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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ボスドラゴンは泣いていい

作者: ソアピース

なろうラジオ大賞2用の作品です。

キーワードはドラゴン。

初めて書くので暖かく見守ってください。

「さっさと倒れろ、壁ドラゴン!」

「レアドロップ寄越せや!」

「ダンジョンボスがようやく倒れたぞ!」


 ダンジョンボスとはダンジョンの一番奥にいる、時間が経つと復活するモンスターです。

 そんなダンジョンボスのドラゴンは敵の歓声を聴きながら倒されました。




(また、勝てなかった。)





 昔はダンジョンのお宝を狙う数多の探索者たちを返り討ちにしたり、少数の強者に倒されてお宝を渡すなどダンジョンの最後の砦としてドラゴンは君臨していました。


 しかし、探索者たちが攻撃パターンなど攻略法を編み出してしまってからはドラゴンは連敗が続いてしまいます。


戦績

戦闘回数  1200回(New)

敗北回数  999回(New)

最大連敗数 970回(New)

最大連勝数 114回


 負けすぎです。



 ある時はまるで動きが読まれているかのように攻撃が防がれ、またある時は毒や麻痺など状態異常攻めにされました。

 さらに復活と同時に集団から魔法や銃による集中砲火を受けて倒されることもありました。


 挙げ句の果てにパンツ一丁で挑んできたり、全員キグルミで挑んできたりなど、ふざけた姿の人まで出る始末。

 それでも呆気なく倒されます。


 しかも大半の人は「マラソンキツい」とか意味不明なことを呟きながら倒してきますから恐怖しかありません。


 ドラゴンは願いました。


 (せめて、ダンジョンのボスらしくマトモに戦いたい。あんな一方的に負けるなんてイヤだよー。)


 そして時間がたち、ドラゴンは復活しました。

 これで負ければ1000敗です。


 目を開くと大太刀を持った袴の男が1人だけいました。

 初めて見る姿のため、油断せず全力でブレスを吐いた瞬間




 ………男が大太刀で素振りをすると同時にブレスごとドラゴンの体が真っ二つに斬られました。


 1000敗目は瞬殺されました。


 (もういやー!)




―――探索者の憩いの場


 端のテーブルで男女が2人が端末を動かして話していました。


「みてみて、近くのダンジョンのボスドラゴン討伐動画たくさんあるよ。」

「【二時間完全防御】に【状態異常攻め】、【装備無しで戦ってみた】に【キグルミ集団で討伐】って、ナニコレ………。」

「いやいや、それより【一撃必殺】でしょ。アイツを一撃で倒せるとかスゴくない?」

「そう言えば近いうちにタイムアタック大会があったよな」

「いいね、私たちも参加しようよ。」

「よし!決まりだな。」



………ボスドラゴンはまだひどい目に遭います。



(ガクガクブルブル、なんか悪寒がする!)

これからも悲惨な目に遭うボスドラゴンは泣いていい

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― 新着の感想 ―
[良い点]  初めて書かれる小説とは思えないほど文章が綺麗ですし、小説のルールが守られています。  また内容は童話調ながら、ゲーム攻略のような形で面白みがあると感じます。 [一言]  読ませて頂きあり…
[良い点] ドラゴン目線で言ったらそりゃ恐ろしいですよねぇ 面白かったです。
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