第17話更なる深淵へ
真正面からガブリエルとセイナが目の前まで来るとガブリエルが高周波ブレードを振り下ろすとセイナはブゥゥンと高周波ブレード特有の音を聞くとそこからスライディングし足払いしながらガブリエルの刀を避ける
ガブリエル「!?…今の一瞬で俺の刀に気づきやがったな?」
セイナ「お前のそれ…高周波ブレードだろ…本当に殺意のたか…いっ!?」
それを見てセイナは立ち上がろうとするもサムとの戦いで得た疲労やダメージが蓄積されもはや立ち上がることすら許されない体となっていた
ガブリエル「残念だな…お前とは万全の体勢で戦いたかったがこれも戦争だ、悪く思うなや」
セイナはそれを聞いて目を見開くとガブリエルを睨み
セイナ「調子に乗るなよ…私はまだ死んでねぇ、今ここに生きている!!…次ふざけた事抜かしやがったら死んでも殺してやる」
ガブリエル「……悪かった、許してくれ…お詫びと言っては何だが本気で殺す」
セイナの目を見てガブリエルは武人を侮辱してしまったと悟ると素直に謝り冗談の構えをする、そしてそれに呼応するようにセイナは刀を納め居合の構えをとり機を伺う
そして木から一枚の葉が落ち2人の間を遮る様に落ちていく…そして2人の視線の間を遮った時2人は動いた
セイナ・ガブリエル「ここ!!」
その掛け声と共に2人は抜刀、この試合を制したのは…ガブリエルであった、
セイナ「やっぱ…駄目かぁ…」
ガブリエル「…手負いながら良くやったよ、ゆっくり眠りな」
あの一瞬、セイナは一直線にガブリエルの体を切り裂こうとしたがガブリエルは違った、真っ先に刀を狙い高周波ブレードで切り落としそこから燕返しの容量で刀を振り上げセイナ体を切り裂いた
ガブリエル「さぁて…奥でふんぞり帰っている野郎を殺しに行くか」
そう言って前進する、
無線『こちら本部、始皇帝様、セイナさんが討ち死にしました』
始皇帝「しかし生き返るのであろう?」
無線『えぇ、しかしこのネタに気付かれるのも時間の問題です、一時も早く敵の殲滅を』
始皇帝「皆まで言うな…それに儂1人居なくとも貴様らは勝てるであろうよ」
無線『しかし美味い酒は飲めなくなります…ご武運を』
始皇帝「任せよ…兵を下げい!!ガブリエルの目的は我ぞ!!ならば我が直々に手を下してやろうではないか!!」
と机の下に仕込んだ青龍刀を引き抜き鞘から出し横に振るうと周りはそれを見てクスクスと笑い出す
バルタン星人「負けるなよ始皇帝」
メカザム「…相手もかなりの手練れだ怠るなよ」
始皇帝「余を誰と思っておる、始皇帝であるぞ」
そう言うと長い服を脱ぎ捨てスーツ姿に着替えると森の中に入っていく、そして暫くすると
ガブリエル「俺はガブリエル…お前さんの名は?」
始皇帝「中国をまとめ上げし猛者、始皇帝」
そう言った瞬間にガブリエルと始皇帝は一気に駆け出し刃同士をぶつける、
ガブリエル「おいおい…これは高周波ブレードだぞ…どうして切れねぇんだよ」
始皇帝「高周波ブレードの恐るべき点はその振動で高速でノコギリの如く切り裂かれる点にある、それを無くしたらどうなると思う?」
ガブリエル「…特注って訳か…それこそ高周波ブレード限定の」
始皇帝「余を嘗めるなよ小童、貴様が如何に強かろうが貴様が余に勝てる確率など皆無である」
ガブリエル「なんてな…お前さんの様なやつはいくらでもいたんだよ!!」
そう言って瞬間的にスピードを上げ一旦引き体を切り裂こうとするも、後ろに跳んだ後にそのまま再び前に跳び顔面目掛けて発勁を放つ
ガブリエル「ガハッ!?…お前…一体どうやって…」
始皇帝「言ったはずだ、貴様では余は殺せぬと!!」
そう言って青龍刀を振り下ろそうとすると突然火炎が横から放たれ始皇帝は即座に後ろに跳ぶ
始皇帝「何者だ…」
マルガリータ「マルガリータ・ロマノフ、お初にお目にかかります、この場は引かせてもらいに」
ガブリエル「な!?、どうし」
マルガリータ「ヴィルヘルム、ブリッツ、ジュディアが負け、カウレスが相手にとっ捕まった、相手の本部に突入出来る方法を知らなけれ」
⁇「アーヒャヒャヒャ!!」
マルガリータ「…何だいこの笑い声」
始皇帝「!?、逃げろ!!『グリーザ』が来た!!」
そう言って踵を返すと逃げ出す、マルガリータ達もそれを見て只事ではないと悟ると即座に立ち上がり逃げ出す、そして火炎が燃え広がっていたところに雷が突然降り大爆発を巻き起こす、その原因の名は虚空怪獣グリーザ、そこに居て何処にも居ない、無を無理矢理可視化させた存在、それがグリーザである…
無人島はこれよりさらに地獄になっていく




