【承】禁忌では?
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
創作部。のあの子。
次辺りに、簡単なプロット書き始めると思います。
『好きに扱って良いから』そのお許しが出たので、早速まじまじと観察させて戴くことにした。
髪は……長い。椅子に座ると床に着いてしまいそうな程。そして染め上げている訳ではなく、地毛の様だった。丁度、黒から白に移り変わる途中と言ったところ。だから鈍一色という訳ではなく、水墨画のような濃淡がある。
私が夢中で観察して、メモを書き留めていると、彼は原稿用紙から顔を上げ、隣に置いてあったメニューを此方に差し出した。
「お嬢さん、お嬢さん、観察しているところ、書いているところ悪いけど、あんまり店員さんを待たせるの、悪いから。注文だけ、ね?」
「あ……はい」
顔を上げると男の顔があった。
前髪は目元までをすっぽりと覆っている上、黒の丸眼鏡を掛けている。だから顔立ちは良く見えない。けれども鼻筋の通った色白な肌が彼を美形だと示している。そして何より口元。目の前で観察していると、やはり犬歯が大きい。口からちらりと覗くほど。
私は彼からメニュー表を受け取りながら、兼ねてより思い浮かべていた仮説を脳裏で組み立る。
白髪混じりの髪色や、一昔前の書生服なのは、彼が昔の人だから。やたら顔……取り分け、目元を隠したがるのは、日光、強いてはひかりに弱いから。そして口元から覗く太い犬歯、
この人……本当は、吸血鬼なんじゃない? 私に注文させようとしてるのも、毒でも混ぜる気じゃない? だったら隙を見て逃げ出した方が……。
「あ、僕のお勧め、チーズケーキ。あとブレンド。苦くて甘くて酸っぱい。僕、甘党だけど、此処のは好き」
「はぁ……」
でも冷静に考えて、相手が吸血鬼で、私を襲う予定ならば、厄介な術の一つでも使って、連れらされてそうだし。わざわざ此方側に招き入れる事も無いだろうし。ならば今は相応に安全……なのか。
「じゃあ、それで……」
「すみません。注文お願いします」
なんか乗せられている気がしなくもない。けれども乗りかかった船であるし、絶好のプロット作成の機会だ。転は彼が吸血鬼だと仮定して、ホラー感を持たせて終われば良い。ただ問題は……その事を書くのが禁忌ではないかと言うことだ。
「良いんですか? 本当に。書いてしまいますよ」
「言っとくけど、それ以上でもそれ以下でもなく、僕も好きに書くからね。だから安心おしよ」
そう言って彼は笑った。白亜の犬歯だけが鈍く光っていた。
書生、別に正体がバレても問題はないと思ってるんですよ。
なんと言うか、生きることに自暴自棄になって、このまま生きてて良いのか悩んでる感じ。
だから彼女が自分をモデルに小説を書いた後で、自分がどうなるか知ったこっちゃない。人間失格。
そんな感じ。
でも彼女の心理的に『見知らぬ人を勝手に吸血鬼扱いして書くのはなんか失礼』という思いから、何度も躊躇っているんです。
明日あたりに簡単な(起承転結一行程度)のプロットを書けたらと思います。
作者がここまで悩んでいるのは、本筋のプロットから寄り道しているから。
お兄さんに会いたいね。




