!」」


くっ!今日はちょっとしつこいな。……だが、部屋に逃げ込めば!


「逃げるが勝ちだ!」

「なっ!か、会長!」

「お前も知っているだろ。翔一の身体能力は今の我々では止められない。非常に残念だ」


ふぅ、逃げきれたか。だが、まだやらなければいけないことがある。

それは……板をドアの所に打ち付けることだ。


よし完成


「さて、やることもないし寝るか」


今日は少し暑かったので窓を開けて寝る事にした。

そして、床についてすぐ夢の世界に旅立った


「すぅ~…すぅ~…すぅ~…グハッ!」


息が!息がぁ!くそ!誰だ安眠妨害したヤツは!


「翔一、来てやったぞ。喜べ」

「テ、テメェ…来るのはいいが、人の上に乗って起こすな!死ぬかと思ったぞ…」


コイツ窓から侵入して飛び乗りやがったみたいだ


「契約したんじゃ、妾を守らねばならぬのだから。本日は翔一の家に泊まることにした」

「はぁ~……よりによって今日かよ…瑠璃いるじゃん」

「どうかしたのか?顔色が悪いようじゃが」


そんなに顔色悪くなっていたか…いやまぁ、色々うるさい瑠璃に明日、なんか言われたくないもんな


「今家には、瑠璃がいるんだよ…」

「瑠璃とは、誰じゃ?」

「ウチの会長だよ。ちなみにただの親戚だから」

「まあ、一夜を少女二人と屋根の下で寝れるのだから、有り難く思うのが普通じゃろ」


美人は美人だが、かたやなんかよくわからないヤツに、かたや唯我独尊の会長だから、

素直に喜べんだろうに……


「まあいいや…風呂入ってくる…」

「ならば妾も「入らんでいい!!」…そうか、残念じゃの」

「じやあ、行ってくる」


何なんだホントに…影狼なんて言う化け物に襲われて天音に助けられて契約させられたとおもったら、

いきなりキスしてきて…俺の日常はどこへ…誰も非日常なんか望んでないぞ!


「早いの、男とはこんなに早く風呂を上がるものなのか?」

「そこまでは、知らんが俺はそんなに長く入らないな」

「ふむ、人それぞれか。妾は長いから先に入るのじゃぞ」

「わかったけれど、天音は何者なんだ?」

「妾はさっき教えたはずなのじゃがな、まあよいか古の魔師バンパイアじゃ。

詳しく言うと生き残りじゃな」

「俺にさっきその…キ、キスをしたのはなぜだ?」

「あれは、契約の証じゃ。まあ、夜も遅い今日は寝るとしよう」

「うんじゃあ、今度こそおやすみ」

「うむ、おやすみじゃ」


そして眠りについた


****


「翔一、起きろ朝だ………ぞ」


まさかの最悪な展開、勿論俺の横で寝ているのは天音…さーこの状況で、

どんな誤解をうむかは周知の通り、というわけで…


「すいません!これには深ーい理由があるんです。情けをおかけください!お姉様!」


――全力で謝る&弁明


「ふむ、言い訳は聞いてやろう、そこで寝ているのは誰だ?」

「その~まあ本人から聞いてください。ほら、天音も起きろ!」


この状況でよかった…目の前で寝ている天音は、起きている時の綺麗じゃなくて可愛いの方なのだから

天音を中心に広がる黒の艶やかな髪、胎児の様に丸まっており寝顔が幼くみえる……危ないなコイツは


「朝ご飯はまだ~…ムニャムニャ…」

「寝言言ってる場合か!」

「はう!痛い………翔一か……おお、これが会長か」

「さて、彼女も起きたことだから、聞こうか?」

「実は―――」


~ただいま説明中~


「なるほど、そういうことか…って、納得すると思ったか?さて、お仕置きだ」

「ちょっ、その構えはダメ無理!洒落にならないから!ぎゃぁあああああああ!!」

「さてと、神崎とやらヤってないだろうな?」

「ヤって?………なっ!さ、流石に私もやんないぞ!

キスはしたけど…しかし、翔一は巻き込まれただけ!翔一は悪くない」

「おろ?翔一を庇うのか?まあ、そういうことにしておこう。翔一を起こせ朝食だ」

「死んでたまるかぁあああ!!」

「誰も殺してないから…」


ムッ、ノリが悪いな


「まあ、そいつはほっといて下に行くぞ」

「は~い」

「ちょ、ちょっと待て天音」

「ん?どうかした?」


ん~……何と言えばいいやら…ぶっちゃけキャラ変わってね?


「喋り方変えた?」

「んん?あ~あれね、あれは古の魔師バンパイアの時にああいう口調になっちゃうから

しょうがないんだよね」

「二重人格?てか、今日どうすんだ?学校に行っているのか?」

「口調が変わるだけだって…学校は行ってないよ。秘策はあるけどね♪」


変なことしなきゃいいけど…と、そういや飯まだだった


「ゴメン!飯できてる?」

「遅いぞ。さっさと食べろ」


うわ~、和食だよ。朝はたいてい時間の関係上パンなんだよな


「ん?神崎はどうしたんだ?」

「ああ、なんか考えてるらしいよ」

「ふむ、翔一は先に学校へ行け、あとは私がやる」

「え?ああ、う、うん」


時計を見るといつもの時間になっていた


「うわ!ヤバッじゃあ先行くな!」


時間を見て慌てた翔一が走って出て行った


「も~、翔ちゃん遅い!瑠璃さん居るのにいつもと同じ時間じゃん!」

「たく、このねぼすけ」

「ゴメンゴメン、ほら行こうぜ」

「「話をそらすな!!」」


つーわけで学校に到着。

ん?ここまでの会話の内容?省くに決まってるだろ。所詮高校生の会話だぜ?


「うい~す、朝練ご苦労さん、冬琉」

「おう、今日も杏と仲良く登校か?」

「いやはや、ウチの妹がね~一緒に行こうって五月蝿かったんだよ」

「誰が妹だって?」

「ぷっ、くく」

「「「あはははははははは」」」


クラスの他のヤツらはこのやり取りについていけなかったようだ


「さて、今日もがんばりますか」

「翔一、寝るなよ?」

「わーてるよ」

「全員席に着け、話がある。実は明日、転校生が来る」


なんでこんな時期?やら、男かな女かな?やら色々言い合っている


「うぅ~ん、嫌な予感がする」


まあ、本日の授業は滞りなく進んだのだが


「おっ、メール来てる。ん~、誰だろうこんな時間に…つっても放課後か」


送り主:非通知

件名:集合

本文

天音で~す。

今日も影を狩るので9時には帰ってきてね~


「今日も?ずっと倒してたのかアレを一人で?昨日あんなに苦戦してたのにか…まあ、一肌脱ぐか」

「あ!おい、翔一!」

「んん?冬琉か…どうした?」


冬琉がかなり焦って走ってきた。何事?

まさか…近くの日照高校のヤンが殴り込んで来たとか?


「実は日照のヤンが殴り込んで来た」

「うわ~、俺ってシックスセンスあったんだ…」

「何言ってるんだ?まあいい、翔一!一緒に来い」

「え?なんで?ちょっと!話聞けってば!」

「ほら、あれだ。お前が近くにいて助かった。頼む!何かおごってやるから」

「なんでもいい?」

「いいから!」

「その話ノッた!」


話によると校長はこれに承諾しているらしい。

なら…暴れ回れる


「冬琉は来るなよ?殴り飛ばしちまうぞ」

「はいはい…わかってるよ」

「んじゃ、行ってくる」

「逝ってらっしゃい」

「字違うんじゃね!?」


と、ツッコミつつもたむろっている所に全力で突っ込んでいく。

近づくごとに学ランをカッターシャツを脱ぎTシャツだけになる


「おいアイツこっちに突っ込んでくるぞ」

「たかが一人で何が出来る!こっちは百人だぞ」

(この距離からなら本気出していいよな?てか、この腕アイツらに使ったらヤバいんじゃないか?)

「うおぉらぁああああ」


左腕を弓の様に引きねじりを加えて相手に突き出す


ズドン!


音やばくね?死んでないよね?そいつ。人の体が出せる音じゃなかったし…


「まだ、息あるな?よし大丈夫だろう」

「テ、テメェ俺らに盾突くと族の仲間を呼ぶぞ!」

「ふ~ん、それで何人くんの?」

「ま、町の仲間全員だ。二百はくだらないぞ!」

「じゃあ、合計三百か…なら、呼べよ」

「おい!お前!兄貴達を呼べ」

「は、はい!」


ふ~む…左腕であの威力か…契約したからか?てことは、

あのアホみたいに高い身体能力が更にあがってんのか?


「コイツ!余裕かましてられんのも今のうちだぞ」

「まあいいや、今のうちにお前らを倒す」


言うや否や翔一は走り始めた、いきなりの行動に驚いたものの、

ヤンキーはバットや木刀、鉄ポールを振り上げて待ち構えてきた。しかし、彼らが勝つことはなかった


スパンッ!

ドガ!


軽く殴っても通常の威力なのだがいつもの勢いで殴ったら削岩機とかの威力くらい出てしまう。

何とかしないとな~


「な、何なんだアイツ!こっちの攻撃が一発も入らないぞ!」

「くそ!アイツ一発で数人倒してるぞ!」

「そろそろ退いてくれないか?これ以上は無意味だと思うんだけど」


上段、中段、下段の突きや上段、中段、下段の蹴り、

鳩尾を一発で仕留めたりしている内にヤンキーの数はどんどん減っていった。


「たく、容赦ないな、翔一は…」

「さっさと退け、これ以上は無駄だ」

「ひ、ひ~!」

「おい!冬琉、終わったぞ!」

「あのさ、また身体能力上がってね?」


うん、ばれるとは思ってなかったよ。流石、冬琉くんだな。


「よし、帰ろうぜ」

「う~ん、部活ないからいいぜ」

『ピンポンパンポーン、生徒によびだしだ。1ー6黒雲翔一、至急生徒会室に来い』

「ラブコールだな」

「うっせぇ、冬琉も来い。瑠璃と帰れるぞ」

「行くに決まってる」


なんだかな~、言ってることが悪化してるぞ?ストーカーになりたいのか?


「黒雲、出頭しました。佐東も居ます」

「待ってたよ~」


ゲッ!なんで杏がいるんだよ…呼ばれてないだろう


「さて、このメンバーならこの口調でいいだろう。で、何のようだ?瑠璃」

「姉さんを付けろ姉さんを、まあいいだろう。本題に入る、朝の神崎と言うヤツは誰だ?」

「いや、俺も名前くらいしか知らないし…」

「ならなぜ部屋に居た?これなら言えるだろう」

「窓から入ってきた」


うん、そんな疑いの目で見られても現実だしな。あぁ~冬琉まで変な目で…

て、あれは『テメェ抜け駆けか!』って感じだな


「まあ、いいだろう。では帰ろうか」

「は~い」

「ウッス」

「あいよ、てか夕食何食いたい?」

「「翔一の料理」」

「杏か翔一の」


うむ、瑠璃の名前を出さないのは俺達だけだろうな。他は知らずに全滅だろう


「じゃあ、カツカレーでいいか~」

「うむ」

「いいよ」

「いいぜ」

「いいよ~」

「て、なんで天音が居んの?まだ9時じゃないじゃん」

「いや~、暇だったから来ちゃった♪」

「あ、あたしより大きい…」


身長がか?


「翔一には勿体ないぞ、こんな美人」


聞き捨てならねぇなぁ、その台詞…後で拳で語り合う必要がありそうだ


「神崎、あの話考えてくれたか?」

「行くことにした」

「そうかなら、明日からだ」

「は~い」

「なんの話?俺にも分かる様に説明してくれよ」

「秘密だよ~」


そう言って天音が抱き着いてきた。ふと、そこで持っていた疑問を天音に言うことにした。


「そういやさ~、天音と俺って昔会ったことあるよね?」

「やっぱりそう思う?私もそんな感じしてたんだよね」


う~んと、あれだよあれ、あ~、まあいいか昔遊んだことある気がするんだよな。


「まあ、立ち話もなんだし、帰って飯食いながら話しようよ」

「じゃあ、材料買ってくから、先に行ってて」

「了解」

「は~い」

「うむ」

「じゃあ、行こ~」

「天音ついてくんの?」

「当たり前だよ。契約した仲じゃんか」


そこでそれを出すか?フツー、まあ天音を守らなきゃいけないからいいんだけどね


(翔一、実はね。あの契約は仮契約なんだ、だから今度本契約しよ?)

(え?ああ、うん)

「じゃあ行こ?翔一」

「ん、分かった。じゃあまた後でな」


とまあ、二人で買い物に行ったのだが…


「ねぇねぇ、これ買わない?」

「ダーメ、今日はカツカレーの材料を買いにきたの、今度買ったげるから我慢して」

「う~ん、翔一がいらないなら別にいらないからいいよぉ~」

「あ、そう?ええと食材の会計終わらせて帰ろうか?」

「そうだねぇ~」


会計が終わったから食材が入った袋を下げて帰路についた


「「ただいま~」」

「くそ!イチャイチャすんじゃねー!!」

「いちゃついてねぇし!どこがいちゃつてるように見えんだよ」

「うんじゃあ、その組んでる腕はなんだ!」

「ああ?………おお!ホントだ!」

「死ねー!!」

「ん~と、飯は俺と天音と杏と瑠璃の分だから四人前っと」

「すいませんでしたー!!」

「飯に弱すぎだろ…」

「早く帰って作るぞ」


とまあ、どーでもいい事を言い合いながら帰った。


****


「出来たからさっさと席につけよ」

「「「「は~い」」」」

「うんま!マジうんま!流石だな」

「うむ、スパイスがいい感じに具材にマッチしてるな」

「うぅ…料理で翔ちゃんに勝てない…」

「お、美味しい…」


うん、好評で何よりだ。スパイスから組み合わせたから、オリジナルブレンドだぜ!


「てかさ、杏その『翔ちゃん』て呼び方何とかなんない?」

「え~、また翔一に戻すの?なんで~」

「いや、恥ずかしいからに決まってるだろ?」


流石に高一になってまで、ちゃん付けはね~恥ずかしいんだよ。わかるだろ?男子諸君


「でもな~、う~ん……分かった、やめる」

「ま、まあ、分かってくれて助かったよ…」


う~ん、気まずい、ひじょーに気まずい、そして瑠璃の目線が痛い。俺そんなヤバい事言った?

冬琉もすごい目で睨んでくるし…


「鈍感野郎が…」

「は?話の意図がわかんないんだけど、何言ってんだよ、冬琉」

「もういいよ…わかんねーみたいだし、だが覚えとけ自分が鈍感なあまり人を傷つけたりしてる事をよ」

「んん?んあ……あ~…分かった」


ん~?やっぱ意味わかんねーやと、考えるのを投げ出してカレーを食べはじめた翔一だった


「ごちそーさん」

「テメェ、何回おかわりした?」

「ん~三回?」

「五回じゃボケ、食い過ぎだ。アホ」

「翔一、そろそろ…」

「あ~……分かったすぐ行く」

「どこに行くのー?」

「ん?コンビニ」

「ふーん、じゃあコーラよろしく~」

「あいよ。じゃあ行ってくる」


学生服じゃヤバいからジーンズとTシャツに着替えて家を出た


「そういやさー、毎回服違うけど、どこにしまってあるのさ?」

「ん~、秘密~、ちょっと待ってね」

「?なにすんの?」


天音は、俺の言葉に答えずに目を閉じた。すると、淡い光が一瞬天音を包んだ


「準備完了じゃ、行くぞ翔一」

「りょーかい、それどうにかなんねぇーの?」

「それってなんのことじゃ?」

「性格がコロコロ変わるヤツ」

「あぁ~、本契約を結べばならなくなる。身を守るためになってるのじゃからな。妾と結ぶか?」

「まだやめとく…さっさと影狼を倒しに行こうぜ」

「よし、妾について来い、すぐに倒すぞ」


無言で頷き、疾走する天音を追い掛けた。すると2分もしない内に影狼が見えてきた


「頭掴めばいいんだよな?」

「うむ、そうじゃ。今日は何匹狩れることか…」


そこから、人家の屋根を使いながら影狼との距離を詰めて行く。

影狼はこっちの右腕を警戒していて距離が縮まらない。


「あ~もぉ~逃げんな!さっさとこっちに来い」


そんなことを、影狼が聞くわけもなくどんどん下がっていく。しかし、翔一はそこから全力を出す


「よし!一つ!」


影狼の頭を思いっ切り掴む、すると影狼の全身にひびが入り砕けた。


「次は、右斜め上じゃ」

「わかった!」


さっきと同じ用量で影狼を砕いていく。

その時、残っている影狼が通り掛かった中年のサラリーマンに襲い掛かった


「な、なんだ!コイツ!く、来るな」

「ッ!おっさん大丈夫か?」

「き、君は?」

「俺か?俺はこの狂った非日常に首突っ込んでるしがない高校生さ」

「翔一!あと一匹じゃ!上から来る。しかも手強い」


「わかった!」


そこでサラリーマンが何処かに電話しているのを二人は気付くべきだった


「ちょっ、何コイツ、やばくね?強すぎだろ、おい!天音、サポートしてくれない?」

「しょうがないの~拘束の鎖アルト

「さっすがー、んじゃあ、これで最後だ!」


そして、最後の影狼も砕け散った


「やっぱり強いね~あのさ、本契約しない?」

「ん?なんで?」

「いいじゃんか~、それとも私とじゃヤダ?」

「うぅ、そんなこと言ってないけど…」

「じゃあ、しよ?」

「わかった、するけどどうやんの?」


少し顔を紅く染めて天音は言った


「私のこと、好き?」

「な、な、なんでそんなこと聞くんだ?」

「大事なことだから、答えて。私は翔一のこと好きだよ?」

「うぅ…あ~…好きだよ。俺は天音のこと好きだ」


すると天音は、あははと笑った後抱き着いてきた


「えっ、ちょっと…」

「動かないで古の魔師バンパイアの契約は他とは違うから」

「あ、うぅ、わかった」

「痛くないから心配しないでいいよ」


そう言った後、天音は首に顔を近づけて首筋に犬歯を立てた


「痛!」

「もうひょっとへおはるはら」


天音さん、その状態で喋らないでください。くすぐったいから


「終わり。これで翔一は離れられない。これからずっと一緒だよ」


語りかけるように天音が言う


「好きだよ。翔一」

「え?あ、うん?」

「翔一は私のこと嫌い?」


泣きそうな顔で天音が聞いてくる


「ああ、俺も好きだ」


そういうと天音は笑ってくれた。すごく嬉しそうに


「ヤツらだ!ヤツらを捕まえろ!」


「なんか来たぞ。天音」

「まさか、《研究所》?!」

「《研究所》?なにそれ?」

「い、いいから逃げようよ!」

「え?あ、うん」

「逃がすか!追え!封印の護符を使え!」

「ッ!翔一早く!」

「え?ちょっと…」


言おうとした瞬間、天音に押されて護符を避けることが出来たが、

それは天音が捕まったことを意味した


「しょ…翔一…逃げ…て、早く…」

「そんなこと!」

「逃げて!」


それは悲痛な叫びだった。自分に力がないせいで天音を連れていかれる。

しかし、今の自分じゃ助けることが出来ない。


古の魔師バンパイアは捕まえましたが契約者に逃げられました」

「契約者はどうでもよい、さあ、撤収するぞ」

「待てよ」


右腕に力が集まる、破壊しか出来ない力が、それを《研究所》の男に放つ。

しかし、男に届く前に何かの壁に当たって四散してしまった。


「くそくそくそくそくそくそ!」


そして、いびつに歪んだ歯車が回り始めた


2週に一回のペースで更新したいです…

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