プロローグ
綺麗な花園が咲き誇り、まるで神殿の様な神々しさを感じさせる、そしてそこに白い石の階段があり、その上には一つの玉座がある、そんな異様な空間の名は『冠位時間神殿ソロモン』一人の男のみが普段いる何も無い空間である…筈だったが
⁇「……来たか」
空を見て目を細める、既に知っていたかのような口ぶりで言う、そして空に一筋の光が走るとそこから一人の男が現れる、普段居る長髪の男はそれを見てニコッと笑う
⁇「よく来たね『アダム』君、私は君を歓迎しよう」
と両手を広げながらそう言うとアダムと呼ばれた男はそれを見て口を開く
アダム「ありがとうございます、魔術王ソロモン、度々目が合っていたのに急に見えなくなって心配してましたよ」
と地面にゆっくり降り立ち右手をゆっくりソロモンに向けながらそう言う、
ソロモン「ハハハッ、それは失礼したね、さて、もう良いだろう、本題を聞かせてもらおうか?」
と笑いながら謝罪した後に王の顔となりアダムを真っ直ぐ見据えてくる、それを見てアダムはニィと笑う
アダム「えぇ、それでは本題と行きましょうか…企業連合は今此処に異次元連合軍に宣戦布告する…⁉︎」
そう言った瞬間に冠位時間神殿ソロモンの空の色がガラッと真っ黒になる、
アダム「……結界か」
ソロモン「そうだ、貴方が此方を見てない時にちまちま糸を紡ぐ様にして作り上げた最高傑作、まさに『対アダム用封印結界』、此処では貴方の能力、権能の全てを封じられた物と知りたまえ」
アダム「……見事な腕前です、文字通り私を「ただの人」に戻してしまった、しかし貴方もそれ相応の対価を支払っている、違いますか?」
とアダムに看破されてソロモンは図星を突かれたのか少し苦そうな顔をする、それもその筈である、全知全能に差異がさほど無い相手に対して力を封じるにはそれ相応の力が要る、ただの人間であればその命のレベルで
ソロモン「えぇ、貴方を封じてる間私もこのソロモンからは動けません、しかし貴方が地球で暴れ回るよりはマシでしょう?神殺し、原初の人、真祖よりも深淵に潜む者等の名を持つ貴方を相手にこれは良くできた方です、後はどちらの部下が相手を滅ぼし尽くすか、それだけでしょう?」
アダム「…良いでしょう、では此処では私と貴方の終焉までの僅かな時、ゆっくり話しましょう」
そう言って力を失ったアダムとソロモンは階段に座り生き残った者が来るまでの間、その会話に花を咲かしていた