第20話獄炎乱舞
羅刹と宮川は互角の剣戟を繰り広げていた、その激しさや凄まじくその余波で木は薙ぎ倒される程、その上に宮川がコケると羅刹は浮かせてる剣と手に持ってる刀を一気に放ち串刺しにしようとする、しかし宮川はそこから後転して辛うじて避けると刀を振り下ろすも羅刹はそこで体を火炎に変化させ後ろに跳び退く、
羅刹「中々やるじゃないか」
宮川「お褒めに預かり至極恐悦ってか?…嘗めてんな…」
羅刹「そんなお前に奥の手を使ってやろう…」
そう言って自身の手を腹に向けると体が光だし
羅刹「開け!!地獄の鍵よ!来い!!地獄の業火よ!!」
そう言うと地面に穴が開くとそこから業火が勢い良く飛び出し羅刹の体に纏わりつく
羅刹「獄炎乱舞…」
宮川「キヒッ…キヒヒッなんだあいつ…良い…とても良いぞお前!!」
地獄の禍々しい火炎を身に纏いながらも宮川をまっすぐ見て来る羅刹を見て宮川は興奮し、股座もいきり立たせながら構える、その時の顔は清々しいまでの笑顔で羅刹に駆け出す、羅刹はそれを見て右手を前に出すと手から火炎を勢いよく射出、宮川を燃やそうとするも宮川はそれを右前に跳ぶことで回避するとそのまま木を蹴り羅刹に急接近して刀で斬りかかり羅刹はそれを刀を横にして受け止める羅刹は文字通り火だるまの状態なため近くによるだけで耐性のない人間は大ダメージを受け引く、しかし宮川は違った
宮川「良い湯加減じゃねぇかおい、もっと楽しもうぜ!!」
横にして受け止めた刀を左手の刀で弾き上げると蹴りを放って羅刹を吹っ飛ばすと刀を一本思いっきりぶん投げる、ダメージも相当数受けているので力は跳ね上がり弾丸の一歩手前の速度となっている、
羅刹「その状態で此処まで練り上げるか!!見事!!」
それを見てニィと笑うと刀は羅刹を貫通するがダメージはまるで無く貫通した所はまるで陽炎の如く揺らめいていた
宮川「…テメェ、体が火炎で出来てやがんな?」
と宮川は眉間に皺を寄せながらそう言うとグッと姿勢を低くする
羅刹「いかにも!まぁ知った所で君にはどうにも出来ないかな?…さぁ!どんどん行くよ!!」
そう言って周りを火炎で包み引けなくして宮川の首を狩ろうとした時、フッと宮川の姿が消える
羅刹「…消えた……いや、そこかい」
そう言って木の影目掛けて刀を一本投擲するとその中から僧の妖怪が現れその刀を下から弾く
羅刹「まさか君が此処に出てくるとは思わなかったよ…夜道怪、君…そこの人間に恩でも売られたのかい?」
夜道怪「ここ最近こんなあっしに様々な施しをしてくださいましてね…こんな御恩、命と引き換えに守り通してもお釣りででらぁ」
羅刹「…君はそう言う妖怪だったね、そして一度そうなれば必ずその恩を返す義理堅い妖怪だ…では君の首を持っていくとしよう!!」
そう言うと一気に駆け出し夜道怪の頭に刀を振り下ろすが夜道怪は即座に影の闇を引き摺り出し刀を受け止め左に流すも空いた手を向けられるとそこから業火を放たれ夜道怪は後ろに吹き飛び木に叩きつけられる
夜道怪「ガハッ!!…やはりあっしでは役不足でございやしたか…」
羅刹「君は中々に良かったよ…あの時『天海君を救った』のも君でしょ?」
それを聞いて夜道怪は目を見開くと諦めたように笑うと
夜道怪「貴方様も彼処におられやしたか…」
羅刹「君は生かしていたら害になる…死んでもらうよ」
そう言って刀を振り下ろし夜道怪の息の根を確実に止める…と
羅刹「……なんだこの違和感は…もう少し探索する必要もありそうだね…」
そう言うと羅刹は異次元連合軍の方目掛けて走って森の中を消えていく




