第22話目覚める悪魔
狩人は暴れ、羅刹は隠れた頃、島中に一つのチャージ音が響き渡る、すると島のど真ん中で止まっていた悪魔が立ち上がる、
狩人「…眠れる悪魔が…目覚めたか」
と狩人が鎌を持つ手に力を込めると、そこへ1人の男がやってくる、その名は烏哭、狩人や羅刹同様黒い鳥に所属しこの戦場をかき乱している1人である
烏哭「狩人は先に行け、君の仕事を押し付けないでくれよ」
と軽く笑いながら狩人の隣に立ちサタンデロスを見据える
狩人「…絶対破れぬ盾、貴公の『飢え』を満たせるか?」
烏哭「……試す価値はあるだろう、だから手を出すなよ」
狩人「無論」
そう言うと狩人は駆け出しその場を後にすると烏哭の目の前にサタンデロスが到来し腕についた左手の銃を向け光弾を発射する、精度はお粗末だが確実に当たる弾道で撃ってくる
烏哭「まずは様子見…」
そう言って左に飛び光弾を避けた後、サタンデロスに駆け出すとその体は雷の如くに速度を上げサタンデロスに雷のスピードで激突する…がバリアがそれを受け止め弾く、
烏哭「これを弾く……⁉︎」
バリアに零距離で電撃を放とうとした瞬間にサタンデロスは右手の剣を振り上げ烏哭を切り裂こうとした、が流石に雷、即座に離れると両手を合わせ離すと手と手の間に強力な電気のエネルギーを溜めていく
烏哭「久々に撃つ本気の一撃…倒れないでね」
そう言うと弾丸の雨を掠りながらも真正面から接近し零距離で最大出力の雷を解き放ちバリアと拮抗する…しかしすぐに変化は訪れた、バリアにヒビが入り始めたのだ、
烏哭「これで砕けろォォオ!!」
軽く巻き舌染みた言い方で右手を引き右手に雷の槍を作り出し、突き刺してバリアを真正面から破壊、サタンデロスの胸部に直撃しサタンデロスは過剰な電力にオーバーヒートを起こしその場に膝をつき機能停止する
烏哭「ハァ…ハァ…ンッ…所詮は硬さだけか…」
そんな時烏哭の後ろから全てを薙ぎ払い、暴風さえ巻き起こす一閃が放たれ後ろから敵が吹き飛ばされ烏哭の前方遥か向こうへと吹き飛ばされていく
烏哭「…竜狩りもくる程の戦場か?……いや、確かにどこか嫌な予感がする……何回か同じ奴を相手にもした…」
そう言いながら近くに倒れている敵の死体の顔と別の死体の顔を見て思考を巡らせる
烏哭「…何度も来る…しかしどうやって…クローンにしては出来が良すぎる……もしや…いや、相手は未知の科学力で迫り来るあの連中だ……ハハッ…本当に馬鹿げてる」
とハッとした様子で敵陣地の方を見やり苦笑いする、これでは犬死も良いところだと、そして無線を取り出すと
烏哭『烏哭から全隊へ告ぐ!!敵は『蘇りの秘術』を行使している可能性が極めて高い、繰り返す敵は蘇りの秘術を行使している可能性が極めて高い!!』
それを聞いて企業連合の面々は驚き半分納得半分の苦しい顔をしていた
リリス「なにそれ…そんなのどうやって対処するのよ、物資はマーダーインクが集めてくれてるけどキリが無いわよ、強いやつから弱いやつまで様々な長所を持ってるわよ」
ガブリエル「…これから先はゲリラ作戦を展開する、3人で1組だ、相手は異次元を利用する事、そしてこちらの弱点となるものを差し向けてくるのが分かっている」
ロマノフ「とんだインチキ集団だ、だが一点突破、そう言うのも出来るんじゃないか?」
羅刹「駄目だね、あれは数があってこそ、今は徐々にではあるが休み無いゲリラで数が減ってきている、ゲリラにはゲリラ、それが理にかなってる」
リリス「…いえ、あと一つ…策はあるわ」
ガブリエル「…それは?」
リリス「……時間神殿に張ってある結界を破壊する」
ガブリエル「その手があったな…それで、それにはどれだけかかる?」
リリス「……ソロモンは伊達に知恵の王と言われてないわ、力を解放して、そこから時間を貯める…ぶつける迄に1日は欲しいわね」
羅刹「…1日の間迫りくる敵の攻撃を全てリリスに当てないようにする…面白いじゃないか」
ガブリエル「…ではこれより、社長奪還作戦を開始する」




