殿下におこった出来事
殿下side
はぁどうして僕があの公爵令嬢と婚約しないといけないんだ。
あんな自己中心的で、自分より身分が低いものを見下すクソ令嬢と。
だいたい公爵令嬢なんて他にもいるじゃないか
まったく。疲れたもんだ少し休むか。
「僕は休憩室にいってくる。20分程度でもどる。」
「了解しました。殿下。」
ふーっ休憩室はあまり混んでいない。だからこそいつも使わせてもらっているのだが
「少し眠っても良いのだろうか」
あまりよくないが__そうひとりごちながらベットに横たわる。意外と疲れていたようですぐに眠れた。
__カチカチとなる機械音、狭い部屋。機械から流れるセリフ。はて、ここはどこだろう?
ただ、なぜかすごく見覚えがあるような、、そうだ妹に頼まれてやったものの
ハマってしまった乙女ゲーの音じゃないか。うん?妹?乙女ゲー?
なんだそれは。いや知っている。令和の新しく出来たゲームだ
すごく面白かったのを覚えてる。なかでも俺は悪役令嬢、アイリズ・リルイムが推しだった。
かわいくて強くて健気で、、、
うん?アイリズ・リルイム、、アイリズって僕の婚約者じゃないか!なんて幸せなんだ!
まさか知らずに婚約してたなんて!ずっと冷たくあしらっていた僕が憎い。
だが、まだ取り返しがつく年齢だ。
今からでも彼女には許されるだろう。
そんな夢を見て、考えがまとまったところで休憩室を出た。
「そこの君。アイリズの教室を知っているか?」
「殿下じゃないですか。リルイム公爵令嬢は2-Rです。急にどうしたんですか?」
「ちょっと用があってね」
記憶を遡った限り彼女が教室の話をしてくれたときは右から左に流していたらしい。
不甲斐ない。なんだこのクソ王子はムカつく
「リルイム公爵令嬢。少しいいか?」
ふわっとした甘い笑顔を意識しながら笑いかけた。
顔が良いっていうのは楽かもしれない。
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