第16話武の極み
山の麓にて二つの軍の怒号が響き渡っていた、片やガブリエルの率いる連合軍の師団、もう片方は始皇帝の率いる異次元軍の師団が真正面からぶつかっていた
α「敵を認識、殲滅行動を開始します」
セイナ「させるかぁ!!」
αが銃口を向けた時に鞘を思いっきりぶん投げ銃口を逸らすとセイナはその隙に急接近し配線が多い首に刀を突き刺し、回転させながら横に引き抜きαを一体撃破する、すると横から弾丸の雨が襲い掛かりセイナは慌てて木の影に隠れる
β1「敵を視認、35mm重機関銃発射」
β2「これより進軍する」
それをセイナは木影に隠れながら無線を取り出し本部の始皇帝に繋げる
セイナ『こちら藪!!突かれたし!!』ガガガガ
始皇帝「分かった、これよりえんげつの陣より鶴翼の陣に移動せよ、そして一気に挟み込み相手を一網打尽にせよ!!」
その指示を聞いてセイナから離れて布陣して居た陣形が一気に前進し戦闘人形達を囲んでいく
β1「!?、敵を左右に発見、誘い出された物と思われる!!」
ツルク星人「遅い」
周りに銃口を向けようとした瞬間に片方は光弾で弾かれもう片方は空より降りてきたツルク星人によって両手を切り落とされ一気に瓦解する、そこへ駆け出す一つの影、
??「随分と暴れてくれたじゃねぇか、テメェら」
ツルク星人「なっ!?」
突然駆けてくる人影に反応が追いつかず腹を思いっきりぶん殴られ倒れる、それを見て勢いよくセイナが突っ込み
セイナ「…秘剣…」
⁇「⁉︎」
男は構えを見て必殺の一撃が来ると悟るとどうにか体を硬化させていく
セイナ「燕返し‼︎」
上と左右同時に三つの斬撃が男の脳天と首を容赦に襲いかかるそれによって男の体は後ろの木に吹き飛び叩きつけられる、頭は当然守れたが首にはハッキリと刀が入った後がある、コンマ数ミリでどうにかガード出来たレベルである
セイナ「…どいつもこいつも燕返しを防ぎやがって…アダムと言い、吸血鬼の娘といい、お前といい…誰だお前」
??「とんだじゃじゃ馬姫が居たもんだ…俺の名はサム=マクアレン大尉、お前らを殺しにきた」
セイナ「そう…じゃ、名乗った事だしここで死んでくれる?」
そう言ってセイナが刀を地面に突き刺し構えると2人は駆け出しサムがジャブをかますとセイナはそれを左手で受け流しながらサムの顎下を掠るようにしてパンチをし、サムが蹴りを放てば懐に突っ込み全身を使って鉄山靠を放ちサムの内部を徹底的に破壊しにかかる、勿論ダイヤモンド級の硬さの相手にそんな事をしてタダで済むわけもなくセイナの体の至る所に青じみができ拳からは血が出ていた、
サム「この嬢ちゃん…やっぱり狙ってやがったか」
とセイナの拳が潰れかけた所でサムが片膝をつきながらセイナを見上げる
セイナ「硬い相手には内部破壊…定石でしょ?」
サム「ちげぇねぇや…」
と手をブラブラさせながらそう言うと、その場で高速回転した後に
セイナ「寝てろ!!」
サムのこめかみを思いっきり蹴り地面に叩きつけ、殺しはしないにせよ気絶させる、そして向こうからやってくる男を見て目を細めると足を引きずりながら刀の所へ戻り刀を引き抜くと向こうからやってくる男ガブリエルを見据える
ガブリエル「俺んとこの部下が世話になったな」
セイナ「あら、こんな所までノコノコ出てくるとはね…存外にお尻が軽いのね」
ガブリエル「ハハッ、まぁな……卑怯とは言わねぇよな?」
セイナ「当然」
そう言って刀を構えるとお互いにニヤリと笑うと駆け出したーーー




