パンダさんのサマーウォーズ!
夏です!夏、真夏、猛暑、酷暑!暑い暑い暑い暑いーっ!
ギラギラ灼熱の太陽が大地を焦がす。ユラユラかげろうがゆれる。
嗚呼、地球温暖化はシャレや陰謀論ではなかった。
暑い!暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑いーっ!
夏が暑いのは、野生の王国とて例外ではありません。
否!大自然の真っただ中、無防備である分、被害は甚大です。
動物たちは爬虫類をはじめとして、冷え性が多い。
なので防寒対策でブ厚い毛皮と皮下脂肪を装備してます。
それが夏場には完全に裏目に出ました。熱中症、不可避!
暑い!暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑いーっ!
野生の王国は存亡の危機を迎えた。
もうガマンできん!ついに動物たちはブチ切れた。
こんな暑いとこにいられるかっ!
ナワバリを放棄して避暑に出かけることになりました。
これは大変な決断!
動物たちは保守的なので、ナワバリからほぼ出ない。
それを移動するというのは、よほどの覚悟がいります。
エサがなくなったとか津波で流されただのと同等の緊急事態!
動物たちは新たなネバーランドへと想いをはせた。
でも、何処へ行こうか?
山がいい!いや、海だ!カンカンガクガク大論争!
「ちょっと待ったーっ!」
それまで黙ってたパンダさんがゆっくり立ち上がった。
「今の時期、山も海も観光客でいっぱいだぞ」
じゃあ、どうするんだよっ!
「ボクは反対や批判だけじゃないんだ。対案がある」
都会へ行こう!パンダさんはキッパリ断言した。
えっええええええーっ?!
都会といえば、草木も生えないコンクリートジャングル!
わずかな緑も除草剤まいちゃう。
高層ビルの輻射熱や道路の放射熱でヒートアイランド現象だ。
さらなる灼熱地獄じゃないですかぁ!
チッチッチッ、だからキミらはシロウトなのだよ。
たしかに都会は暑い。が、それは外の話。屋内は快適だぞ。
そこにセンプーキという羽根があるのに飛べないヤツがいる。
コイツは哲学者みたいに首振ってため息をつく。クールな野郎さ。
都会はなぜか冬よりも氷が豊富なのだ。食べるとコメカミにくる。
街を歩けばウチワなる送風器をタダでくれる。タダだぞ、おい!
部屋閉め切って昼間っからビールに冷奴で、TVの野球を観るんだ。
「ヤキュー?」
高校生が棒切れと飛び道具で決闘するんだ。まぁこれはどうでもいい。
側でノースリーブにミニスカートのJKがボンボン持って生足ダンス!
「ええっ!白昼堂々、公共放送で全国実況中継だとぉ?!」
こうしちゃいられないっ!
かくて恐怖のモフモフ軍団、大挙して都会への進撃を開始した。
パンダさんのサマーウォーズ!
暑中お見舞い申し上げます!
・・・・・・・・・・To Be Continued